15日(土)夜、WOWOWにおいて、「ディア・ドクター」が放映されていた。
「その嘘は、罪ですか」
と、このキャッチコピーが、すべてを物語る人間愛に満ちた・・・いい映画であった。
第33回日本アカデミー賞など数々の賞を受賞した同作品、封切された2009年6月観る機会に恵まれず、いずれWOWOWなどで放映されるものと期待していた。
やっと、先日放映され観ることができた。
小さな山村の夕暮れ時、遠くに小さなライトが、浮かび上がり少しずつ移動しながら画面に迫ってくる・・・・。
その無医村地区にやって来ていた唯一の医者・伊野治が、突然失跡したとのことから村中で同医者を探しているのだった。
あの明かりは、ある村人が自転車に乗って医者・伊野治の白衣を身に着けて、捜索中の村の有志の前にやって来た・・・・。
「おい、その白衣はどこで見つけた」
無医村地区で村人に慕われているベテランの医者の突然の失跡に村を上げて捜索し、村長も警察に捜索願を出すなど大変な騒ぎになっている・・・。
そして、物語は主人公の医者・伊野治の日常をめぐる場面へと・・・・時間を戻しながら展開していく。
一方、警察による捜査が開始される中、主人公の医者の過去について、村ではほとんど把握されていないことが判明し、徐々に無資格の医者ではないかとの疑問も湧いてくる・・・。
現在進行形と過去形の回想的な場面などが、うまく交錯しながら主人公が失跡せざるを得なくなった理由も徐々に分かってくる。
2ヶ月前から地域医療を学ぶためにやって来た研修医・相馬啓介に主人公の伊野が、何気なく発する言葉がある。
「実は、免許がないんですよ。だから、車に乗せてほしいんです」
と、実は運転免許がないものだから、往診に相馬さんの車に乗せてほしい・・・。

(出典:2009年 「ディア・ドクター」製作委員会 抜粋)
これは、医師免許がない。
つまり、自分はニセ医者であると言うことをも観客に暗示するかのような場面であり、正にこの映画のキーポイントであったのかなと思わせるところである。
確かに無医村地区で人間的にも多くの村人に慕われていた医者・伊野治、悪いことと知りながらもニセ医者として村に尽くしている姿をみていると・・・・なんとなく切なくなってくる。
あの失跡した主人公が危険を冒してまでも、最後の最後にあるところに出向いて、とったその行動・・・・・。
この最後のカットは、とても心に深く刻まれる感動的なものであった。
やはり、見逃していた映画であったが、観る機会に恵まれたことに感謝
(咲・夫)
[追 記]~あらすじ~
山間部に位置する人口1千余人の小さな村・神和田村にある村営診療所から村の唯一の医者・伊野治(笑福亭鶴瓶)が失踪する。伊野と数年来コンビを組んできたベテラン看護師の大竹朱美(余貴美子)や、地域医療を現場で学ぶため2ヶ月前から神和田村診療所で働いていた研修医の相馬啓介(瑛太)は突然の伊野の失踪に困惑するばかり。
やがて村の依頼を受けた警察がやってきて伊野の捜索を始めるが、捜査を続けるうちに誰も伊野の背景を知らなかったことが明かされる。かつて、神和田村には医者が一人もいなかった。そんな村にやってきた伊野はいろいろな治療を一手に引き受け、更には老人達の話し相手になってくれる大らかな人柄から村人に慕われるようになる。
そんなある日、伊野は鳥飼かづ子(八千草薫)という一人暮らしの未亡人を診察する事になった。伊野の診療を受けるうちに次第に彼に心を開いていったかづ子は、ある時伊野に「自分の家族に嘘をついて欲しい」と頼む。だが、伊野がその頼みを引き受けたことで、同時に伊野が隠してきたある「嘘」が次第に浮かび上がっていくことになる。
(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
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「その嘘は、罪ですか」
と、このキャッチコピーが、すべてを物語る人間愛に満ちた・・・いい映画であった。
第33回日本アカデミー賞など数々の賞を受賞した同作品、封切された2009年6月観る機会に恵まれず、いずれWOWOWなどで放映されるものと期待していた。
やっと、先日放映され観ることができた。

小さな山村の夕暮れ時、遠くに小さなライトが、浮かび上がり少しずつ移動しながら画面に迫ってくる・・・・。

その無医村地区にやって来ていた唯一の医者・伊野治が、突然失跡したとのことから村中で同医者を探しているのだった。
あの明かりは、ある村人が自転車に乗って医者・伊野治の白衣を身に着けて、捜索中の村の有志の前にやって来た・・・・。

「おい、その白衣はどこで見つけた」
無医村地区で村人に慕われているベテランの医者の突然の失跡に村を上げて捜索し、村長も警察に捜索願を出すなど大変な騒ぎになっている・・・。
そして、物語は主人公の医者・伊野治の日常をめぐる場面へと・・・・時間を戻しながら展開していく。
一方、警察による捜査が開始される中、主人公の医者の過去について、村ではほとんど把握されていないことが判明し、徐々に無資格の医者ではないかとの疑問も湧いてくる・・・。

現在進行形と過去形の回想的な場面などが、うまく交錯しながら主人公が失跡せざるを得なくなった理由も徐々に分かってくる。
2ヶ月前から地域医療を学ぶためにやって来た研修医・相馬啓介に主人公の伊野が、何気なく発する言葉がある。
「実は、免許がないんですよ。だから、車に乗せてほしいんです」
と、実は運転免許がないものだから、往診に相馬さんの車に乗せてほしい・・・。

(出典:2009年 「ディア・ドクター」製作委員会 抜粋)
これは、医師免許がない。
つまり、自分はニセ医者であると言うことをも観客に暗示するかのような場面であり、正にこの映画のキーポイントであったのかなと思わせるところである。

確かに無医村地区で人間的にも多くの村人に慕われていた医者・伊野治、悪いことと知りながらもニセ医者として村に尽くしている姿をみていると・・・・なんとなく切なくなってくる。
あの失跡した主人公が危険を冒してまでも、最後の最後にあるところに出向いて、とったその行動・・・・・。
この最後のカットは、とても心に深く刻まれる感動的なものであった。
やはり、見逃していた映画であったが、観る機会に恵まれたことに感謝

[追 記]~あらすじ~
山間部に位置する人口1千余人の小さな村・神和田村にある村営診療所から村の唯一の医者・伊野治(笑福亭鶴瓶)が失踪する。伊野と数年来コンビを組んできたベテラン看護師の大竹朱美(余貴美子)や、地域医療を現場で学ぶため2ヶ月前から神和田村診療所で働いていた研修医の相馬啓介(瑛太)は突然の伊野の失踪に困惑するばかり。
やがて村の依頼を受けた警察がやってきて伊野の捜索を始めるが、捜査を続けるうちに誰も伊野の背景を知らなかったことが明かされる。かつて、神和田村には医者が一人もいなかった。そんな村にやってきた伊野はいろいろな治療を一手に引き受け、更には老人達の話し相手になってくれる大らかな人柄から村人に慕われるようになる。
そんなある日、伊野は鳥飼かづ子(八千草薫)という一人暮らしの未亡人を診察する事になった。伊野の診療を受けるうちに次第に彼に心を開いていったかづ子は、ある時伊野に「自分の家族に嘘をついて欲しい」と頼む。だが、伊野がその頼みを引き受けたことで、同時に伊野が隠してきたある「嘘」が次第に浮かび上がっていくことになる。
(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
