
古来から、中国の偉大なる人物の金言に学んできた我が国。
兵法書しかり、人間形成における修養書しかり・・・。
それを日本人のものとするため、噛み砕いて今日まで連綿と歴史を紡いできた。

潔(いさぎよ)さを学び、清さを学び、誇り高き日本人を育ててきた。
それ故に「産経抄」の冒頭にあるように、「日本は本当に清潔な国だというのを再確認した

ところが、共産党が理想を掲げて主導し、社会主義国として歩み続けた1党独裁国家の中国は、僅か100年も満たないうちに横暴な腐敗国家となっている。
中国数千年の歴史を赤っ恥で塗り固めており、今の中国から学ぶべきことは何一つないであろう。
清潔な国であるべき日本、清潔な国と褒めたたえられた日本。
その我が国も心の貧しき人間によって、欺瞞に満ちた国へと落ちて行こうとしている。
心の貧しき人間とは、「号泣元県議」、「派遣社員のSE」らだけではない。
人件費をケチって正規雇用しない企業家、自らの懐勘定に情熱を燃やす政治家らもそうであると読み取れる。
本日の「産経抄」の締めの言葉。
「『孟子』の恒産なくして恒心なし、は今でも十分に通用する金言である」
すべての日本人が、心の底にしっかりと刻み込むべき言葉である。(夫)
注)恒産なくして恒心なし
「ある程度の安定した財産がないと、心も動揺しがちで、安定した状態を保つことはできないものです」
[追 記]~産経抄~
感に堪えないといった顔つきで、久々に来日した中国の知人が「日本は本当に清潔な国だというのを再確認した!」と言う。確かに「汚い」の代名詞だった駅のトイレも最近は格段にきれいになったし、目抜き通りだけでなく裏通りにもゴミが落ちていない。
▼いやいや、そんな当たり前のことではなく、と弁はいよいよ熱を帯びる。「たかだか20万元(約330万円)程度で、県会議員が号泣して辞職したんでしょ? 中国ではたとえ20億元(約330億円)懐に入れたとしても泣かないし、捕まらない限り自分からは辞めないよ」。
▼どうやら皮肉で言っているのではないらしい。確かに中国の腐敗は、スケールが違う。温家宝前首相一族が27億ドル(約2700億円)もの財産を築いた、と米紙が報じたのも記憶に新しい。上は中南海に鎮座する共産党幹部から下は村長に至るまでカネを求めて右往左往している。
▼習近平国家主席は、「虎もハエもたたく」と汚職撲滅に躍起で、有名なテレビキャスターも拘束された。だが、くだんの知人は「虎を1頭や2頭たたいたところで、しばらくすればまた別の大虎が出てくるだけ」とあきらめ顔だ。
▼日本では、わずかなカネで人生を棒に振る輩(やから)が、いかに多いことか。きのう、1千万件を超える顧客情報を抜き取って流出させたシステムエンジニア(SE)が逮捕されたが、受け取ったカネは約250万円にすぎなかったという。
▼1件1円にはるかに及ばぬ額で、貴重な情報と自らの人生を売る悲しさよ。派遣という身分が、犯罪の敷居を低くしたとすれば、政治家や企業人にはよくよく考えてもらわないといけない。
「孟子」の恒産なくして恒心なし、は今でも十分に通用する金言である。
(出典:産経新聞 7/18付 抜粋)
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