大河ドラマの「龍馬伝」にはまってるおかげか、私にとってまた幕末モードがやってきました。
もともとそのけはあったものの、ここ数年すっかり歴女と化してるような気がします。
そういや一昨年は「篤姫」に夢中でその原作にも興味があったので、古本屋で半額で手に入れたので読んでみました。
今の龍馬伝とも時代が重なるので、ドラマを見ながら今頃篤姫が薩摩を船で出発したのだなーなどと思ったりしました。
龍馬伝でもチラリと出ましたが、やはり13代将軍家定はうつけモノっぽい感じでしたね。
堺正人さんの家定が素晴らしかっただけに、かなり印象が暗い原作の家定は物足りない気がしますが、実際はこんな感じだったんだろうなと思います。
一つのお家も天下を取って400年も経てば、このように当主が身体が弱い人間ばかりになるのも致し方がないかと(それでも家茂は好青年だけに悲しかったが)。
原作は大河とはちょっと違った感じでしたが、やはり本でしかわからない篤姫の心情や背景が描かれていて、なんてこの人は苦労多き不運な人だろうと思いました。
不運といういい方は失礼かもしれないが、もし彼女が薩摩から出なかったら分家の姫としてふさわしい別の幸せな人生があっただろうになどと思いなおすシーンなどはちょっとやりきれませんでした。
テレビではかなり気丈でお強い宮崎篤姫ですが、原作では見た目がかなり丈夫で大柄でしっかりしていること、しかし薩摩のために(斉彬の野望のために)道具となった女性の身を嘆き、夫家定ともついに真の夫婦になれなかった女性としての自分の運命を嘆いている姿が少しさみしかったです。
しかも若い身の上で大御台所となり大奥を統べらなければならない身として、決して表に自分の弱みを見せずに多くの女中を導いていった姿はとても素晴らしい人だったかと思います。
意外にも本のかなりの部分を嫁となった皇女和宮との関係が描かれていて、嫁姑というのはほんとに大変なんだなぁと思います。
ましてや天下の将軍家と相手は天皇家の人間なんで、その関係は普通の嫁姑以上であり、簡単に二人っきりで話をすることもできない身分なだけに歯がゆい気がします。
唯一晩年になり宮との仲が良いものになったのは、せめてもの彼女の人生で幸福であった時のような気がします。
それでも宮が早くに亡くなった時は、なんだか悲しい気がしました。
「女の人生は一本道」とか、「一方を聞いて沙汰するな」などお馴染みの名セリフも出てきてました。
あとがきで、作者が当時の篤姫の話を語り継ぐ人々に実際に会ってこの小説を書いたことに驚きました。
なのでより事実に近い篤姫像が描かれてるかと思います。
○天璋院篤姫 宮尾登美子 講談社文庫
もともとそのけはあったものの、ここ数年すっかり歴女と化してるような気がします。
そういや一昨年は「篤姫」に夢中でその原作にも興味があったので、古本屋で半額で手に入れたので読んでみました。
今の龍馬伝とも時代が重なるので、ドラマを見ながら今頃篤姫が薩摩を船で出発したのだなーなどと思ったりしました。
龍馬伝でもチラリと出ましたが、やはり13代将軍家定はうつけモノっぽい感じでしたね。
堺正人さんの家定が素晴らしかっただけに、かなり印象が暗い原作の家定は物足りない気がしますが、実際はこんな感じだったんだろうなと思います。
一つのお家も天下を取って400年も経てば、このように当主が身体が弱い人間ばかりになるのも致し方がないかと(それでも家茂は好青年だけに悲しかったが)。
原作は大河とはちょっと違った感じでしたが、やはり本でしかわからない篤姫の心情や背景が描かれていて、なんてこの人は苦労多き不運な人だろうと思いました。
不運といういい方は失礼かもしれないが、もし彼女が薩摩から出なかったら分家の姫としてふさわしい別の幸せな人生があっただろうになどと思いなおすシーンなどはちょっとやりきれませんでした。
テレビではかなり気丈でお強い宮崎篤姫ですが、原作では見た目がかなり丈夫で大柄でしっかりしていること、しかし薩摩のために(斉彬の野望のために)道具となった女性の身を嘆き、夫家定ともついに真の夫婦になれなかった女性としての自分の運命を嘆いている姿が少しさみしかったです。
しかも若い身の上で大御台所となり大奥を統べらなければならない身として、決して表に自分の弱みを見せずに多くの女中を導いていった姿はとても素晴らしい人だったかと思います。
意外にも本のかなりの部分を嫁となった皇女和宮との関係が描かれていて、嫁姑というのはほんとに大変なんだなぁと思います。
ましてや天下の将軍家と相手は天皇家の人間なんで、その関係は普通の嫁姑以上であり、簡単に二人っきりで話をすることもできない身分なだけに歯がゆい気がします。
唯一晩年になり宮との仲が良いものになったのは、せめてもの彼女の人生で幸福であった時のような気がします。
それでも宮が早くに亡くなった時は、なんだか悲しい気がしました。
「女の人生は一本道」とか、「一方を聞いて沙汰するな」などお馴染みの名セリフも出てきてました。
あとがきで、作者が当時の篤姫の話を語り継ぐ人々に実際に会ってこの小説を書いたことに驚きました。
なのでより事実に近い篤姫像が描かれてるかと思います。
○天璋院篤姫 宮尾登美子 講談社文庫