紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

蝉丸は人気者

2006-08-28 23:06:41 | ファミリー
 国立市の道楽者、蕃茄さんのお宅にヤモリくんが不法侵入した、と本日の蕃茄さんのブログで読み、ちょっと羨ましい~と思ってしまった。ここんとこしばらく、私達はヤモリくんにはお会いしていないので。
 
 でも、やっぱり不法侵入はいけない。人間とヤモリの共存のためには、家の外と内の区別はしっかりつけておかないと。ヤモリくん自身の平和と安全のためにも、家の中はよろしくない。危険が多すぎる。速やかに自主的に脱出されることをお願いする。それに夜間、家の窓からもれる光に誘われて集まって来る虫がヤモリくんの餌となるのだから、家の外側にへばりついている方が、労せずしてお腹いっぱいにできるのだ。どっちが得かはいうまでもない。たぶん静かに見守って脱出用のスキマをつくってあげれば、自主的にお引き取り願えるのではないか。

 ところで我家ではヤモリは人気者である。

 まず、おばあちゃんは、ヤモリは「家を守ってくれる生き物」だからと、とかげやカエルより数段ひいきしている。

 子ども達は、たまたま当時お兄ちゃんが凝っていた「百人一首」の異色キャラ「蝉丸」の名をヤモリにつけて、姿を見せるたびに「あ、蝉丸が来た!」と大喜びする。妹のKちゃんなんかは、至近距離でじっくり観察して、「あの黒い丸い目がなんとも可愛いねんな! それに指先のまるいのが、なんともいえへんわ~」と目を細めて絶賛。

 彼らのお父さんは、もちろんヤモリくんを気遣って、何度もムカデに襲撃されているにも関わらず、毒性のあるムカデ退治の薬を家の周りに撒く事をしないくらいだ(石灰は撒いたが)。シーズンになってもヤモリくんが姿を現さないときには、心配して気を揉んでいたりする。

 ヤモリは日が暮れると網戸やサッシにへばりつき、光に集まる虫を食べる。同じ頃、我家も晩ご飯の最中になる。ヤモリのお腹を見ながら一緒にご飯を食べる日が続くと、ほぼ家族の一員めいてくる。代替わりしても、やはり名前は「蝉丸」だ。

 しかし、私達がいつも見ているのは「蝉丸」のおなか方面なので、背中方面から「蝉丸」をみたら果たして平静でいられるかは、見慣れていないだけに心細かったりする。しかも家の中に侵入されたら、いかに家族の一員とはいえ、驚かないわけにはいかないだろう。どうか、すみやかによろしくお引き取りのほどを。国立市のヤモリさまへ。