昨日の新聞のちょっとしたコラムで書評家の豊崎由美さんが、「本屋大賞も大方の予想通り×××××の『×××××××』に決まったし・・・」とバラして!?いらっしゃったので、字数を合わせて「やったね!」と、実はすでに昨日から喜んでいた。
児童書『ハンサムガール』『イグアナくんのおじゃまな毎日』で「おおお~」とはまり込み、『しゃべれども、しゃべれども』で、私にとって初めての「夜を徹して読書する」という体験をさせてくださった佐藤多佳子さんの『一瞬の風になれ』が、めでたく大賞に輝いた。まさに本屋大賞にふさわしいお方である。
なんてこといっても、まだ受賞作は読んでいない。読んでいないが、わかる。彼女の書くものに間違いない。だって行間まで「作者のいいたいこと」がぎっしりで、テーマはーつに絞り込めない。だから国語のテストの問題にはなりにくいかも。といって彼女のメッセージは、恥ずかし気もない直裁な表現じゃなく、かといって回りくどいわけでもない。そこはかとない暗喩と、香りと空気感が感じられるほどの叙情に満ちているから、かえってダイレクトに胸に響くのだ。
今回も愛する伊坂幸太郎さまはノミネートされていらしたが、しかしこのたびは佐藤さんにぜひ取っていただきたかった。
以前NHK BS2の『週刊ブックレビュー』に出演され、自作『一瞬の風になれ』を語っていらしたのを観た。たいへん落ち着いておられ、自然体。エキセントリックなところはなく、淡々とされていたが、それは強烈なまなざしの方だった。そのとき最後に現在のティーンについて語られていたが、それはシンパシーに溢れた表情と口ぶりで、ちょっと菩薩さまのようだった。佐藤多佳子さんは、真剣に十代の子たちに向き合っている作家さんであり大人なのだと、あらためて感じ入った。
これからも応援していきますので、どうか佐藤さんらしく淡々とスローマイペースで、傑作を世に送り出してください。
児童書『ハンサムガール』『イグアナくんのおじゃまな毎日』で「おおお~」とはまり込み、『しゃべれども、しゃべれども』で、私にとって初めての「夜を徹して読書する」という体験をさせてくださった佐藤多佳子さんの『一瞬の風になれ』が、めでたく大賞に輝いた。まさに本屋大賞にふさわしいお方である。
なんてこといっても、まだ受賞作は読んでいない。読んでいないが、わかる。彼女の書くものに間違いない。だって行間まで「作者のいいたいこと」がぎっしりで、テーマはーつに絞り込めない。だから国語のテストの問題にはなりにくいかも。といって彼女のメッセージは、恥ずかし気もない直裁な表現じゃなく、かといって回りくどいわけでもない。そこはかとない暗喩と、香りと空気感が感じられるほどの叙情に満ちているから、かえってダイレクトに胸に響くのだ。
今回も愛する伊坂幸太郎さまはノミネートされていらしたが、しかしこのたびは佐藤さんにぜひ取っていただきたかった。
以前NHK BS2の『週刊ブックレビュー』に出演され、自作『一瞬の風になれ』を語っていらしたのを観た。たいへん落ち着いておられ、自然体。エキセントリックなところはなく、淡々とされていたが、それは強烈なまなざしの方だった。そのとき最後に現在のティーンについて語られていたが、それはシンパシーに溢れた表情と口ぶりで、ちょっと菩薩さまのようだった。佐藤多佳子さんは、真剣に十代の子たちに向き合っている作家さんであり大人なのだと、あらためて感じ入った。
これからも応援していきますので、どうか佐藤さんらしく淡々とスローマイペースで、傑作を世に送り出してください。