紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

翠の季節

2007-04-14 22:13:43 | 季節
 昨日の強風と雨のため、桜が半分くらい散ってしまった。

 昨日Kちゃんを学校まで迎えに行き、校門の内外の桜が吹雪いて、花弁がアスファルトの上をころころ群をなして転がるのをみながら、「桜はやっぱり散りかけるときが、いいねえ」「そうやんなー! 満開より桜吹雪がかっこいいよねえ!」と意気投合していた。

 子どもと意見が合うというのは、遺伝や生育環境というより、無意識の内に親が刷り込んでいたのかも?と、ふと思う。自分の意見だと思っていても、もしかすると知らないうちに親の意見に迎合して育っているのかも知れない。

 昼間見ると何かボンヤリとした色合いの桜花が散り、新緑の季節がまもなくやってくる。柳の垂れ下がった緑の枝が、ゆらゆらと風に揺れるのを見たり、麦畑のふんわり育って来た尖った葉っぱが、風に靡くのを見るのは眼に楽しい。

 そんな季節になると、どうしてだかビージーズの「メロディフェアー」が頭の中で流れてしまう。きっと10代に心地よく刷り込まれてしまったのだ。

 オープンリールテープからカセットテープの時代になった頃、中学生になったばかりの私たちは「英会話の勉強のため」という正々堂々とした理由で、がっちりラジカセを買ってもらい、せっせと地元のFMラジオ局にリクエストカードを書いては、聴きたい音楽を流してもらい、カセットに録音したものだった。そうして地道にマイ・フェイヴァレット・ミュージック・テープを作成したものなのである。

 自分の好きな曲を聴くのにも、遠く曲がりくねった道のりだったのである。今みたいにツタヤでCDを借りて聴くのとは、だんぜん重みが違う。

 あ、どうして「メロディフェアー」が新緑の季節に流れるのか、わかった! 私が自前で造ったテープのトップの曲が「若葉の頃」で2曲目が「メロディフェアー」だったのだ。やはり刷り込まれていたのである。(たぶんビージーズの特集を録音したのだろう) 2曲とも映画『小さな恋のメロディ』の中で歌われている。2、3回テレビでも見たし、高校生になってから映画館でもリバイバルで観た。内容はさておき、目に耳に心地よかった記憶がある。