紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

アマゾンを呼ぶ男

2007-04-16 08:49:53 | ファミリー
 昨日のブログに不備と間違いがいくつかある、と夫・H氏に指摘されましたので、15日のブログの最後にお詫びと訂正を追加しました。未読の方がいらっしゃいましたら、ぜひお読み下さい。それから、「アリクイ」は「オオアリクイ」の方だそうです。

 今日も昨日に引き続きH氏の友人E君の話である。彼についてのもっと面白い話をぜひ書いて欲しい!というH氏のたっての希望にお応えすることにする。70年代も終わりにさしかかる、H氏の大学生の頃の話である。

 さてそんな野生児のE君の弱点は、動物を見て「可愛い」という感情がわかない事である。動物=食物なので、水族館に行ってカニやタイを見て「うまそー!」という人々と同じく、食べたら美味いかどうか?が、動物に対する判断基準になる。

 新入生歓迎コンパは、すき焼きだったのであるが、向こうのテーブルで「キャーキャー」と場が騒然としている。あろうことか、E君が肉を鍋に入れないで、大皿の生肉をそのまま食っていたのだ。
 あまりにも面白かったのでH氏は注意もせず見ていたのだが、OBのオッサンたちが心配して、E君に「すき焼き」の料理法と食べ方のレクチャーをしていた。

 それでも、「肉はナマが一番!」といって、H氏が卒業するまで生肉パーティは継続されたのである。ということは、ピラニアもバクもオオアリクイもアルマジロも、生食か!? カリブーを生食するイヌイットの人達は、それでも寒い所だからまだしも、アマゾンは熱帯雨林じゃなかったっけ? なんという強靭な胃袋と免疫力であろう。

 ところでE君は第2外国語は、あたりまえのようにスペイン語を取っていたが、当然授業はつまらない。なにしろボリビア育ちである。だから授業には1度出席しただけだった。

 しかし先生から授業に出ない奴は単位をやらん!と言われ、しぶしぶ出席したようである。運悪くスペイン語の先生は、非常に意地悪な方だったのだ。

 「ワシの授業に出ないとはいい根性してるな。授業を出ないでスペイン語がわかると言うことやな。単位が欲しかったら、今日の授業のページを全部訳してみ~!」と言ったらしい。

 当然、彼は動じもせずに、あっさりスラスラと訳し始めた。何と言ってもネイティブですからね。日常会話がペラペラなのだ。
 驚いた先生は「わかった、わかった、授業の妨げになるから、お前はもう来んといてくれ!」と降伏したのだった。
 やはり意地悪なんてものは、ブーメランのように自分の元にキチンと帰って来るので、しないに越したことはないのである。