五月も終わりにさしかかろうとしている。
私が大学1回生のこの時期には、たしか「聖書研究会」を名乗る(実は統一教会の)方にキャンパスを歩いているときにつかまり、熱心に入会を勧められていた。「大学の授業って、つまんないでしょ?」というのが導入部だったと記憶している。すでに「聖書研究会」のことはクラブの先輩から聞いていたので、やんわりお断りした。まだ一般教養の授業がほどんどだったけれど、そう見くびったものでもないと思うんだけどな。
でも確かに漫然と授業を聞いて、語学以外は家で勉強することはなかった。だからお兄ちゃん、Tくんの猛勉強ぶりには、いささか恐れ入っている。機関銃のように小テストがあり、頻繁にレメ[ト提出の課題も出ているようだ。それでも1回生から専門的な授業も自由に取れるらしく、とても楽しそうに勉学に励んでいる。昨年の夏休みに明け暮れた小論文対策が、大いに役立っている。
彼は特定の大学に行きたいというよりは、むしろ「とにかく法学部!」にターゲットをしぼっていたのが、結果オーライだったのだろう。五月病どころではない。「藤原道長のもちづき」状態である。
先日も、佐藤優氏の著書をテキストにしてレメ[トを書き上げ、「できたー、やっとできたー!」と満足げだった。
高校生の頃読みふけっていた爆笑問題の時事問題の本と肩を並べて、いつしか彼の本棚には背表紙を見ているだけで「おおお~」と感嘆符が付くような(私には)難解な社会分野の本が並んでいる。
お父さんの本棚から『戦争と人間』(全18巻)を持ち出して積み上げてあったので、「読んでるの?」と聞くと、「うん。いま8巻まで読んだ。めっちゃ面白い!」というので驚愕してしまい脂汗が出そうだった。念のため本の所有者H氏に、「お父さん、『戦争と人間』って、読んだの?」と訊ねたところ、「ああ五味川純平の。もちろん読んでへんで」。おおお~!
大学生になってまだ2ヶ月だというのに、そのたった2ヶ月の授業と読書と映画で吸収した彼の知識についていけないときもしょっちゅう。知らない人名がャ塔ンでてくるのだ。私とは畑違いといえばそうなのだけど、だから知らないというのも、やっぱり悔しい。
映画マニアの親友の影響で、時間があれば一緒に映画を見に行っている様子。大学近辺に映画館は名画座もロードショーもよりどりみどりらしく(しかも激安!!)、『ベンハー』や『十戒』を観たかと思えば、『パッチギ LOVE & PEACE』や『バベル』も観ている。
先週「スゴい人がいるんや!」という話をしてくれた。初めて話した同学部の人は、中学卒で音楽活動をしつつ弁当屋で働いていたが、このままじゃ駄目だと一念奮起し、大検を受けて合格したらしい。確かにスゴい。
友だちも多種多様らしく、ときどき広島弁や青森弁のイントネーションがうつってしまっているのが可笑しい。
凄まじきインプットの季節である。おそるべし、イマドキの大学生。
私が大学1回生のこの時期には、たしか「聖書研究会」を名乗る(実は統一教会の)方にキャンパスを歩いているときにつかまり、熱心に入会を勧められていた。「大学の授業って、つまんないでしょ?」というのが導入部だったと記憶している。すでに「聖書研究会」のことはクラブの先輩から聞いていたので、やんわりお断りした。まだ一般教養の授業がほどんどだったけれど、そう見くびったものでもないと思うんだけどな。
でも確かに漫然と授業を聞いて、語学以外は家で勉強することはなかった。だからお兄ちゃん、Tくんの猛勉強ぶりには、いささか恐れ入っている。機関銃のように小テストがあり、頻繁にレメ[ト提出の課題も出ているようだ。それでも1回生から専門的な授業も自由に取れるらしく、とても楽しそうに勉学に励んでいる。昨年の夏休みに明け暮れた小論文対策が、大いに役立っている。
彼は特定の大学に行きたいというよりは、むしろ「とにかく法学部!」にターゲットをしぼっていたのが、結果オーライだったのだろう。五月病どころではない。「藤原道長のもちづき」状態である。
先日も、佐藤優氏の著書をテキストにしてレメ[トを書き上げ、「できたー、やっとできたー!」と満足げだった。
高校生の頃読みふけっていた爆笑問題の時事問題の本と肩を並べて、いつしか彼の本棚には背表紙を見ているだけで「おおお~」と感嘆符が付くような(私には)難解な社会分野の本が並んでいる。
お父さんの本棚から『戦争と人間』(全18巻)を持ち出して積み上げてあったので、「読んでるの?」と聞くと、「うん。いま8巻まで読んだ。めっちゃ面白い!」というので驚愕してしまい脂汗が出そうだった。念のため本の所有者H氏に、「お父さん、『戦争と人間』って、読んだの?」と訊ねたところ、「ああ五味川純平の。もちろん読んでへんで」。おおお~!
大学生になってまだ2ヶ月だというのに、そのたった2ヶ月の授業と読書と映画で吸収した彼の知識についていけないときもしょっちゅう。知らない人名がャ塔ンでてくるのだ。私とは畑違いといえばそうなのだけど、だから知らないというのも、やっぱり悔しい。
映画マニアの親友の影響で、時間があれば一緒に映画を見に行っている様子。大学近辺に映画館は名画座もロードショーもよりどりみどりらしく(しかも激安!!)、『ベンハー』や『十戒』を観たかと思えば、『パッチギ LOVE & PEACE』や『バベル』も観ている。
先週「スゴい人がいるんや!」という話をしてくれた。初めて話した同学部の人は、中学卒で音楽活動をしつつ弁当屋で働いていたが、このままじゃ駄目だと一念奮起し、大検を受けて合格したらしい。確かにスゴい。
友だちも多種多様らしく、ときどき広島弁や青森弁のイントネーションがうつってしまっているのが可笑しい。
凄まじきインプットの季節である。おそるべし、イマドキの大学生。