紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

石畳にカタバミ

2008-04-23 22:25:14 | 季節
 用事があり、すこし実家に立ち寄る。

 家も建て替えられたし、庭の様子も植物たちもすっかり変わったし、山の麓も加工された。だから変わらないものを見ると、ささいなものでも心を動かされてしまう。

 たとえば、石畳の線のように狭い隙間に生息する小さなカタバミ。とても好きだった。

 「とても好きだった」ということを、今日これをみてにわかに思い出し、思わずシャッターを切ってしまった。

 認知症のお年寄りが、彼らが若い頃使った道具や、子どもの頃遊んだ玩具や、昔の生活環境に触れる事で生き生きとした表情を取り戻し、会話が始まるということを新聞で読んだ事がある。回想療法でしたっけ? 心から何かが溢れ出すような、思わず誰かと共感したり伝えたりせずにはおられないような感動は、私が今日カタバミを見た思いに近いもの、もしくは、そのものなのかもしれない。