ここは農業クラブ室。部屋の電灯がついていないのに
室内がぼんやり明るく光っています。
覗いて見ると、鉢植えの植物。上からLEDが照射されています。
これを目にした瞬間、心の中でタイムスリップが起きました。
一瞬で遡ったのは2009年5〜6月頃の第2農場。
結成したばかりのTEAM FLORA PHOTONICSの男子5人組が
今はもうない廃屋となった豚舎で始めたナデシコの栽培実験です。
まさにこのように上から、赤、青、白、緑のLEDを照射して生育比較をしていました。
なぜ強い赤や青を照射しても草丈が伸びないのか?なぜ緑では枯れるのか?
この頃、植物工場の研究はいろいろな研究機関が始めたばかり。
資料も少なく、この理由を理解するにはしばらく悪戦苦闘しました。
しかし野菜ではなく草花に照射する事例がほとんどなかったことから
学会主催のポスター発表会はいつも人だかり。ビギナーズラックなのか
活動初年度で大きな学会の最優秀を受賞しました。
まだ今のように活動の場となる馴化温室がなかった頃。
きっとこの研究班も小さなこの部屋で大きな夢を見ているはずです。