花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

冬はやっぱり弱るから

2024年01月11日 | 研究
まだ冬休みの名久井農業高校。
正月も終わり学校には、徐々に名農生の姿が増えてきました。
理由は2つ。ひとつはもちろん部活動。
小さい学校ながら硬式野球部もサッカー部もあります。
冬のトレーニングが春に活きるため、みんな練習に励んでいるのです。
もうひとつは農業クラブの検定対策。
来週の冬休み明けには、すぐ研究レポートを提出しなければならず
2年生はラストスパートにはいっています。
さてFLORAも出校。レポートの確認をしました。
すると概ね出来上がってはいますが、まだ完成には至っていません。
提出は来週火曜日の課題研究。それまでもうひと頑張りです。
さてこの土肥実験室にはテーブルが6つあります。
FLORAは7名なので1人1テーブル使ってもよいのですが
なぜが1テーブルに愛用のMacを持ち寄り5人も集まっています。
広い実験室の1箇所に子猫や小鳥のように群れているのは不思議な光景です。
寒いからでしょうか。でも今日は、学校のご配慮で
暖房が稼働しているので校内は暖か。そんなはずはありません。
夏はあんなに大暴れしていた彼らですが、おそらくみんな
レポート作りが不安なのではないでしょうか。
「冬はやっぱり弱るから」
あやふやな点をお互い相談しやすいように群れているのだと思われます。
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花研究の醍醐味

2024年01月11日 | 研究
花の研究といえば栽培法や花壇作り、フラワーアレンジなどの
利用法が思い浮かびますが、かつてこんな研究もしていました。
これはラバテラという草花。和名はタチアオイ。
人の肩の高さ以上に伸びるきれいな花です。
ここに6種類の花がありますが、元はまったく同じ品種。
それなのに花色や模様などがずいぶん違っています。
また開花時期も早いものと遅いものでは1ヶ月以上も違い、
草丈も30cmぐらいと極端に矮化したものもあります。
変化の理由は突然変異。理化学研究所の協力を得て
重イオンビームによる突然変異育種に挑戦したのです。
突然変異は自然界においては宇宙線が偶然に植物の二重螺旋構造を
切ることで発生しますが、その確率は何千年から数万年に1回。
しかし巨大な加速器でイオンをぶつけるこの技術を用いるとすぐできます。
さらに遺伝子組み換えではなく、自然界の現象を再現する方法なので
育種した植物を栽培するのに隔離などをする必要がありません。
欠点は変異する箇所、変異させる方向を制御できないこと。
FLORAはキキョウの重イオンビームによる突然育種をしましたが
とても鑑賞に堪える姿にはなりませんでした。
でも市販されている黄色い桜はこの育種法から誕生したもの。
「世界にひとつだけの花」という歌もあり、
夢のあるとても楽しいプロジェクトだったのを覚えています。
確かこの写真はその年の年賀状になったはずです。
来週から2学期。今年もそんなワクワクする研究をしたいものです。
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