花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

小さくても魔法使い

2024年03月18日 | 研究
こちらはスイスチャード。
日本語ではふだん草といいます。ふだんは「普段」ではなく「不断」。
つまり年中食べることができるという意味で
ケニアのほうれん草ともいわれるように暑い環境が大好きな野菜です。
さてFLORAはスイスチャードの水耕栽培を昨年から何度かしていますが
今回の苗は極小。なんと草丈2cmぐらいしかありません。
一般には10cmぐらいにならないと植えないのですが
今行っているのはこんなに小さくても湿気中根が出てくるかを
確かめる実験。すると2月下旬からミストの中で育苗していたら
インゲン同様、白い根がたくさん生えてきました。
やはり植物は体の大きさに関係なく、このように高湿度の環境におかれると
特殊能力を発揮し、湿気中根を出してくるようです。
あらためて植物の魔法使いのような不思議な力に驚きます。
しかしこの苗、播種したのは2月の中旬。
それなのに寒いからだと思いますが、まだ2cmしか伸びていないのです。
本実験は4月2日から。5日ほど前に本実験用に播種しましたが
果たして苗が間に合うか心配になってきました。外はまだ雪が残っています。
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やっちゃえFLORA

2024年03月18日 | 環境システム科
バイオエンジン、サクラソウ、白華山復活プロジェクトと精力的に活動した3代目。
しかし取り組みはこれだけではありません。
ご覧ください。名農のグラウンドで何やら覗き込んでいます。
実はおよその太陽高度を測っているのです。
なぜなら彼らはこの当時、国立極地研究所の協力を得て
「極地のブルーモーメントは長いって本当?」という研究も行っていました。
ブルーモーメントとは日の出前や日没後に現れる空がきれいな青で染まる現象。
彼らは名農でブルーモーメントがどれぐらいの時間出現するかを調査しているのです。
また南極の昭和基地からもタイムラプス撮影された数ヶ月分の膨大なデータが届き
その分析にも取り組んでいました。送られてきた画像にはブリザードあり
オーロラありと大感激。分析の結果、3時間以上続くこと、その色合いの変化などを
秋に極地研究所で報告。専門家から高く評価されました。
さらに2代目から引き継いだ観光プランにもチャレンジ。
ちょうど青森県に美味しいお米の「青天の霹靂」が登場した頃だったので
先人の冷害との戦いと待望の特A米誕生を組み合わせたダークツーリズムを提案しました。
結果は全国2位となる金賞を受賞。こちらも大いに盛り上がりました。
園芸科学科最後のメンバーと環境班初代メンバーが本格的に導入した
ビジネスプランへのチャレンジという新たな方向性もすっかり定着してきた頃です。
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before DAY-ZERO comes

2024年03月18日 | 研究
3月も中旬を過ぎ、入試業務も一段落したいところですがまだまだ続いています。
一般的な入試、インフルエンザなどで当日受検できなかった人のための追試、
さらに定員を満たなかった場合の再募集。
いつのまにか1ヶ月に3回も入試が行われるので大忙し。
したがって名農生の授業はもうないどころか、出校すらできない日がまだあります。
卒業式、3度の入試、異動。いつのまにか、ゆっくり3年生や異動される先生方と
お別れできない慌ただしい3月になりました。
そんなことでもう少し古い写真で繋いでいきたいと思います。
これは先月行われた環境系の発表会で披露したパワーポイント 。
農業における水の有効利用について訴えたものです。
タイトルは「地球の水がなくなる前に」。
「before DAY-ZERO comes」という英語の副題までついています。
デイゼロは、干ばつによって貯水池やダムの貯水量が著しく低下した際、
貯水の枯渇を防ぐために水道への水の供給を一時的に止める日などの意味で使われますが
最高気温が4℃上昇し、逆に雨量が40%も現象した昨年夏の南部町のデータも示し、
決してありえない物語ではないことも示唆しました。
明るいFLORAが問題をシリアスに捉えた際、たまに見せるショッキングなアプローチです。
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