花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

あったかいんだから

2021年10月29日 | 研究
馴化温室を片付けしている中、
なぜか播種しているメンバーがいます。
これはちょっと気になっている実験を行うため。
メインの研究テーマは終わったので、
失敗してしまっても問題ないのですが
今しかできないチャレンジなので短期集中で取り組むことにしました。
しかしこんなに気温が下がってくると発芽適温を確保できません。
でも大丈夫。フローラ譲りの鉢の下に敷く園芸用ホットプレートを持っています。
また環境システム科の本拠地である施設園芸実験室に行くと
小型の植物培養装置があったり、
エアコンの入った1坪ぐらいの植物培養室もあります。
これを使うと求める光と温度の中で管理できます。
さらに驚くのは馴化温室の隣にある大型水耕栽培温室に行くと
数年前に導入されたばかりの本格的な発芽器もあります。
これはすべて環境システム科の管理下にあります。
なぜなら環境システムは畑ではなく水耕栽培を主に学ぶ学科。
苗を作っては植え付けるということを繰り返すため
いろいろな施設設備が整っているのです。
だいぶ寒くなってきました。どんな装置を使って
種子を暖めてあげようか悩んでしまいます。
コメント

小道具

2021年10月28日 | 研究
先日行われた馴化温室の大掃除。
実験装置の片付けはもちろん、
汚れっぱなしの部屋も女子メンバーによってきれいになりました。
机を片付けていたメンバーが不思議に思ったのがこれ。
英語が書かれてありますが、変な形に切り抜かれて
さらにアイスキャンディーのように割り箸の棒が付いているのです。
これは昨年解散したトレジャーハンターズ、
それも国際大会で発表した二人にしかわからないグッズ。
集水システムを紹介するビデオを制作した際に使った小道具なのです。
もちろんその映像を後輩のフローラハンターズは
まだ見たことがないため、わかるはずがありません。
また上の方に木で作った不思議な木工品もあります。
これはもっとレア。国際審査で三和土の説明をした際、
土を叩いて固めるという作業を表現をするために
メンバーが家で作ってきた手作り工具です。
左官屋さんだってこんなものは使わないので
世界に立ったひとつの工具だと思います。
おそらく彼らのプレゼンをご覧になった
審査員の方だってわからないと思います。
使ったのはわずか数秒くらいでしょうか。
何事も精一杯やろう!
トレジャーハンターズのお宝が後輩たちを見守っています。
コメント

大きな洋なし

2021年10月28日 | 学校
高い木の枝に大きな洋なしのような果実が実っています。
南部町はフルーツの里。もちろん洋なしも栽培されています。
有名なのが大型でジューシーな「ゼネラル・レクラーク」。
なんと日本で最初に栽培に成功したのがこの南部町なのです。
生産量が少ないので幻しの洋なしといわれています。
機会があったらぜひ食べて欲しい町自慢の逸品です。
でもなんだかこの洋なし、レクラークにしては形が変です。
近づいてよく見ると枕のようにずんぐりむっくりしています。
そうです、これはなしはなしでもバラ科のカリン(花梨)。
残念ながらこの果実は固くて生食できません。
しかしジャムや蜂蜜漬けにすると美味しいそうです。
でもカリンの一番の魅力は香り。とても良い匂いがするのです。
部屋に1個おけば、カリンの匂いが充満。自然の芳香剤となります。
ところでこのカリンによく似た果実をつける樹木があります。
それがバラ科のマルメロ。どちらも香りが良いことから化粧品に使われます。
しかしマルメロの果実は、毛に覆われていて形は洋梨。
まったく違う果物なので間違えないようにしましょう。
さて名農は今日から文化祭の準備にはいります。
コメント

来た時よりも美しく

2021年10月27日 | 研究
4月から猛ダッシュしてきたフローラハンターズ。
今はほとんど研究が終了し、クーリングダウンしている状態。
つまり急に動きを止めないで、リラックスして流しているのです。
しかし10月も下旬となり、そろそろ農仕舞いの季節となりました。
生物生産科のようにたくましくないハンターズは
冬の風が吹いてくるとすぐに戦意喪失。
さっさと片付けて暖かい部屋で次なる準備に入ります。
そこで温室の片付け作業に取り掛かりました。
まずは温室の半分を使っていた塩害抑制研究に用いた装置の撤去。
さらに実用化試験のために床の土を変えていた温室の復元です。
でも簡単そうに見えても作業はかなりの重労働。
なんといっても土が無茶苦茶重いのです。
そんなことで男子3名と女子1名が協力して取り組みました。
名久井岳に雪が降るのは、例年では11月中旬から下旬。
まもなく霜月、11月です。
コメント

菊の季節

2021年10月27日 | 学校
きれいな赤い小菊が咲いています。
菊は代表的な短日性草花ですが、開花する時期は意外とバラバラ。
このように9月に咲くもの以外に、8月咲き、10月咲きというのもあります。
これは品種によって日長に対する感度が違うから。
一般に花芽をつける日長限界は、8月咲きは16時間、
9月咲きは17時間といわれています。
さてここ八戸市や南部町では、この時期、別の菊が主役となります。
それが食用菊。食用菊は9月から収穫が始まりますが
この時期は晩生の「阿房宮」の収穫時期を迎えます。
数ある食用菊の中でも食味が飛び抜けて良いことから人気ですが
霜が降る頃まで収穫が続くので、年によって霜害を受けることもあります。
気温がぐんと下がってきました。収穫も急ピッチで進んでいるはずです。
ところで名久井農業高校で食用菊といったら、歴史に残る研究があります。
まだ昭和50年代後半だったと思いますが、
食用菊の促成と抑制栽培を発表した野菜班が
10月に長野県で開催された農業クラブ全国大会で日本一に輝いたのです。
ちょうどその年、文部大臣だった森元首相が農クの大会に初めて出席。
そして名農の研究にとても感激されました。確か閉会式後、
持参した食用菊を大臣に生徒たちが差し上げたのを覚えています。
するとその翌年、嬉しいことに農業クラブに文部大臣賞が設けられました。
つまり農クの文部大臣賞は、名農の食用菊研究の功績でもあるのです。
残念ながら名農はその後も日本一を何度か受賞していますが
文部大臣賞は手にしていません。あれからもう何十年も経ちました。
そろそろ本家本元が賞を取りに行かなければなりません。
コメント