駈込み訴え 太宰治
「申し上げます。申し上げます。旦那さま。
あの人は、酷(ひど)い。酷い。
はい。厭いやな奴です。悪い人です。
ああ~我慢ならない。」
誰が誰を訴えているのか、
青空文庫で、太宰治の「駆け込み訴え」を読んで、
初めて知りました。
好きと嫌いの間を、尊敬と侮蔑の間を
息苦しい葛藤のすべてを、激白しています。
青空文庫 太宰治 「駆け込み訴え」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/277_33098.html
「愛されたい」が、満たされなければ
「殺してやりたい」に、変わるなんて
表裏一体の危うさが
確かに、私達の周りにも存在している気がします。