菊地晴夫の美瑛写真家日記

美瑛・富良野の旬の情報や、最近の出来事をご紹介いたします。

口絵

2008年06月16日 | Weblog
 
昨夜は激しい雨が降りました。
雨の音で目が覚めたほどで、カーテン越しに外を見るとかなり降っているのがわかったほどです。
それでも明け方は雨も上がり、そのまま降らずにもってくれました。

今日は写真雑誌「百万人の写真ライフ」掲載のご案内です。
以前にもブログに書きましたが、美瑛の夏を口絵4頁で紹介しています。
タイトルは「夏色艶やか」・・
なかなかいいでしょ。
彩り豊かな美瑛の夏のカットを3点ほどピックアップしました。
ただ、今回はかなり不満があります。
見開きで紹介している「麦秋寸光」は、印刷濃度が足りなくてイメージした写真に仕上がっておりません。
私はプリントや印刷時に一番気を使うのは仕上がり濃度です。
同業者の方は圧倒的に色合いにこだわる人が多いのですが私は濃度です。
濃度によって写真のイメージが全く違ってしまうからです。
色合いというのも大事なことに違いはないのですが、極端に言ってしまえば始めて見る人には本来の色はわかりません。
しかし、写真のイメージ自体が違って出てしまうと、見る手側はそのまま受け止めてしまうからです。

雑誌などは校正が出来ないので仕上がりはあまり期待していないのですが、今回は予想以上に違ったイメージに上がってしまいました。
空はもっとどす黒い暗雲なのですが、逆にオペレーターが気を使って青空のイメージにしてくれたのかも知れません。

オリジナルはギャラリーに展示しておりますので、是非ご高覧下さい。

ルピナス

2008年06月15日 | Weblog
 
 
今日は予報に反して朝から快晴。
おまけに十勝岳連峰までくっきりと見えました。
が・・、案の定、お昼過ぎから偏西風に乗った雲が張り出してきて、青空はいつしか曇り空に変わってしまいました。
とはいえ、今日は束の間でしたが、初夏の風景を存分に堪能することが出来ました。

この写真は美瑛から少し南に位置した上富良野町にある観光花畑「フラワーランド」での一コマで、今日の主役、ルピナスを撮りにここに出かけました。
このルピナスはラテン語のオオカミが語源らしく、吸肥力が非常に強い特徴を貪欲な狼にたとえたものだそうです。
和名ではその花のかたちや咲き方から「昇り藤」と呼ばれていますが、藤も豆科の植物でかなり花びらは大きいですが形もよく似ています。
我が家の庭にも植えていますが、繁殖力が非常に強く他の草花を飲み込んで行く勢いで広がっていきます。

このフラワーランドでは大規模に植えられており、そのスケールはいかにも北海道。
高台からは上富良野町の町並みが入ってしまうため、作品づくりには少し難しいところですが、今日はストレートに捉えてみました。
この時期ならではの、北海道らしい花風景をお楽しみいただけると思います。

《ルピナスと十勝岳連峰》CANON EOS-5D 17~40mm f11,AE PL RAW


白い丘-2

2008年06月13日 | Weblog
 
今日は冷たい雨になりました。
ようやくよい季節になってきたと書いたばかりですが、なかなか長続きしてくれませんね。
低気圧とともに北からの寒波が入り、雨になると少し肌寒くなってしまいます。

昨日は道東方面で雹(ヒョウ)が降り、農作物にもかなりの被害が出たようです。
順調に育ち始めた野菜達ですが、氷の直撃にあい柔らかい葉は粉々になってしまいました。
手塩にかけて育てている農家の方々にとっては、さぞかし悔しいことと思います。

今日は天気の回復を願って、再び白い丘です。
真っ白な畑の中を一台のトラクターが走っていて、彼方には旭岳の残雪の山並みが写っています。
耕したばかりの土は一時茶色になりますが、すぐに乾いて白くなってしまいます。
まるでファンデーションで化粧しているような、実に綺麗な丘肌になっていると思いませんか。

このような丘に夕日が差し込むと、大地はその写り込みで赤見をおびてきて、日中よりかなりフォトジェニックになってきます。
そのような作品をギャラリーでも展示しておりますが、「これはフィルターを使った写真ですか?」とよく問われることがあります。
もちろんノーフィルターで、わざわざ面倒なことはしたくありません。
美瑛ではそんな小細工をしなくても十二分にその魅力を表現することが可能ですし、また演出もしてくれるところだと思っています。

《丘のどか》CANON EOS-5D 70~200mm f8,AE RAW


白い丘

2008年06月11日 | Weblog

昨日は夜半からまとまった雨になりました。
農家の方々や観光業に携わっている人は、夜中に雨が降って日中晴れる。昨晩のような降り方が理想のパターンです。
北海道には梅雨は無いといわれているので、この時期雨など降らないように思われがちですが、実は降るんですよ。
雨が降らなかったら農作物など育ちませんから、むしろ降らなかったら大変です。

この写真は初夏の大地です。
デジタル処理でもしているように思われがちですが、この時期美瑛の最大の特徴ともいえる白い大地です。
火山灰地の為と思われますが、おそらく日本中の畑を見てもこのような色合いはここだけだと思います。
良く整地した丘はその後様々な作物を植えますが、芽吹き前の一時でこの後は見る見る緑の大地へと変わっていきます。
収穫後、秋の丘も地肌が見えますが、湿気が多いためかこのような色にはなりません。
きっと初夏の日差しの強さが、この白い大地を作っているのだと思います。

《白い大地》CANON EOS-5D 70~200mm f11,AE RAW
 

畝模様-1

2008年06月09日 | Weblog
 
週間予報では低気圧が来ているので、今日、明日あたりは曇りで一時的に傘マークも付いていましたがなんと快晴でした。
予報もいつの間にか晴れマークに変わっており、あれでは何のための週間予報かわかりません。
でも、晴れたから、まあ、いいか。

朝から気温も上がって、久しぶりに事務所の窓も全開にしましたが、この時期特有の爽やかな風が入ってきます。
ようやく良い季節になったといった感じで、暑くもなく寒くもない北海道らしい実に過ごしやすい陽気です。

丘はいつの間にか緑一色で、春先のような畝はしだいに見られなくなりそうです。
特に小麦はすでに穂が出始めており、寒い寒いと言いながらも確実に生育しているんですね。
先日は十勝岳連峰も顔を出しましたが残雪が少なく、やはり4月の高い気温のせいでしょうか、すでに6月下旬くらいの雪渓となっています。
この調子ですと、もう少しで残雪はすべてなくなってしまうかも知れません。残念です。


話が変わりますが、
昨日は悲惨なニュースが飛び込んできました。
秋葉原は私も良く出かけるところですが、今回犠牲になられた方はかなり若い方も含まれており、さぞかし無念だったことと思います。
最近、どうしてこのような事件が起こるのでしょうか。
非常に心が痛みます。
我々にはご冥福をお祈りするしかないのでしょうか。

《畝模様》CANON EOS-5D 70~200mm f11 RAW

夏霧

2008年06月07日 | Weblog
 
昨日、今日とシトシトと雨が降りました。
このところ天気が悪かったのですが、雨は降ってはおらず農家の方にとっては恵みの雨になったと思います。

明日からは再び気温も回復するようなので、アスパラが一気に伸びると思います。
アスパラは伸び始めると一日に2~3回収穫することになり、その時はまさしく「旬」。
柔らかくて香り高い最高の品質となります。
たかがアスパラなどとお思いの方もお出ででしょうが、これが本当に美味しいんです。
是非一度地元でご賞味下さい。アスパラに対するイメージがきっと変わると思いますよ。

さて、本日は夏霧の写真です。
朝霧というと秋というイメージがありますが、実は夏でも出ます。
日中気温が上がって、夜中に冷えたためでしょうか。
旭岳もくっきりとシルエットに浮かび上がり、かなり好条件となりました。
ただし、この時期の日の出は4時。
当然起きるのは2時過ぎとなりかなりきついですが、「早起きは三文の得」と昔からよく言ったものです。

《夏霧の旭岳》CANON EOS-5D 24~105mm f11 RAW


子狐

2008年06月06日 | Weblog
 
昨日は終日良い天気に恵まれました。
気温も上がって25度。7月上旬の気候ということです。
車の中は少し暑い感じでしたが、丘は風もあり爽やかな一日となりました。

ということで、昨日は終日撮影に追われました。
本格的に撮影に出たのは雪が溶けてから、初めてだったような気がします。
午後からは久しぶりに十勝岳も顔を出し、まとまったカットを撮ることが出来ました。

昨日の写真は後日掲載させてもらうとして、今日のカットは狐です。
この時期になるとよく道ばたから出てくる子狐を見かけます。
生まれて間もないこともありまだよちよち歩きですが、さすがに野生の動物です。
人影を見るとサッと草むらに逃げ込んでしまうので、カメラに収めるのはなかなか困難です。

しかし、この写真の子狐は好奇心旺盛。
近寄っても全く逃げる気配がありません。
丘の上に立つ作業小屋の縁の下をねぐらにしているようで、子狐は全部で4匹。
残りの3匹は一目散に縁の下に隠れてしまいましたが、この狐だけはカメラを向けても気にはするものの遊びに夢中になっています。
親狐はカモフラージュの為か巣から遠ざかったところで、じっとこちらを伺っていました。

これから厳しい野生での生活が待っています。
弱肉強食の世界、「少しは警戒心も持たないと」と思いつつ、やはり元気に巣立ってくれることを願わずにはいられません。

《子狐》CANON EOS-5D 70~200mm f2.8 RAW


スズラン可憐

2008年06月04日 | Weblog
 
美瑛は昨日からようやく天気が回復して、初夏らしい気候になってきました。
気温も一気に上がって昨日は26度、今日も24度くらいまで上がっているようです。
このところすっかりだんまりを決め込んでいたエゾハルゼミも、この天気に誘われてまた元気よく鳴き始めました。
この時期はやはりエゾハルゼミの鳴き声が聞こえないと初夏の感じがしません。

この写真は開花したてのスズランです。
移住したときに玄関脇に植えたものですが、毎年花を付けてくれます。
おそらくドイツスズランだと思いますが、ほのかに良い香りが漂ってきます。

この場所は屋根からの雪が遅くまで残っている所なのでようやく咲き始めましたが、他ではすでに満開になっているかも知れません。
今年も咲き終わったらお礼に肥料をあげないと。
そして、来年も変わらず咲いてくださいね。

《スズラン可憐》CANON EOS-5D オリンパスマクロ90mm f2.8 RAW