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カワラニガナ・1~多摩川中流域

 国道16号線"拝島橋”から多摩川サイクリングロードに入り"玉川上水羽村堰”から更に1キロほど遡る。河川敷の宮ノ下運動公園までは自宅から約22キロ。ここは12年前に奥多摩から羽田まで多摩川下りランニングで通った道で景色は見覚えがある。自転車を土手脇に置き石ころだらけの広い河原に出て目的の花を探す。大雨で増水すれば水没してしまう環境で、実際に2019年の台風19号では多摩川河原の植物は大打撃を受け中流の日野橋は橋脚が壊れた。河川敷には木本類はほとんど無く小石の間にコニシキソウやメマツヨイグサ等がまばらに生えている。15分ほど河原を探索してやっと見つけた「カワラニガナ(河原苦菜)」。キク科ニガナ属の多年草で河原の礫地や砂地に生育している。花期は7~9月で茎の先端に直径1.5~2センチの淡黄色の頭花をまばらに付ける。葉は細く披針形で長さ8~15センチある。
 記録によれば今からちょうど100年前の1923年(大正12年)8月26日、牧野富太郎博士は『東京植物同好会』の羽村方面採集旅行で多摩川の河原周辺を訪れている。ちなみに関東大震災が起こる6日前になる。地元の愛好家が、博士がその日に何を採集したのかを"東京都立大学牧野標本館”で調べたところ、イヌザンショウなどとともにカワラニガナの標本も確認したという。カワラニガナは東京都レッドデータによると23区では絶滅(EX)、北多摩・南多摩では絶滅危惧Ⅱ類(VU)、ここ西多摩では準絶滅危惧種(NT)だったが、羽村市内では保護活動が行われており群落が戻りつつあるようだ。カワラニガナの学名は"Ixeris tamagawaensis”で"多摩川”の名が付いている。この日は往復45キロのサイクリングになった。
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オジギソウ・3~咲き始め

 マメ科オジギソウ属の「オジギソウ(お辞儀草・含羞草)」。南アメリカ原産の多年草だが耐寒性が弱く一年草扱いにもされている。花期は7~10月で直径1センチほどの頭状花序を付けピンク色の可愛い花を咲かせる。いつも咲き揃った花序を見ていたが咲き初めはどんなふうになるのかと思っていた。花は写真のように花序の一部の花だけが先に開き、この後全ての花が開いて球状になる
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