現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

倉本 采「九月のお話 月夜の音楽会」パックル森のゆかいな仲間所収

2017-04-22 18:28:10 | 作品論
 今回は、秋らしく月夜に開かれる音楽会です。
 へたくそなヴァイオリニストのこおろぎを励まそうと、ポーとコロンタを中心にした妖精仲間、フルフル、ウーリー、ゾンキー(例によって素直には参加しませんが)が、音楽隊を結成して、こおろぎのオーケストラやガマガエルの歌い手と一緒に、満月の夜に楽しいパレードと音楽会が開かれました。
 作者は音楽家でもあるので、音楽界の様子が楽しそうに描かれています。

パックル森のゆかいな仲間 ポーとコロンタ (子どものしあわせ童話セレクション3)
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本の泉社
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美女と野獣

2017-04-22 14:37:11 | 映画
 18世紀に書かれたフランスの異類婚姻譚の代表作ですが、1946年に作られたコクトーの映画で一躍有名になりました。
 しかし、現代の人にとっては、1991年に作られたディズニーアニメの方が知られているでしょう。
 今回の映画は、そのディズニーアニメを原作とした実写版なので、オリジナルの原作の持つ神秘性やコクトー映画の芸術性とは無縁なエンターテインメント作品になっています。
 アニメもそうだったのですが、ミュージカル仕立てになっているので、アニメ時代からのおなじみの曲に新曲も加えて、音楽的には十分に魅力的です。
 また、「シング」の記事にも書きましたが、最近のミュージカル映画は吹き替え陣が歌手やミュージカル俳優を中心に充実しているので、吹き替え版でもオリジナルの魅力を損なうことなく楽しめます。
 かつては、こうしたファンタジー作品はアニメではないと実現しにくかったのですが、人間の演技にCGを加味することで、よりリアルなファンタジー世界を作ることができます(もちろんディズニー映画のように十分にお金をかけられることが条件ですが)。
 それにしても、ハリー・ポッター・シリーズのハーマイオニー役だったエマ・ワトソンが大人の女性として出てくると、時間の流れの速さを感じさせられます。
 なお、いかにも最近のディズニー映画らしく、中世のフランスのはずの作品世界に黒人俳優がたくさん出演しているのは、ダイバーシティとしては正しい在り方なのでしょうが、やはり違和感はやや感じます(本来はヒスパニックやアジア系の俳優も使うべきなのでしょうか)。

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