この作品でも恵まれない初老の人物を描いています。
主人公は、小さな出版社をリストラされて、アルバイトの交通誘導員の仕事も腰痛で休みがちのため、派遣紹介会社を転々としています。
妻もパート先のスーパーをリストラされ、家賃や大学生の息子の学費のために、なけなしの貯金や退職金も底をつきそうです。
主人公は、自分がホームレスに転落するのではないかとおびえています。
そんな時、本当のホームレスになった旧友と再会し、彼が死ぬ前に、苦労して母親のもとに届けてあげます。
そして、それをきっかけに主人公は立ち直ろうとします。
すじだけ見ると、すごくいいお話なのですが、なぜか素直に感動できません。
題材をよく調べてはあるのですが、村上の書き方がどこかよそ事なのです。
いくら主人公と同世代でも、若いころから成功をおさめ、お金に困ったことのないであろう村上にとっては、別世界の事なのでしょう。
対象に対しての作者の深い共感がないと、読者が作品世界にシンパシーを持てないのは当然のことです。
主人公は、小さな出版社をリストラされて、アルバイトの交通誘導員の仕事も腰痛で休みがちのため、派遣紹介会社を転々としています。
妻もパート先のスーパーをリストラされ、家賃や大学生の息子の学費のために、なけなしの貯金や退職金も底をつきそうです。
主人公は、自分がホームレスに転落するのではないかとおびえています。
そんな時、本当のホームレスになった旧友と再会し、彼が死ぬ前に、苦労して母親のもとに届けてあげます。
そして、それをきっかけに主人公は立ち直ろうとします。
すじだけ見ると、すごくいいお話なのですが、なぜか素直に感動できません。
題材をよく調べてはあるのですが、村上の書き方がどこかよそ事なのです。
いくら主人公と同世代でも、若いころから成功をおさめ、お金に困ったことのないであろう村上にとっては、別世界の事なのでしょう。
対象に対しての作者の深い共感がないと、読者が作品世界にシンパシーを持てないのは当然のことです。
55歳からのハローライフ | |
クリエーター情報なし | |
幻冬舎 |