児童文学研究者の宮川健郎は「声をもとめて」という論文(その記事を参照してください)の中で、「声が聞こえてくる」幼年文学のひとつとして、この作品をあげています。
主人公が小学三年生で内容もそのグレードに合わせてあるので、幼年文学と一般の児童文学の境界に位置します(出版社の分類でいうと中学年向けとなります)。
おじいちゃんの途方もない「ホラ話」が七個も載っています。
おじいちゃんがボケで、主人公がツッコミという役回りで、ほとんどが会話で構成されているので、漫才を聴くような味わいがあります。
作者は関西人なので、この関西弁の漫才の間の良さは天性の物でしょう。
これもまた、おじいさんと孫の男の子の理想形なのでしょうが、生活感を廃して「ホラ話」に徹しているので、嫌味なく受け入れられます。
これは2012年度の日本児童文学者協会賞の候補作だったのですが、残念ながら受賞しませんでした。
幼年文学でエンターテインメントに近い作品なので、まだハードルが高いのでしょう。
他の記事にも書きましたが、幼年文学とエンターテインメントが今の児童文学の主流なのですから、そろそろ賞の基準を見直した方がいいかもしれません。
主人公が小学三年生で内容もそのグレードに合わせてあるので、幼年文学と一般の児童文学の境界に位置します(出版社の分類でいうと中学年向けとなります)。
おじいちゃんの途方もない「ホラ話」が七個も載っています。
おじいちゃんがボケで、主人公がツッコミという役回りで、ほとんどが会話で構成されているので、漫才を聴くような味わいがあります。
作者は関西人なので、この関西弁の漫才の間の良さは天性の物でしょう。
これもまた、おじいさんと孫の男の子の理想形なのでしょうが、生活感を廃して「ホラ話」に徹しているので、嫌味なく受け入れられます。
これは2012年度の日本児童文学者協会賞の候補作だったのですが、残念ながら受賞しませんでした。
幼年文学でエンターテインメントに近い作品なので、まだハードルが高いのでしょう。
他の記事にも書きましたが、幼年文学とエンターテインメントが今の児童文学の主流なのですから、そろそろ賞の基準を見直した方がいいかもしれません。
願いのかなうまがり角 (岡田淳の本―ファンタジーの森で) | |
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