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社会福祉法改正案を審議した12日の衆院本会議でも、主な論戦のテーマは新型コロナウイルス対策、そして、ツイッターでの抗議で再び注目を浴びた検察庁法改正案の問題だった。ツイッターでの抗議の広がりに対し、安倍晋三首相は「政府としてコメントすることは差し控える」と踏み込むことを避けた。
幹部ポストを退く「役職定年」の年齢を過ぎても政府の判断で検察幹部にとどまれるようにする同法改正案は、ネット上でも「検察への政治介入」との懸念が広がっている。
本会議では、共産党の宮本徹氏が「改正案への抗議がなぜ大きく広がっていると考えるか。時の権力を忖度(そんたく)する検察にしては絶対ならないからだ」。野党統一会派の中島克仁氏(無所属)も森友・加計学園問題や「桜を見る会」を例に挙げて、「自らの疑惑を検察に追及されたくないという気持ちがあるのではないか」と首相にただした。
首相は「自らの疑惑隠しのために改正を行おうとしているといった指摘は、全く当たらない」と反論。野党が問題視する1月末の東京高検検事長の定年延長をめぐっても、首相は「私が恣意(しい)的な人事を行ったとの指摘は全く当たらない」と述べた。
検察庁法改正案を国家公務員法改正案と切り離して審議するよう求められても、「一つの法案として束ねた上でご審議いただくことが適切」と突き放した。
安倍晋三も菅義偉も、「コメントは差し控える」・「指摘は全く当たらない」と言う時は、間違いなく図星の時である。
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