政府、もんじゅ存続を表明へ 機構に代わる受け皿探し難航
原子力規制委員会が廃炉も含めた運転主体の見直しを勧告していた高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県)について、政府が存続の方針を表明することが14日、分かった。文部科学省の有識者検討会が月内にも報告書をまとめた後になる見込み。規制委が文科相に対し勧告の回答期限のめどとしていた「半年」はすでに過ぎているが、いまだ現在の日本原子力研究開発機構に代わる受け皿の具体案は出ておらず、実際の存続は不透明な状況にある。
もんじゅをめぐっては、規制委が昨年11月13日、原子力機構について「運転を安全に行う資質がない」と断定。機構に代わる運転主体を具体的に特定し、新たな受け皿が見つからない場合はもんじゅの抜本的な見直しをするよう、機構を主管する馳浩文科相に勧告した。その回答期限を「半年をめど」にしている。
もんじゅはナトリウムを冷却材に使う特殊な炉で、受け皿探しは難航。文科省は受け皿を議論する検討会(座長、有馬朗人元文相)を発足させ、4月末までに計7回の会合を開いた。検討会では「新主体が備えるべき要件」や「理想的な体制」の議論にとどまり、具体名を取り上げるには至っていない。
一方、政府はもんじゅの存続を堅持する方針を固めている。政府関係者によると、平成26年4月に決定したエネルギー基本計画で、もんじゅを「国際的な研究拠点」と位置付け、「国の責任の下」で維持することを決めたためという。
また、使い道のないプルトニウムが約48トンあり、国際社会から疑念を示されているため、高速増殖炉で消費することも重要視されている。政府がもんじゅ存続を表明することで廃炉への懸念を払拭するという。
ただ、規制委の動向は不明だ。規制委は文科相の回答を受けた後、代わりの運転主体が示された場合、安全性の観点で信頼に足る組織かどうか検討に入る。規制委の田中俊一委員長は「看板の掛け替えを許容するつもりはない」と話し、厳格に審査する方針だ。
◇
■もんじゅの安全性問題
もんじゅは試験運転中の平成7年12月にナトリウム漏(ろう)洩(えい)事故を起こし運転停止。現場を撮影したビデオを意図的にカットして公表し、批判を浴びた。22年5月に運転再開したものの、その3カ月後に原子炉容器内に燃料交換機が落下し再び停止。この数年間でも、1万4千件に上る機器の点検漏れや監視カメラの故障の放置、機器の重要度分類の間違いなどが相次いだ。
もんじゅは、一度も営業発電をした事もなく、この先も稼働は不可能に近い。
六ヶ所再処理工場も、未だに稼働出来ていない。
使用済み核燃料は、六ヶ所再処理工場も各原発の使用済み核燃料プールもほぼ満杯状態で、再稼働が出来たとしても10年以内には停止せざるを得ない。
残るは、核のゴミだけである。
目先だけの経済の為に、これ以上負の遺産を増やす事は一刻も早く止めなくてはならない。
核燃料サイクルが破綻していることを認め、福島第一原発事故を教訓に「エネルギー基本計画」を見直すべきである。
原子力規制委員会が廃炉も含めた運転主体の見直しを勧告していた高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県)について、政府が存続の方針を表明することが14日、分かった。文部科学省の有識者検討会が月内にも報告書をまとめた後になる見込み。規制委が文科相に対し勧告の回答期限のめどとしていた「半年」はすでに過ぎているが、いまだ現在の日本原子力研究開発機構に代わる受け皿の具体案は出ておらず、実際の存続は不透明な状況にある。
もんじゅをめぐっては、規制委が昨年11月13日、原子力機構について「運転を安全に行う資質がない」と断定。機構に代わる運転主体を具体的に特定し、新たな受け皿が見つからない場合はもんじゅの抜本的な見直しをするよう、機構を主管する馳浩文科相に勧告した。その回答期限を「半年をめど」にしている。
もんじゅはナトリウムを冷却材に使う特殊な炉で、受け皿探しは難航。文科省は受け皿を議論する検討会(座長、有馬朗人元文相)を発足させ、4月末までに計7回の会合を開いた。検討会では「新主体が備えるべき要件」や「理想的な体制」の議論にとどまり、具体名を取り上げるには至っていない。
一方、政府はもんじゅの存続を堅持する方針を固めている。政府関係者によると、平成26年4月に決定したエネルギー基本計画で、もんじゅを「国際的な研究拠点」と位置付け、「国の責任の下」で維持することを決めたためという。
また、使い道のないプルトニウムが約48トンあり、国際社会から疑念を示されているため、高速増殖炉で消費することも重要視されている。政府がもんじゅ存続を表明することで廃炉への懸念を払拭するという。
ただ、規制委の動向は不明だ。規制委は文科相の回答を受けた後、代わりの運転主体が示された場合、安全性の観点で信頼に足る組織かどうか検討に入る。規制委の田中俊一委員長は「看板の掛け替えを許容するつもりはない」と話し、厳格に審査する方針だ。
◇
■もんじゅの安全性問題
もんじゅは試験運転中の平成7年12月にナトリウム漏(ろう)洩(えい)事故を起こし運転停止。現場を撮影したビデオを意図的にカットして公表し、批判を浴びた。22年5月に運転再開したものの、その3カ月後に原子炉容器内に燃料交換機が落下し再び停止。この数年間でも、1万4千件に上る機器の点検漏れや監視カメラの故障の放置、機器の重要度分類の間違いなどが相次いだ。
もんじゅは、一度も営業発電をした事もなく、この先も稼働は不可能に近い。
六ヶ所再処理工場も、未だに稼働出来ていない。
使用済み核燃料は、六ヶ所再処理工場も各原発の使用済み核燃料プールもほぼ満杯状態で、再稼働が出来たとしても10年以内には停止せざるを得ない。
残るは、核のゴミだけである。
目先だけの経済の為に、これ以上負の遺産を増やす事は一刻も早く止めなくてはならない。
核燃料サイクルが破綻していることを認め、福島第一原発事故を教訓に「エネルギー基本計画」を見直すべきである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます