gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/politics/mainichi-20230822k0000m010177000c
政府は東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を24日に始める。政治日程などをにらんで放出日を調整してきた政府は、風評被害を懸念する漁業者の理解を得られないまま踏み切る。処理水の元となる汚染水は今も原発敷地内で増えており、政府・東電は数十年間にわたってモニタリングや風評対策といった重い課題に取り組むことになった。
◇汚染水、1日あたり約90トン増
処理水の元となる汚染水は、22年度時点でも1日あたり約90トン増え続けている。福島第1原発の敷地内にある1046基(約137万トン分)のタンクの98%が埋まっている。来年2〜6月ごろには満杯になる見通しで、タンクのさらなる増設も難しい。政府と東電が放出を急ぐのはこのためだ。
処理水の海洋放出をいま始めても、完了するのは30〜40年後の見通しだ。なぜそこまで時間がかかるのだろうか。
処理水に含まれる放射性物質の濃度はタンクごとにバラバラだ。このため、複数のタンクの処理水をいったん別のタンクに移し、混ぜ合わせて均一化した上で、多核種除去設備「ALPS(アルプス)」では取り除けないトリチウム以外の放射性物質が基準値未満になっていることを改めて確認するのだ。この作業に約2カ月かかる。
これをさらに大量の海水で薄め、トリチウムの濃度を国の基準値の40分の1(1リットルあたり1500ベクレル)未満にして沖合1キロに放出する。
さらにタンクのうち約7割は、アルプスで一度処理したのにトリチウム以外の放射性物質の濃度が基準値未満まで下がっていない「処理途上水」だ。放出にはアルプスでの再処理が必要だが、元のタンクは放射性物質に汚染されているとみられ、再処理後の水をためる方法が決まっていない。
こうした事情から、完了まで長時間を要するのだ。
環境省や原子力規制委員会は、海洋放出の間、放出口近くや福島県沿岸で海水や魚をモニタリングし、トリチウムなど放射性物質の濃度を監視する。東電によると、放出設備やモニタリングに異常があれば、緊急遮断弁が作動してただちに放出を止めるとしている。
更田豊志・前原子力規制委員長は取材に「安全という観点で山を越えたと言えるが、信頼や安心、風評被害の問題はむしろこれからだろう。問題は解決したわけではなく、闘いはまだまだ続いている。政府と東電は、反対がある中で放出をすることの重みを受け止め続けなければならない」と指摘した。【土谷純一】
汚染水の海洋投棄は、「狂気の沙汰」という言葉しか出てこない。
どんな「力」が働いているのだろう?
https://blog.goo.ne.jp/bunahera/e/e69db918ecd2e6122cdd0f500174a519
>政府は東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を24日に始める。
新聞社の世論調査によると、国民は概ね汚染水の海洋放出に賛成しているようだ。
このような状況だから、政府は世論の後押しをうけて放出を実施する。
しかし、この世論は特定の人たちだけに負担を負わせた結果でしかなく、本当の国民世論とは言えないんだよ。
汚染水は飲める水であり、よって海に放出しても安全だし安心なのだそうだ。
ならば、その飲める水を全国の河川及び海に放出すれば更に安全性は高まるし、風評被害も分散する筈だ。
負担は全国民で分担すべきなのだから、全国の河川及び海に放出する施設を作って汚染水を放出するべきだ。
しかし、そのような決定をすれば、世論調査で汚染水の海洋放出に賛成した人たちがこぞって反対だと言い始めるだろう。
これが本当の世論なんだよ。
所詮、国民世論なんてものは我が身の問題として捉えていない無責任者の気分でしかないということだ。