個人種目である競泳競技で「チームとして戦う」ことが、豊山水泳部の特色です。
同じクラブ活動、同じクラス、寮生活を共にすることで、自然とチーム意識は高まります。
その成果はインターハイをはじめとする学校対抗のリレー競技において発揮されます。
個人種目ではいま一つの結果であっても、リレー種目で大幅に記録を更新する選手もいます。
これは男同士という日頃の練習環境から自然と競争意識が高まっている結果といえるでしょう。
練習中から競いあう相手がいるということは、競技力を高めるうえで非常に重要なことです。
厳しい練習で自分に負けそうな場面が訪れたときに、周囲で共にその苦しさと闘っている仲間がいるというのは心強いものです。
一人ではなかなか頑張りきれない練習でも、大きな声を出して雰囲気を盛り上げることで乗り越えられる可能性は高まります。
また、マネージャーの存在がチームの雰囲気を大きく左右します。
マネージャーは練習係として記録を測定することだけではなく、練習環境を整え、チーム全体の雰囲気を盛り上げることにも大きな役割を果たします。
マネージャーも選手と同様に厳しい練習を乗り越えることで、大会での選手の活躍に喜びを得るのです。
練習は全員が同じ時間に同じ練習を行うのではなく、泳力や目標に応じてチームを分けて時間や内容を変えています。
しかし、朝の掃除をすることや上下関係に泳力は関係ありません。
日本選手権に出場する選手からほとんど泳げない生徒まで水中練習以外で区別することなく、一つのチームとして活動しています。
また、チームとしての結束は在学中だけでなく、卒業後はOBの一員としてつながりをもつことでさらに大きな力となります。
生徒が直接OBの方々とお会いする機会は少ないのですが、そのようなOBの方々の協力もあって、豊山水泳部はチームとしての力を高めています。
毎年、秋頃には水泳部全員で食事会を催しており、OB会費を活用させていただいております。
特に寮生活を送る生徒たちには、定期的にOBの方々が食事会を開いてくださっています。
豊山水泳部は練習環境と人のつながりで、大変恵まれたチームであるといえるでしょう。
あとは結果を出してそれに報いることだけです。
豊山水泳部はこれからもチーム力を高めて活動を続けてまいります。
竹村知洋