この教えは、年齢を重ねれば重ねるほど身に沁みるものです。
顔というのは人の本性を映し出しているものと思われます。
この教えは中学生や高校生にもあてはまるものですが、年齢を重ねるほどその傾向は強まるようです。
充実感のある生活を送っている生徒は、顔に生気が満ち溢れており、輝いています。
目標を持たず、ただ漫然と生活している生徒は、顔にあまり表情がなく、目に力がありません。
例えば、選手の疲労度は体重や練習中の記録で測ることができますが、もう一つの重要な指標として、生徒の顔の表情があります。
疲労が蓄積しすぎていると無表情になる傾向が多いです。
表情というのは心の様子が反映されており、その長年の蓄積が顔をつくっているようです。
心に闇を抱えている場合、直接、口や態度に出さなくても顔には表れています。
そして、人と接しているときよりも、一人でいるときの何気ない表情に心の状態がよく表れています。
おそらく顔の変化というものは自分自身では気づきにくいもので、気づきやすいのは久しぶりに会った人なのではないでしょうか。
「自分の顔に責任を持て」というのはよく言われることです。
顔というのは常に他人にみられているものであり、自分自身では確認できません。
特に一時的な表情だと本人は気が付かないことが多いでしょう。
教員として生徒の様子を観察する時に、顔や表情をよく見ることは心の状態を確認するために大切なことです。
それと同時に自分の顔も他人からどう見られているか、ということも考えなければなりません。
私自身も常に反省しながらこの教えを生かしていきたいと思います。
竹村知洋