何に取り組むにせよ、向上を目指すのであれば、ポイントをおさえることが肝要です。
重要な点さえしっかりとおさえておけば、その他のことはいくらでも修正がききます。
まずはポイントを見きわめることが必要です。
そのためにはまずは全体を見渡し、どこに重要な点があるか、ということを知らなければなりません。
指導者側も選手側もその点が一致していれば、効率の良い練習となります。
練習はすべて無駄のない重要なものであることは間違いありませんが、すべてを全力で取り組むわけではありません。
一回の練習の中で必ずポイントとなる部分があるはずです。
指導者側はそのポイントを定め、選手側がそれを理解して取り組むことが重要です。
ポイントというのは、一回の練習の中だけでなく、一週間の練習計画にも重要な日というのがあります。
その日をはずすことなく、しっかりとおさえられることも大切です。
さらに視点を広げると数か月単位、数年単位という計画の中で重要な時期というのがあります。
例えば、スポーツ選手であればオリンピック選考会が最も重要な年といえるでしょう。
選手として最も力を発揮できる時期をとらえて、年間→月間→週間というように練習計画を立て、それを選手側が理解して取り組むことで最善の成果を出すことができます。
「ポイントをおさえる」ことは、水泳だけでなく、学習など他の事柄すべてにあてはまる重要な教えです。
それを見きわめるには、経験が生かされます。
最初からポイントをおさえられる人というのは少ないでしょう。
やはり経験を積んだ人物から教えを受け、自分で実践していく中で徐々に重要な点が理解できるようになるものだと思います。
ここに経験者の知恵が重要となる理由があります。
やはり「経験は力」です。
成功だけでなく、失敗も含めて多くの経験を重ねる中で大切なことをおさえることができます。
経験を積んだ年長者の話を素直に聞くという姿勢が自らの成長にとって不可欠です。
竹村知洋