何か物事を始めようとする際には、やはり「最初が肝心」です。
学校でいえば、4月がこれにあたります。
新入生を迎え、練習や授業が新たに始まる時期です。
最初に基本的なことをしっかり教えておくと、あとで多少乱れる部分があっても立て直すことはできます。
しかし、最初にうまくいかず徐々によくしようとしても手遅れの場合が多いです。
授業でも最初の授業で基本的な方針をしっかりと示すことができれば、その後の授業がスムーズにいきます。
人は最初の印象というのがその後も残りやすいのでしょう。
中学や高校では3月に3年生が卒業し、4月には皆が進級して、上級生という立場になります。
上下関係を重んずる豊山水泳部では、上級生が下級生に対する指導を行います。
4月には新入生に対する指導のみならず、上級生としての指導の方法についても教える必要があります。
すべてを顧問やコーチが行えばスムーズにいくのかもしれませんが、上級生として下級生を指導するという経験も大変重要なことです。
指導の経験は、人を新たな成長に導く良い機会です。
指導をするのに最もよい方法は、手本を見せることです。
つまり、上級生として下級生に手本となる行動をとることが大切であることを最初に教えます。
自分が下級生であった時の気持ちを考えて指導することも必要です。
4月には新入生の指導とともに、上級生としてのありかたを身につけることで新たなチームが動き出します。
やはり上級生がしっかりしているときのチームは強いものです。
4月の指導はチーム作りにとって大切なだけでなく、個人の目標の設定・再確認にも重要な時期となります。
それぞれ学年が上がることで目標の再確認をすることで、気持ちも新たに取り組むことができます。
新入生が入ることで上級生の刺激にもなります。
最初にどのような目標を設定して取り組んだか、ということはその後の成長の仕方に大きく関係します。
目標の設定の仕方というのも重要です。
最初に立てた目標、最初にかけられた言葉、最初に出会った人というのは、のちのちまで大きな影響を与えるものです。
やはり「最初が肝心」です。
学校教育にとって、4月というのは最初によいスタートを切るために大切な時期です。
竹村知洋