知人のHさんの作品展を見に京都へいく。
今回は日本画ではなく版画作品がメインだ。(日本画も2点ありました)
版画は大きく分けると三つの技法がある。
版面を掘って、その掘ったところにインクを入れて刷る「凹版画」と、掘っていない版面にインクを塗って刷る「凸版画」。そして版面に小さな穴をあけて、その穴にインクを流し込んで刷る「孔版画」である。(平版も入れたら4種類あります)
どの技法にもそれぞれ特徴と魅力があって、版画の世界も奥深い。
浮世絵などは硬い木で凸版を何枚もつくって、薄い色から順に刷り重ねていく非常に高度な凸版画であるが、ダヴィンチなど西洋の巨匠たちが好んでつかったのは銅板に直接掘っていくドライポイントとよばれる凹版画だ。
Hさんの作品はそのドライポイントでつくられていた。
ドライポイントのおもしろさは何といっても掘りなおしのできない線描にある。また掘りの深さによって入るインクの量が微妙に変わるので、刷り上がったときに思いもよらない線の表情が出たりするし、さらに細かいことをいえば、掘った線の両側にささくれができるが、インクを拭き取るときにそのささくれにインクが溜まって、これがまた線描に変化を与えたりする。
鉛筆やペン、筆で描く線とはまったくちがう表情が出るところに、ドライポイントのおもしろさはある。
今回の版画作品は8点あって、中央の台には小さな本が置いてある。この本は版画をつかった絵本だ。主人公プレアデスが山や月をあつめて、さびしい蛍にあげるという、かわいいけどスケール感のあるお話。彼女のふしぎな世界観がよく出ていて、なかなか味わい深い。
残念ながらこの本は非売品である。かわりに壁にかかっている作品をひとつ買う。
この展覧会は今月22日(日)まで。
今回は日本画ではなく版画作品がメインだ。(日本画も2点ありました)
版画は大きく分けると三つの技法がある。
版面を掘って、その掘ったところにインクを入れて刷る「凹版画」と、掘っていない版面にインクを塗って刷る「凸版画」。そして版面に小さな穴をあけて、その穴にインクを流し込んで刷る「孔版画」である。(平版も入れたら4種類あります)
どの技法にもそれぞれ特徴と魅力があって、版画の世界も奥深い。
浮世絵などは硬い木で凸版を何枚もつくって、薄い色から順に刷り重ねていく非常に高度な凸版画であるが、ダヴィンチなど西洋の巨匠たちが好んでつかったのは銅板に直接掘っていくドライポイントとよばれる凹版画だ。
Hさんの作品はそのドライポイントでつくられていた。
ドライポイントのおもしろさは何といっても掘りなおしのできない線描にある。また掘りの深さによって入るインクの量が微妙に変わるので、刷り上がったときに思いもよらない線の表情が出たりするし、さらに細かいことをいえば、掘った線の両側にささくれができるが、インクを拭き取るときにそのささくれにインクが溜まって、これがまた線描に変化を与えたりする。
鉛筆やペン、筆で描く線とはまったくちがう表情が出るところに、ドライポイントのおもしろさはある。
今回の版画作品は8点あって、中央の台には小さな本が置いてある。この本は版画をつかった絵本だ。主人公プレアデスが山や月をあつめて、さびしい蛍にあげるという、かわいいけどスケール感のあるお話。彼女のふしぎな世界観がよく出ていて、なかなか味わい深い。
残念ながらこの本は非売品である。かわりに壁にかかっている作品をひとつ買う。
この展覧会は今月22日(日)まで。