Happyday of LUCKY

日々の気付きと感謝を忘れないように綴るページ

自分の作品を語りきる

2013年07月31日 | Life
昨夜、高速夜行バスに乗り、きょうもまた東京めぐり。そして夜はTIPの文章作成ゼミ(4回目)。

←皇居ランのあと、シャワールームで

午前中はくもりなので、まず皇居の周りを2周走る。
そのあと竹橋の国立近代美術館で「プレイバック・アーティスト・トーク展」と常設展を観る。
プレイバック展では、日本の現代絵画でいま活躍中の12人の作品展示と、それぞれの作家が以前この美術館で行なったアーティスト・トークのVTRが放映されている。

現代絵画って、抽象的なものから具象的なものまで、あるいは平面的なものから立体的というかインスタレーションのようなものまで、その表現の幅が非常に広い。
自分の好き嫌いだけで観ていくと、ほとんど面白くないものばかりで、「金返せ」ってことになる場合が多い。
でも、きょうの展覧会は作品のとなり(のVTRの中)で作家が作品解説をしてくれるので、とてもよくわかって面白かった。
全員のVTRを観たわけじゃないけど、ほとんどの作家が話題にしていたのは「物質感と空間感」についてである。

すなわちキャンバスとか絵の具という物質を使って、平面の中に空間つまりイリュージョンを産み出すことが、絵画の仕事だといっていた。
ちょっと考えれば当たり前のことなんだけれど、それぞれの方法論が作家によってみんなちがうのが興味深い。
そういう細かい技術的なことをいちいち説明するのは無粋だと思っていたが、現代絵画の人たちはけっこうそれを語るもんだ。
そのおかげで作品をより身近かに感じることができて、今回はアーティスト・トークって大切なんだと思った。



新宿に出て昼食にラーメンを食う。すごいボリュームに面食らう。味はまあまあ。
そのあとニコンサロンとコニカミノルタプラザへいく。
コニカミノルタのギャラリーAでやっていた小柴立祐さんの「Bajau~Life above tha sea~」はとても良かった。
フィリピンのバジャウ族の水上生活を撮った写真だが、密着度がすごい。ちょっと行った程度ではこんなに撮れないと思う。

←金村さんっぽく、6×7のプロポーションで

そのあと、新宿3丁目のPhotographers' Galleryで金村修写真展「ヒンデンブルク/オーメン」を観る。
金村氏の写真は相変わらずだが、ギャラリーの壁面の上から下までぎっしり全紙プリントが貼ってあって、その枚数だけでも圧倒される。なんかもう酔いそうになった。
雑な焼き込みが彼の持ち味といえばそうなのかも知れないが、わたしはもう見飽きてしまった。いったいいつまでやるのかな。
こうなったら死ぬまで続けてほしい。金村教祖さま。

さいごに、四谷4丁目のTotem Pole Photo Galleryで關口寛人写真展「babies」を観る。
彼の写真はつねに弱い立場の人に向いている。ルポルタージュ的な手法で撮る社会派のカメラマンだ。
本人さんがいたので少しお話をしたが、とても若いのに落ちついた感じの人だった。

いったん八重洲口までもどり、今夜の夜行バスの停留所を確認し(いつものバス会社とはちがうので)、そのあとTIPゼミへいく。

二代目ラックをつくる

2013年07月28日 | Life
先週の木・金と二日連続で全紙のプリントを10枚焼いた。
いい調子でできている。
このプリントを20×24インチのフレームに額装して展示するのだが、ブルームギャラリーの広さなら15枚か多くても18枚くらいだろう。
例の巨大プリントも直貼りするなら、そのスペースも必要だし。
並べてみたら、きっと焼き直しもでてくるだろうが。

二日間、作業していて、どうもやりにくいなと感じたのは、現像済みの印画紙を停止用のバットに入れるところだ。
停止液に入れはじめて、印画紙全体が完全に浸かるまでに10秒くらいかかってしまう。
そのくらいかまわないと思うかもしれないが、厳密にいうとその10秒間にも現像は進んでいるのだ。
もっとスムースに(できれば2秒以内に)停止液に入れたい。

それで、湯舟のフタの幅ぎりぎりの寸法でラックをつくり直すことにした。
バット同士の上下のすき間も10センチほど広げた。こうすれば停止液にも手を突っ込める。
2作目なのでちょいと気合いを入れて、簡単なホゾをつくって組み合わせてみた。
でも手動のノコギリとノミじゃあ、どうしても正確に切れない。それほど精度は必要ないのでいいけど。



ちなみに、今回使っている印画紙はオリエンタルの「イーグルVCFB」という紙だ。
ホントは「ニューシーガル」にしたかったのだが、大全紙はあるけど全紙という大きさがなくて断念。
だけどイーグルの黒の締まりもなかなかいい感じ。
それにニューシーガルより少し感度が高いので、露光時間が短縮できるのもいい。

それにしても、日本広しといえど、自宅の風呂場で全紙を焼いている写真家なんていないだろうな。
もしかすると世界中でもめずらしいかもね。
これからモノクロ暗室をやろうと思っている人は、上の設計図を参考にしてください。(って、だれもいないか)

さあ、あたらしいラックでガンガン焼くぜ。あともう少しだ。

あたらしいスタンダード

2013年07月25日 | Photography
満を持して、きょうから全紙のプリント作業に入る。
このプリントは9月の個展で展示するためのものだ。
プリントが完成しても、マットの切り抜きやマッティング作業、それと並行して案内状の宛名書きもしなければならない。これからちょっと忙しくなりそう。
ちなみに案内状は今年もブルームギャラリーにデザインと印刷をお願いしている。来週中にはできあがる予定だ。

さて、狭い風呂場を暗室にするために、まず、足元にあるシャンプーやリンスなどを片づけ、湯の入っていない湯舟に放り込む。
その足元に水洗用のバットを置く。
つぎに湯舟にフタをして、先日つくった木製のラックを置き、下から順番に定着・停止・現像のバットを置いて、それぞれの処理液を入れていく。
さいごに電球を暗室用の赤いヤツに交換すると準備完了。ここまで約40分。



いよいよプリント作業開始。
引伸し機のランプハウスを一番上に上げ、手づくりイーゼルの台板に画像を投影し、慎重にピントを合わせる。
ピントノブが上の方にあるので、ルーペを覗きながら必死に手を伸ばす。
つぎに基本露光の秒数を決めるためにテストピースをつくる。
ブック用の大四切プリントとテストピースを交互ににらみながら、秒数を考える。印画紙1枚の単価を計算すると失敗はできない。

そっと印画紙を現像液の中に浸すと、ふわっと黒い画像が浮かびあがる。この瞬間だけは何度見てもいいもんだ。
現像ムラが出ないように、現像液をたえずゆるやかに撹拌する。竹ピン(小さな印画紙を扱うピンセット)では間に合わないので、両手を突っ込んでぐるぐると回す。手荒れの傷口に現像液がしみる。
規定時間の15秒まえに印画紙を引き上げ、しっかり液切りして停止液に入れるのだが、10センチほどのすき間に印画紙を滑りこませるのは一苦労だった。
これでは作業効率が悪いので、木製ラックをつくりなおす必要がある。焼いてるうちに新しいアイデアが浮かんだ。



夕方までかかって予定の4枚を仕上げる。いやあ、たのしかった。
自宅の風呂場でも工夫すれば全紙プリントは焼けるんだ。
これからはこの大きさがわたしの作品のスタンダードになっていくだろう。

結局なにがいいたいのか

2013年07月24日 | Photography
きょうの24時が締め切りの期限なのに、CVの第3稿がまとまらない。
とくに一番カナメとなる「Artist Statement」がまだ揺れている。
つまり、撮りたいイメージはあるけど、「結局、それって何がいいたいわけ?」という根本的な問いに、まだ文章としてまとまっていないということだ。
でも、ここがはっきりしないと被写体だけ決まっているということはあり得ないし、ましてや作風や今後の計画などもはっきりとしてこない。
今ごろ迷っているなんて、いったい今まで何を撮ってきたのかと思う。

もともと回転数の低い脳みそなので、急に回転数を上げようとしても無理がある。
少し休ませるためにランニングに出る。
きょうは曇っていて、小雨もパラついているので走りやすい。ぐんぐんスピードが乗る。
10キロ51分台だ。最近、あまり走っていないわりには速かった。

スカッとしたところで、午後からまた作文。
だが考えれば考えるほど、思考が空回りして後頭部がアツくなってくる。ああ、ねむくなってきたぞ。調子にのって走りすぎたか。
どうしようもないので、氷枕を首筋にあてて、しばし午睡タイム。

目が覚めると頭がスッキリしている。氷枕が利いたようだ。
愛犬アルタの散歩の時間までになんとかCVをまとめ、横内先生に送る。
きっとまた手厳しい校正が入って返ってくるのだろうな。

でも、とりあえずこれで落ちついて全紙のプリント作業に入れる。いよいよ本焼きです。

日曜大工の成果は

2013年07月21日 | Life
きょうは懸案になっていた大型バット用のラックをつくる。
当初、前後に階段状にしようと考えていたが、バットのサイズが大きすぎて無理なので、左右にずらして階段状にすることにした。
また、塩ビのパイプかスチールを組んでつくる予定だったが、加工のしやすい木材でつくることにする。



まず、あらかじめ計算したとおり寸法を測って、木の切断から。ノコギリなんて引くのは何年ぶりか。
ただまっすぐに切るだけなのに、これがうまくいかないのですね。
一番さいごのところで「ベキッ」といったり、同じ長さに切ったはずなのに1ミリ近くズレていたり。
はじめからそんな調子だから、仕上がりも推して知るべし。木工職人にならなくてよかったと思う。

紙ヤスリをかけ、電動ドリルで穴をあけ、皿ネジをねじこむ。
約2時間で完成。バットを置いてみると寸法どおり、きちんと収まったが、左右のズレ幅が意外に狭くてショック。
これでは二段目の停止液バットに、印画紙をすべりこませるのは至難の業だな。ぜったい折れたりしそう。
しかも、じっさいの作業をするときは、足元にもう1枚水洗用のバットがあるので、これもやっかいだわ。バットに足を踏み入れそう。

さあ、はたしてこれで全紙プリントは焼けるのでしょうか? 乞うご期待。