Happyday of LUCKY

日々の気付きと感謝を忘れないように綴るページ

技術講座はみんな「優」

2011年09月25日 | Class
写真学校でわたしの担当する「写真技術講座」の成績を今月末までに出さねばならない。
あまり大きな声ではいえないが、わたしはこの成績をつけるという作業が苦痛である。
これまで授業で配布したプリントから問題をつくってペーパーテストをやっていたが、単に知識を問うだけのテストなんて意味がないので、今年はそれをやめてしまった。
替わりにグループごとに実技のテストをおこなうことにする。

あらかじめ予告した6種類の被写体から好きなものを選び、それをスタジオで撮影するというテストだ。
本番までに1週間あるので、グループで撮り方やライティングの練習をすることもできる。
テストはグループみんな(1グループ5人前後)で協力して撮影することが採点のポイントである。
撮影したデータはその場で提出、フォトショでの加工はできない。
いかにクォリティの高い絵が撮れるかも採点のポイント。
かくして実技テストはおこなわれた。



結論からいうと、このテストは採点が困難であった。
「カメラマン以外の人はカメラマンをアシストすること」と指示していたが、じっさいシャッターを切り出すと4人もアシスタントはいらない。
ライトを組むまでは全員で動くけど、後半は動かない人も出てくる。
そこを減点するというのも、なんかちがう気がする。
さらに提出した画像を見て、フレーミングやアングルのまずさをカメラマン一人の責任にすることはできない。
いろいろ撮ったなかから全員で選んだカットなのだから、みんなの責任である。
また、露出の測り方がまちがっていたり、グレーカードでホワイトバランスをとらなかったり、そういうミスも全員の責任といえるだろう。
いろいろ考えていたら、グループのなかで点数の優劣をつけることは難しいという結論になった。
これでは採点の意味がないけれど、べつに優劣つけることが目的じゃないのでかまわないと思う。
テストとはいえ、みんなで協力して一つの写真を撮ったのだから、その経験はつぎに生かされるはずだ。

まあ、じっさいは夏休みの課題との合算で成績をつけるので、若干のばらつきは出た。
それでも課題を提出して、実技テストを受けた人は全員80点以上、つまりみんな「優」なのです。
ははは、甘い先生でしょう。
(でも課題の写真のうらに書いたコメントを読んで、そんなに甘くないことを知るはずだ。おこらないでね)

だれでも癒しのガンガーが撮れるか

2011年09月23日 | Photography
約1週間かかって個展に来ていただいた方々へ御礼状を書く。
ようやく一段落したら、もう秋の気配。
住所がわからずに送れない多数の方々にも心から感謝しています。



それからギャラリートークの録音を2時間かけて聞きなおす。
はじめの1時間は客観的に聞いても、それなりにおもしろい話ができているが、後半の1時間がよくない。
自分の写真に対する考えやねらいの甘さが露呈し、SIGN氏のフォローもむなしく、しゃべればしゃべるほどボロが出てくる。
さいごには「インドに行けばだれでもこんな写真は撮れます」なんて自虐的なことまで言っている。
おいおい、それを言ったら個展をやる意味がないで。

個展を見に来られた方が口をそろえて言われたのは、わたしの写真はインドのあの強烈なイメージとはまたちがった写真だということ。
静かで、おだやかで、癒されるような感じだという。
また「ガンジス河の水ってこんなに美しいのですか」とよく聞かれた。
ホントはあまりきれいな川ではないけど、それが美しく輝いて見えるのは太陽の光のせいだ。
でも、その光に反応してシャッターを切っているのだから、これはわたし自身の見たい風景なのだな。
強烈なイメージを見たい人は、強烈なもののまえでシャッターを押す。

そう考えると、インドに行けばだれでも同じ写真が撮れるわけではないし、まただれでも美しいガンジス河が撮れるというものでもなさそうだ。
だからこそ写真は表現たりえるわけで、そうでなければだれが撮ってもただの記録写真でしかない。
問題は結局、「なぜインドを撮るのか」というところに帰っていく。



「豚のしゃぶしゃぶ」
豚の薄切り肉を茹でるときは、沸騰した湯を火から外し、そこへ入れる。
肉の色が変わったらすぐに取り出し、ペーパータオルでかるく水分をとる。
熱いうちに塩・こしょうして、ごま油をふりかけておくと冷めても柔らかくて美味しい。

ついに登場 ニコン 1

2011年09月21日 | Camera
ニコンからミラーレス一眼レフ機がついに登場した。
もう半年以上まえから出る出ると言われていたのでべつに驚かないけど、13.2×8.8mmサイズCMOSセンサーという小型サイズには驚いた。
フルサイズのFXフォーマット、APS-CサイズのDXフォーマットに対し、このフォーマットは「CX」と名付けられている。
わたしたちの慣れ親しんだ35ミリフォーマットの焦点距離に換算するためには2.7倍することになる。
すなわち10ミリレンズが27ミリということだ。

そのカメラはニコン 1(ワン)という勇ましいなまえであるが、見た目はかわいいコンデジと変わらない。
だれがデザインしたのか知らないが、あまり特徴のない、無骨な感じの意匠だ。
それがニコンらしいといえばニコンらしいが、これを見てわたしの購買意欲は高まらない。
気になる値段は、価格コムの最安値で初心者モデルらしい「J1」標準ズームセットが62,800円、ファインダーの付いてる「V1」はパンケーキレンズ付きで94,300円。けっこう高めだ。
いったいどんな酔狂な人が買うのだろうか。

ニコンというメーカーはつくづく商売が下手だと思う。
先日、リコーのマウントA12が発売になったばかりで、ライカ通はこれにもう惹かれっぱなしなのに、その10日や半月ほどあとに13.2×8.8mmサイズのミラーレス一眼なんてだれが興味をもつのか。
意匠も値段も完全に負けている。
性能についてはこれからいろんなレビューが出てくるだろうが、わたしの心はリコーに傾いたままだ。
つい二日前にもなんばのビックカメラでマウントA12付きGXRを触ってきたばかりだが、よくできたカメラなのでM8のサブ機としてぜひともほしいと思っている。
画質面ではM8を凌ぐかもしれない。

(追記)ニコン 1をデザインしたアキラ・ノジマのインタビュー。
ミニマルデザインなんだって。

ご来廊ありがとうございました

2011年09月18日 | Life
今月6日にはじまった写真展「GANGA~そのボートの行方~」は本日終了。
この2週間で約200人のご来廊をいただきました。
住所のわかる方にはあらためて御礼状を書くつもりですが、まずはこの場を借りてお礼申しあげます。
本当にありがとうございました。
とりわけ遠くから足を運んでいただいた方や何度もご来廊いただいた方には感謝しております。
また貴重なご意見を多数ちょうだいし、まだまだ自分の甘さや考えの足りなさを痛感しました。
とてもよい勉強になったと感じています。
この経験をムダにせず、つぎにすすむ力にしていきたいと思います。



ところで、
わたしを取り囲むこの美しき女性陣は、大学時代にともに美術を学んだ同窓生である。
無断で顔まで出してすまないけれど、これはおどろくべき写真だ。
わたしも含めて加齢によるディティールの変化はあるものの、卒業して30年もたつのに、みなさん当時とまったく同じ表情なのがすごい。
人間の顔って、20歳前後からもう変わらないのだな。おどろいた。
わざわざ四国から高速バスに乗って駆けつけていただき、ことばにできないくらい感激している。
「きょうはマツノくんのおかげで、とても楽しい時間を過ごすことができました。ありがとう!」
とHさんからメールを受け取ったとき、おもわず涙が出た、というのは冗談だけどうれしかった。

気が早いけれど、来年も同じ時期にブルームギャラリーで個展を開こうと思っている。
一応、ディレクターにその旨を伝え、ギャラリーの仮おさえをした。
できれば毎年やりたい。
そうすれば死ぬまでにあと20回くらいはできるのではないか。
とにかくわたしにはもう時間がないのだ。

ただ今、商談中

2011年09月17日 | Life
ついに作品が売れる、かもしれない。
きょう来たお客さまが1枚ほしいという。
ただ、ほしいのが7枚(!)もあるので、どれにするかもう一度じっくり考えてからギャラリーに連絡するとのこと。
あした以降のご注文ということになった。
どの写真が売れるにしたって、まずはうれしいことだ。



関西では写真の売買というと、ギャラリーを通じてしか思い浮かばないが、東京あたりだと力のある作家が若い作家たちに声をかけて、自主的に会場を借りてみんなで写真販売をしてるようだ。
自分の売りたいプリントをボックスやブックに入れて置いておき、来場者が気に入ったものを手に取ってレジ?に持っていく。
写真のフリーマーケットのような感じか。
値段もおどろくほどリーズナブルで、1シート3,000円とか。
渡部さとる氏のブログで読んだおぼえがある。

これだけカメラが普及し、だれもが写真を撮る時代なのに、意外にその売買がすすまないのはなぜだろう。
東京の例のように、もっと作家自身が営業活動して売り込まないとダメなのかもしれない。
きっと関西にも大きなマーケットはあると思う。