Happyday of LUCKY

日々の気付きと感謝を忘れないように綴るページ

写真はレンズで決まるのではない

2016年08月28日 | Camera
フィルムカメラ時代には「写真はレンズで決まる」といわれていた。
すなわちカメラ本体はフィルムの入った暗箱であって、画像を産み出すのはレンズの性能や特性によるものだということである。
デジカメ時代になってもレンズのはたらきは変わらないのだけれど、デジカメ本体のする仕事の比重がレンズよりも重くなってきたように思う。おなじレンズであっても、使うデジカメによって出てくる画がずいぶん変わる。
そのことをニコンD500はあらためて教えてくれた。D300からD400をすっ飛ばした理由が、その格段に進歩した画からもわかるのだ。



ピクセル等倍

上の画像はD500にシグマ17-70mmF2.8-4を付けて撮っている。(ISO100・絞りF8オート・JPEG撮って出し)
おどろくほどの画ではないように見えるが、ピクセル等倍にして見るとけっこう解像している。およそAPS-C機とは思えないようなキレのよさなのだ。しかもD500は画素数が2000万画素で、スペック的には落ちているのに。



こちらは18-200mmF3.5-5.6で撮った画像。(ISO6400・絞りF4.2(左)F5.6(右)いずれもオート・JPEG撮って出し)
ノイズの少なさは特筆もの。シャッタースピードはどちらも1/20秒で切っているが、手ブレがほとんど見られない。色味はニコンらしく赤っぽいがにごりは感じられない。

すでに仕事で使いはじめているが、まだまだこのカメラのポテンシャルは引き出せていないと思う。きっと運動会の撮影で本当の力を見せてくれるだろう。実践に即したレビューはしばらくつづく。

初体験

2016年08月26日 | Photography
モノクロ暗室体験にはるばる奈良からSさんがやってきた。
彼女は3年もまえから「暗室やってみたい」とわたしにラブコールを送っていたのであるが、ちょうどそのころ暗室はやめていたので、なかなか実現しなかった。きょう、ようやくその約束をはたすことができる。



まずはじめにパトローネに入ってるフィルムからその先端を引き出す「ベロ出し」から。こんな簡単なこともはじめての人にはなかなか骨の折れる作業だ。
ベロ出しができたら、今度はダミーのフィルムでリールに巻く練習をする。本番はダークバッグの中で手探りで巻くので、うまく巻けたかどうかは、現像がおわるまでわからない。失敗しないように目をつむってでも巻けるように何度も練習する。

つぎに現像液と停止液をつくる。定着液は印画紙用とおなじもので、すでにつくってある。
わたしは現像液をタンクに注入するまえに、水を入れてフィルムを濡らしておく。こうすることでフィルムの表面につく気泡をへらすことができる。あとはそれぞれの処理液を手順どおりに入れればOK。ポイントはデータどおりの液温と時間を守ることだ。



フィルム現像が無事におわり、自然乾燥を待つあいだにランチタイム。手早くパスタとスープをつくる。味はまあまあか。

午後から乾燥したフィルムをカットし、いよいよ暗室作業にはいる。予想どおり風呂場は暑い。換気扇と扇風機をまわしていても、外は猛暑であるから、涼しくなるはずもなし。暑くてもガマンしてやるしかない。
ベタ焼きをつくってから冷房のきいた部屋へもどり、ルーペでチェックし、プリントするコマをえらぶ。さあ、一番はじめに焼くのはどれにする?



テストピースをつくって、慎重に露光時間を見定める。一番左端とそのとなりのあいだくらいの濃度をねらう。絞りF8で露光時間は10秒に決定。現像液のはいったバットに入れると、白い印画紙の奥からふわっと絵がうかびあがる。「うわーっ」とSさんは歓声をあげ、顔を近づけて見入っている。現像液は劇薬なのであぶないよ。
いま彼女が味わっている感動はわたしにもよくわかる。この瞬間が暗室作業で一番おもしろいといっても過言ではない。

今回ははじめてだったので、ストレート焼きしかやらなかったが、一番さいごにわたしが適当なコマをえらんで、焼き込みの手本をみせる。基本の露光時間はおなじで、周辺をすこし焼き込んでみた。
画面全体のトーンをそろえることで主題がよりはっきりと見えてくることを知ってもらう。これは次回の課題ということで、本日の暗室体験は終了。たのしんでいただけましたか?

モノクロ暗室体験はじまる

2016年08月23日 | Photography
あたらしく買ったニコンD500に関する評判を知るために、ウェブ上のレビューや日本カメラのバックナンバーまで買って、読みあさっている。おおむねよくできた良いカメラだと書いてあるので、いい買い物をしたと自己満足している。



その日本カメラのうしろの方に「月例コンテスト」というコーナーがあって、その中の「モノクロ写真」部門を見ておどろいた。入選作品19点のうち、フィルムカメラで撮影している人は2人だけで、あとの17人はデジカメで撮った画像をフォトショップなどでモノクロに変換して、インクジェットプリンターで出力している。しかもフィルムで撮っている2人のうち1人はフィルムをスキャンして、やはりインクジェットでプリントしたものだ。

つまりモノクロフィルムで撮影して、暗室で手焼きしている作品はたった1人だけという状況で、モノクロ写真といってもすでにデジタルプリントになっていることにおどろいたのだ。その審査をわたなべさとるさんがやっているので、なんだか残念な気持ちになった。彼の作品は微妙なトーンをたいせつにした美しいモノクロの写真(もちろん手焼きです)だからだ。
このままでは世界からモノクロフィルムや印画紙、それに現像液などが絶滅するのも時間の問題だと感じている。せめてわたしが死ぬまでには無くならないでほしい。

そんなわけで時代錯誤なモノクロ写真を制作するわたしとしては、せめて自分の近くにいる人だけにでもそのおもしろさを伝えようと考え、自宅で暗室体験をはじめた。ご承知のとおり風呂場を暗室につかっているので、作業は一人しかできない。受講者は1回につき一人だけである。どんな感じか横で見てみたいという程度の体験希望者はご遠慮いただきたい。自分で撮影したフィルムを自分でリールに巻き、現像したのち、ベタ焼きをつくって、プリントする。ここまでやる気のない人はご遠慮ください。
受講料は無料。ただし印画紙や薬品代は実費でいただく。

丸目のプライド

2016年08月22日 | Camera
たいくつな夏もそろそろおわり。ようやく仕事ができるのでワクワクしている。
というのはウソで、ホントはあしたから仕事だと思うと気が重い。ずっと夏休みがつづいてくれたらなあと思う。

まず来月はじめにR中学校の修学旅行で信州へいく。一学年7クラスもある大きな学校なので、集合写真を撮るだけでも時間がかかる。食事のシーンなんか、全員撮りきるまでに食べおわる人も出てくるかもしれない。本当はもう一人カメラマンを雇って、二人で撮ればいいのであるが、経費のことを考えるとそうもいかない。わたし一人でなんとかがんばるしかないのである。

修学旅行につづいて、体育大会や音楽会、文化祭など行事が目白押しで、その合間にクラブや個人写真なども撮っていくので、とにかく2学期は忙しい。わたしの場合、この9月から12月の4ヶ月弱で1年分を稼いでいるような気さえする。



さて、繁忙期を目前にしてテンションを上げていくためには、やはりあたらしいカメラを買うしかないだろう。修学旅行の経費で二人分も捻出することはできなくても、カメラを買うお金はあるのである。(不正な経理をしてるわけではありません。これは気持ちの問題です)
で、あたらしく買ったカメラというのは、ファインダーのアイピースが「丸目」のモデル。これだけでピンときた人はなかなかのニコン通です!



はい、いわずと知れたD5ジュニアこと「D500」である。
このカメラはいい。とてもいい。いままで手にしたカメラ(仕事用)のなかで一番いい。まあ、2年もすればまたあたらしいモデルが出てくるであろうが、当面このD500で気持ちよく仕事ができそうだ。

なにがそんなにいいのかというと、カメラを手にしてシャッターを切ってみればわかる。ミラーショックがほとんどない。失敗写真の原因の多くが手ブレであることを考えると、このショックの少なさはとてもありがたい。
そしてファインダー像の消失時間が非常に短い。さすがにD5ゆずりのシャッター機構を使っているだけのことはある。ニコンのウェブサイトでその説明を読んでも、ほとんど意味はわからないが、とにかくファインダー像がクリアで、撮影していて気持ちがいいのである。

ほかにもいろいろと便利な機能(153点AF、秒間10コマ、タッチパネル&チルト式モニタ、Bluetooth搭載、4K動画など)があるが、写真を撮る道具として見たとき、カメラと自分との接点であるファインダーの善し悪しがとても大切だ。ニコンの上位機種はそこにプライドをかけてつくっている。その象徴が丸目のアイピースなのである。



蛇足ながら、メイン機として使っているD800とこのD500とは、ボタンやダイヤルの配置がよく似ていて、また操作系もほぼ同じだから、同時に使っても混乱しない。これも美点のひとつ。さらにISOボタンが右手側に付いたので、露出を合わせるのが非常にやりやすくなった。かゆいところに手が届くような設計がすばらしい。

レンズ豆会 専任シェフになる

2016年08月19日 | Life
きょうはレンズ豆会の人たち(男性3人)に誘われて、いっしょにランチをたべにいく。レンズ豆会というのは30年以上まえに結成された歴史ある会で、その起源は新約聖書に出てくる話(*)から命名されているらしい。活動内容はまったく不明であるが、どうやら男ばかりで美食をたのしむ会のようだ。いや、ちがうかもしれない。
(*空腹で帰宅した兄エサウが目のまえのレンズ豆の煮物とパンが欲しいがために、長男としてのいろいろな権利を弟ヤコブに譲ってしまうお話=へブル12:16)



で、メンバーのひとりQさんの車に乗って、明石海峡大橋が一望できる垂水のレストランN'OCEANへいく。最高のロケーションで、とても豊かな食事をすることができた。
そのあと、やはり海岸沿いにある温泉へいって、海を見ながら汗を流す。平日なのにけっこう客が入っていた。みなさん、なにをしてる人なのかな?

夕刻になり、Qさんの自宅で飲むことになった。じつはわたしがきょう誘われた理由は、夕食&飲み会で料理をつくってほしいということであった。メニューはおまかせということで、すぐにできるものを5品つくる。料理とはいえないほど簡単なのでレシピは省略。

(1)キャベツと塩こんぶの和えもの
(2)にんじんと卵の炒めもの
(3)ナスとししとうの南蛮漬け
(4)鶏の手羽元とシイタケの煮もの
(5)パクチーとワカモレのきしめん(ワカモレ=アボカドのディップソース)



手早く調理するわたしの姿を見て、レンズ豆会の人たちはちょっと驚き、そして喜んでいただけたようだ。味はともかく、みんなでたべる料理はたのしいものである。
こんなもんでよければ、いつでもつくりまっせー。