Happyday of LUCKY

日々の気付きと感謝を忘れないように綴るページ

法隆寺は仏像パラダイス

2022年06月29日 | Life


久しぶりに、というかプライベートでははじめて法隆寺へいく。いつもは仕事で修学旅行や遠足に同行するが、お堂の中では撮影できないので学生たちといっしょに入ったことがない。なので仏像をじかに見るのはきょうがはじめてである。

一応どんな仏像があるのかあたまに入れてから見た方がいいと思い、「古寺行こう 法隆寺」や「アイドルと巡る仏像の世界」などにざっと目を通した。いまさらいうまでもないが、法隆寺には国宝になっている仏像がたくさんあって、日本でも有数の仏像パラダイスなのだ。



じっさいお堂の中に入ってみたら、厳重に金網が貼ってあったりして見えにくいことこの上ない。春と秋に一般公開される仏像もあって、きょうは扉の向こうで休まれている。
大宝蔵院の仏像たちはガラスケースの中だけどよく見えた。2メートルを越す百済観音はじつにスマートで美しい。やはり写真で見るより実物を見た方が断然いい。

2時間かけてじっくりと見たが、途中、修学旅行生が台風のようにやってきて通りすぎていった。あんなスピードではなにも見ていないに等しいな。遠くから来ているのにじつにもったいない。
まあ仏像やお寺に興味をもつ10代の子どもは稀だろうから仕方ないか。かくいうわたしも還暦を過ぎてから興味が湧いてきたのだから。



家から法隆寺までは30キロ足らずで、バイクなら1時間ちょっとでいける。
いま乗っているホンダのFORZA250は快適なスクーターだ。猛暑日のきょうも元気よく走ってくれた。

妖精のなまえはエコー

2022年06月24日 | Life
友人のFさんの個展を見に京都へいく。
ギャラリーに入るとまず、正面にある大きな作品が目に飛び込んできた。F100号キャンバスに描かれた「遠く、つながる」という作品だ。F100号というのは1620×1303ミリという大きさで、畳1枚の面積よりも広い。
かつて画学生だったわたしも狭い下宿でF100号に向かった経験があるが、これはなかなかの大きさである。なんと今回F100号の作品が3枚もある。ほかにも小さなものや中くらいの大きさのものなど、全部で20点くらい展示されている。



Fさんのこれまでの作品は星空(あるいは月夜)の下をしずかに進む小舟をモチーフにしたものが多かった。その小舟の上には小さな森があり、さらにその中に小さな家がある。人のすがたは見えないが、たしかにその家にはだれかが住んでいる気配がある。小舟は川に浮かんでいるときもあれば、宇宙空間を進んでいるように見えるときもあった。
今回の作品に小舟は描かれていない。森全体が舟のようにも見えるし、あるいは森の一部が小舟になって進んでいるようにも見える。いずれにしても森は広く地平線の向こうまで続いている。だが周りは霧に包まれていて、それがどこまで続いているのかは定かでない。

目を引くのは、小さな家の左上あたりから天空に伸びるまっすぐの線である。この線は金箔で描かれていて、見る角度によって輝いて見えたり見えなかったりする。絵の題にあるように、この線が遠くのなにかとつながっているのか。答えのヒントは展覧会のタイトル「echo」にある。エコーは響く、反響、共鳴という意味であるが、もう一つギリシア神話に登場する木の妖精のなまえでもある。もしかするとこの絵の森に住む妖精エコーが金色の線を伝って小さな家の住人の思いをだれかに届けているのかもしれない。



案内状の作品は上の大きな作品とよく似ているが、じっさいの絵の大きさはF10くらいで、こちらは金の線は描かれていない。そのかわりに黄色の蝋梅の花びらが空に舞っている。彼女の身近かにある小さな命と共鳴しているという意味で、やはりこれも「echo」なのだと思う。
一つ気になっているのは、どちらの作品にも描かれている水たまり(湖?)だ。これにもなにかエコーと関係のある意味が隠されているのだろうか? 今度会ったときに聞いてみよう。

アツくなるけどZ9はいいカメラ

2022年06月21日 | Camera
くだんのニコンZ9であるが、約半年使った感想をすこし。



いろんなユーチューバーやブロガーが言ってると思うが、まず、電子ビューファインダーの見えがいい。わたしの個体はやや青みが強い気もするが、タイムラグはまったく感じなくて、レフ機のそれと遜色ない。それよりも覗きながら露出がリニアに見えるので、撮影後の確認がほとんど必要ないのがよい。ただクリップオンのストロボを使うと、ファインダー像が一定の明るさに固定されてしまうので、オフにした状態で露出を決める必要がある。わたしはファンクションボタン3にストロボのオン・オフを当てていて、それを押しながら(つまりオフにしながら)露出を確認している。ことばで書くとややこしそうだが実際はかんたんな操作で、慣れればだれにでもできる。

つぎに優れているのはピントの合焦精度である。とくに動きものの精度が非常によい。コンティニュアスモードで被写体を追いかけていると、まるでムービーを操作しているがごとくピントが合い続ける。そのファインダー画像を見ながら、「ここだ」いうところでシャッターを押すだけで、確実にピントの合った画を写すことができる。その正確さは本当におどろくばかり。打率でいうと1000枚撮ってだいたい990枚くらいは合っている。ピントの外れた10枚のうち、手前の被写体に引っ張られて前ピンになってしまったカットが5枚くらい、あとの5枚はシャッターを切る瞬間にズームリングを回してしまってピントが外れた、いわば人為的ミス。



さらに秀逸なのは縦位置にかまえたときにタテ方向にチルトするモニタだ。これは証明写真のようなポートレイト撮影のときに威力を発揮する。ファインダー内ではなかなかわかりにくい身体の傾きが、大きなモニタだと気がつきやすい。また縦位置での物撮りのときにも有効で、大きくフレームを決めたのち拡大ボタン(+)でピントを追い込むといった使い方もよくする。レフ機だと試し撮りして画像を再生しピントを確認するという作業を数回繰り返さねばならないが、ミラーレス機だと試し撮りする必要すらない(じっさいはするけど)。

しかしながら不安材料がないわけではない。屋外での撮影で頻繁にシャッターを切っていると、ボディが熱くなってきて「HOT CARD」という警告が何度も出た。その度に電源をオフにしてやりすごすのだが、つぎつぎにシャッターを切らねばならない場面(たとえば炎天下での運動会とか)では肝が冷える思いで撮影している。いまのところシャッターが切れなくなる事態は起きていないが、Z5やZ6Ⅱでは切れなくなった経験がある。ミラーレス機が熱に弱いというのは宿命のようで、タイトな撮影現場ではすぐにサブ機を出せるよう準備しておく必要がある。気持ちわるいのでニコンのサービスで点検したが、エラーの履歴は残っているものの「HOT CARD」という警告は再現されず(そりゃそうだろう)、「ようすを見てください」と言われるのみでどうしようもない。

あと、これはZ9の機能とは関係のない話であるが、われわれカメラマンの世界はせまいもので、わたしがZ9を買ったというウワサはすぐに広まってしまった。現場で久しぶりに会うカメラマンにも伝わっていて、ちょっと触らせてという人までいる。まあしかし、おかげで音楽会やダンスの審査会の仕事が舞い込んでくるという、うれしいオマケもある(音楽会などはレフ機のシャッター音を嫌うクライアントが多いのです)。半年使ってほぼ減価償却できたかな。