Happyday of LUCKY

日々の気付きと感謝を忘れないように綴るページ

写真における共通認識

2014年05月31日 | Photography
真っ青な空に鯉のぼりの尾がはためいている。
その写真のタイトルは「空をおよぐ」。
まぶしいけど目を細めてでもじっと見ていたくなる。なんか懐かしいような、すこし切ないような、そんな感情を彷彿させる写真だ。

Kさんはそのステキな写真をひっさげて、きょうの写真茶話会RRにやってきた。
彼女の写真の魅力は、ふだんわたしたちが何気なく見ている(あるいは見落としている)ものを、彼女にしかないアンテナで受信して、そこにカメラを向けていることだ。
たいていは逆光の太陽だったり、足もとに伸びる影であったり、ざらついた地面や横断歩道だったのだが、「空をおよぐ」はいままでの彼女の写真とは明らかにちがう。
なにかが吹っ切れたような開放感と、しかし不安ののこる浮遊感のようなものが写っている。

←Hさん、ごちそうさまでした

1枚の写真がその後の自分の写真の方向を示すことはよくあることだ。
ただその「1枚」を自分が見つけなければ、つぎにつながらないこともよくある。
わたしが「この写真はいいよ」といっても、それが撮影者にとっていいかどうかはわからない。
つまり他人の尺度で評価されたものは、自分のなかにあるものと同じとはかぎらないのである。あたりまえだけど。

ところで写真における共通認識とはなんだろう?
青空を見て人はなにを感じるか。あるいは鯉のぼりからなにを連想するか。
だれもがおなじ気持ちになることはあり得ないにせよ、なんらかの共通する気分や感情があると思う。
写真を見る人は、その写真に写っている情報から撮影者の感情を読み解いていく。なにに感動したのか想像してみる。そして自分のなかにある感情と重ね合わせてみる。
そういう行為が写真を見るたのしさでもある。
だとすれば、撮影者は見る人と共有・共感する部分を意識的にコントロールして、作品に盛りこむことが必要だと思う。

ではYさん、あとのお導きはよろしく。

プロストの意味

2014年05月30日 | Life


きょうはR幼稚園の親子遠足で生駒山上遊園地へいく。
赤いプラグスーツ(※)に包まれたニコンD5300、初陣!
(※新世紀エヴァンゲリオンに登場する惣流・アスカ・ラングレーが身に付けている戦闘服)
写真愛好家にまちがわれると困るので、カメラにはプロストを付けてある。

プロストとは天才F1ドライバーのことではない。それはプロフェッショナル用ストラップの略語だ。
ニコンのプロ登録会員ならだれでももらえるもので、正確にいうと新品のカメラを買って同梱のストラップを付け、ニコンのプロサポートへ持っていくと、プロストと交換してくれるのだ。
プロ登録するにはいろいろ審査や会員の紹介などが必要なので、だれでも会員になれるわけではない。
そんなわけで、一応プロストを付けたカメラを持っているのは、仕事で写真を撮っているという目印なのである。

でも、ご承知のようにプロストはヤフオクなどで出回っていて、程度にもよるが新同品は2万円前後で売買されている。
プロカメラマンがこれを買うわけがないから、おそらく愛好家が落札するのであろうが、どういう心理なのか。
プロにまちがわれることに、なにか特別な意味があるのだろうか? 理解できない。
わたしは逆に旅先などでは、ただの愛好家のような素振りをするようにしている。仕事でもないのにガツガツ撮るのは恥ずかしいからね。



きょうはとてもいいお天気だったので、園児たちはたのしそうに走り回っていた。子どもは元気だね。
それにしてもまだ5月なのに、こんなに暑いとは、この先が思いやられるなあ。

大阪写真月間2014はじまる

2014年05月29日 | Photography
きょうから大阪写真月間2014「写真家150人の一坪展」がはじまる。
トップバッターをきって、わたしはニコンサロンbis大阪の受付当番を買ってでた。
初日だということもあるのか、10時半のオープンから途切れなくお客さんがやってくる。常時10人くらいはギャラリー内にいる勘定だ。
老若男女でいうと圧倒的に高齢の男性が多い。昔から「ニコン一筋」って感じのおじいさまが、作品を熱心に見ている。

「あのー、ちょっと聞きますが」とわたしに聞かれても、他人の作品のことはなにもわからないのだが、受付にいると質問してくる人がいるもんだ。
 この写真の撮影場所はどこですか?
 このモノクロ写真は暗部がよく出てますが、銀塩(フィルム)でしょうか?
 このプリントはプロッターでプリントしたものですか?
わかることなら答えようと思ったけど無理でした。撮影場所や使用カメラやプリンターなんてわかるわけがない。

14時まで当番をして、そのあとあらためて展示作品を見てまわる。
大亀京助さんはあいかわらずうまいなあ。ひと味ちがいます。
Fabio Salvagnoさんの作品タイトルにぎょっとする。このネガティブなエネルギーはどこから来るのか?
稲葉一栄さんの写真もすごい。どこですか、ここは?

キヤノンギャラリー梅田で見たフチタカツコさんもよかった。まじめに写真をやってるって感じが伝わってきたよ。タイトルもナイス!

ビジュアルアーツギャラリーでは野田知明さんの作品がおもしろかった。わたしにはない感性と技術をもっている。
そして南哲二さんの写真には脱帽です。この人はまちがいなくアマチュアの写真愛好家だと思うが、プロ顔負けに写真を愛している。
しかも写真をまず自分のために撮っていて、その役割というものをよく理解している。
ああ、写真ってこうやって楽しむもんだよね。芸術写真なんてクソくらえって感じ。まいりました。

同梱レンズは仕事に使えるか

2014年05月28日 | Camera


先日買ったニコンD5300は一眼レフ機としてはとても軽いので、肩から提げていてもそのことを忘れてしまう。
カメラ本体の重量は550グラム、付いてるレンズはたったの200グラムだ。
こんなオモチャみたいなレンズで写るのかなと思ったけど、さすがはニコン。中身はしっかりつくってあり手抜きはない。
それどころか、このレンズのMTF曲線を見ておどろいた。

AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR IIのMTF性能曲線図(ニコンのホームページより)

←広角側
←望遠側

とくに望遠側の性能がズバ抜けていて、10本の周波数(赤色の線)が周辺(グラフの右側)まで「1」に近い。
これは非常にコントラストが高く、画面全体にヌケがいいということを示している。

←広角側(18ミリ、絞りF13)
←望遠側(55ミリ、絞りF9)

MTF曲線の予想どおり、このレンズは非常によく写る。
中央部は文句なしにシャープだし、広角側だと周辺までかなりイケる。望遠側の周辺はやや甘いものの、コントラストは十分である。
さらに安物のズームレンズに付きものの歪曲収差がほとんど感じられない。
これはカメラ内で自動ゆがみ補正をしているのではなく、OFFのままで撮っている。

これだけ写れば、十分仕事でも使えるだろう。
あとはクライアントのまえで真っ赤なニコンをかまえる勇気があるかどうかだけだ。

赤いニコンをゲット

2014年05月27日 | Camera
「ニューヨークへ持っていくのに新しいカメラでも買おうかな」と(聞こえよがしに)つぶやいたら、妻がこういった。
「買えばいいでしょ。自分のたのしみのために働いてるのだから」
おお、なんと太い腹、もとい太っ腹な人でしょう! 男前だねえ、いや女前か。
というわけで、まえからほしかったニコンD5300を買ったのさ。ボディカラーはレッド。
ブラックなら本体だけでも買えるのに、レッドはレンズキットしか販売していない。なので、18-55ミリの標準ズーム付きを買う。



このカメラは去年の11月に出た初心者モデルであるが、映像処理エンジンは最新のEXPEED4が入っている。ニコンの旗艦機D4Sとおなじです。
いまメイン機として使っているD800はEXPEED3で、それより処理速度が30パーセント速くなったらしい。
おかげで、高感度でのノイズが少なくなり、ピントやホワイトバランスの精度も向上したという。
デジカメは処理エンジンが進化すると、下位機種でも上位機種よりいい絵が出てくるからおもしろいね。



ただ、わたしがこのカメラをえらんだ決め手は、ニコンの一眼レフ機では唯一バリアングル(可動式)の液晶モニタが付いているからだ。
ファインダーが覗けないハイアングルやローアングルでは、このモニタを使うと正確にフレーミングできるのがいい。
さらにローパスフィルターが付いていないから、シャープな絵が撮れそうなのでたのしみだ。



レンズの保護フィルターも赤色でコーディネートしました。かわいいね。