Happyday of LUCKY

日々の気付きと感謝を忘れないように綴るページ

人生に迷ったらフンザへ行け

2013年02月26日 | Life
からだが重い。
一昨日、三峰山を歩いた疲れが翌日ではなく、二日あとに現れた。歳をとるとみんなそうなるんだな。
だるさをおして10キロ走ったけど、けっこうきつかった。57分29秒もかかった。



午後から「草原の椅子」を観にいく。
原作はわたしの好きな宮本輝の同名の小説であるが、時間を10年ほど現在にスライドさせている。
2時間19分という尺にまとめるために、話をやや端折っている部分もあるが、原作のもつテーマとスケール感はうまく表現されていると思う。
それ以上に映像でしか表せないリアリティをスクリーンで味わうことのできる、掛け値なしにいい映画である。
最近観たなかではイチオシだね。



後半の舞台となるパキスタンのフンザという村は首都イスラマバードから飛行機で北へ1時間ほどのところだが、現地では天候が激変するのでフライトがキャンセルされることがしばしばらしい。
そのため、この映画のスタッフとキャストたちは丸二日かけて悪路をバスで移動したという。
そうしてようやくたどり着いたフンザの風景は本当にすばらしく、とくに砂漠のシーンは圧倒的だ。
主人公たちがまっ白な砂漠を走っていく姿は、ただそれだけで観ているものの胸を熱くする。
映像の力というのはすごいなあ。
彼らがちょうどわたしと同世代の設定なので、しぜんにシンパシーを感じてしまう。



孔子は「五十にして天命を知る」といったが、なかなか人生そんなに達観できるものではない。
わたしはまだ迷っているし、いまだに立っているともいえない。三十歳以下だ。
映画の主人公たちも迷い、苦しみ、どう生きるかを自問してフンザへ向かう。
ラストシーンで村の老人が彼らにいったことばが勇気をあたえ、その後のあたらしい人生を予感させるところで映画はおわる。
「正しいことをやりつづけなさい」
このことばは重い。やりつづけないとダメなんですよ。

劇中でAKIRAが扮するフリーカメラマン鍵山の自主出版した写真集「祝福の谷HUNZA」は二神慎之介さんという写真家がこの映画のために撮りおろしたもので、じっさいに販売してほしいくらいステキな写真集だよ。

冬山へリトライ

2013年02月24日 | Life


近鉄の榛原駅から三峰山の登山口までを往復する臨時バスが、今シーズンはきょうで最終だというので、さっそく霧氷を見にいく。
先月、同じ山系の高見山へ見にいったときは、気温が高くて見られなかったが、きょうは大寒波がやってきてるので期待できそうだ。寒いだろうな。
9時半くらいに榛原駅に着いたら、なんとその臨時バスが10分ほどまえに出てしまっていた。オーマイガッ!
しかたないので同じような登山客3人といっしょにタクシーで登山口へ向かう。

約40分で登山口に到着。すでにうっすらと雪が積もっていて、アイゼンなしでは歩けない。いい感じだ。
三峰山は「みつみねさん」と書いて「みうねやま」と読む。
この山の奈良県側の御杖村では「三峰山霧氷まつり」と銘打って、村をあげて登山客を出迎えてくれる。
きょうは最終日なので抽選会があって、カードに名まえを書いて受付にわたす。下山したら当選者が貼り出されてるらしい。
手ぶらで来たので簡易な地図をもらって登山開始。



少し歩くともう完全に雪山になり、枝についた霧氷の重みで木々のトンネルができている。
それをくぐりながら頂上をめざすのだが、時おり顔を出す太陽の光が雪面を輝かせ、美しいことこのうえなし。
パッと開けた雪原から見える風景は別世界だ。



2時間ほどで頂上にたどりつく。
何年かまえ、リフトで登った蔵王の樹氷もすごかったけど、自分の足で歩いて登る三峰山の霧氷もまた格別である。
それにしても頂上は風がつよくて、さすがに寒い。いったい気温はどのくらいなのか?



頂上から少し下ったところに八丁平という開けたところがあり、みんなお湯を沸かしてつくったカップ麺をうまそうにたべている。いや、みんなではないけど。
わたしは水筒に熱い湯を入れてきたので、そこにワカメスープの素を入れてのむ。ああ、あたたまるね。それとおにぎりを2つ。
帰りはべつのルートで下山しようと思い、八丁平のむこうからやってきた人に地図を見せて道をたずねる。

教えてもらった道をどんどん行くと、あまりにも雪深くてルートがわからなくなる。
ちょうどポケットのなかでケータイのバッテリーが切れる「ピー」という音がした。
このまま道に迷って下山できなければ、ぜったい死ぬなあ。雲行きもあやしいし、すこし不安になってきたぞ。
歩調をゆるめて歩いていると、うしろから男性が一人近づいてくる。
その人に道をたずねると、いま歩いているルートは三重県側に下るルートだった。どこかに岐路があったのに見落としたにちがいない。
ここを下ってもバス停にはたどりつかないので、もう一度来た道をもどることにした。

徒労感で足がだるくなったとき、往路で見たお地蔵さんが出てきたので、なんか助かったような気持ちになり、また元気を出す。
15時まえに無事下山し、村役場のまえのテントであたたかいコーヒーをいただく。
臨時バスに乗って榛原駅まで帰る。
つぎの運行は5月19日(日)からだそうだ。この日から今度は「白つつじまつり」がはじまる。

自分との関係性をどう見せるか

2013年02月23日 | Photography
わが母校の卒業作品展を見にいく。学校を訪れるのは久しぶり。
去年教えていた生徒たちが1年たって、どんな成長を遂げているのか。その集大成を見るのがたのしみである。



印象に残った作品はつぎの4作。

「両親と私と(兄)」帆足ありあさん
散乱した衣服のなかに兄が埋もれるように寝ている。彼女の兄はどうやら寝たきりの病気なのか。いや、そうではないかもしれない。なにか訳ありの家族のようすが写真に収められている。もう少し写真が上手ければカッコ付きの理由がわかるのだろうが、写真は説明ではないから、これはこれでいい。いましか撮れないものをまっすぐに撮っている。いい作品だと思う。

「アスリート」柳川淳さん
車イスバスケットボールの選手を撮った力作。継続は力なりを感じさせる。今後、自分と選手との関係性が写せたら、もっと深みのある作品になっていくと思う。ここでやめたらもったいないだろう。

「I Love You」藤本真智子さん
今回の作品展で一番よかった作品。恋人とのふれあいのなかで自分の存在を表現している。若者らしい、ちょっと切ない心情が写真にうまく出ていて、見るものの心をゆさぶる。この先、この恋がどのように展開していくのか。

「東京ハイツ」高木一機さん
作品展で唯一4×5を使ってフィルムで撮影し、暗室で手焼きの作品をつくっている。写真の内容とその展示にも彼のこだわりが随所に見られておもしろかった。わたしのころは大全紙を現像できる大きなバットがあったのに、いまはもうないらしい。撮影もプリントも苦労したらしいが、その経験はきっと卒業後に生きてくると思う。



学校コレクション作品の部屋は入口に作家名が書いてあるだけで、それぞれの作品にはなにも書いてないので、どの作品がだれのものなのかわからない。
ま、有名な人の作品ばかりなので見る人が見ればすぐにわかるのだけど。
瀬尾泰章さんのポートレイトを久しぶりに見たが、くやしいくらいいい写真だった。
わたしもあんなふうに人間を撮れたらなあと思う。

きょう卒業作品展を見て思ったことは、やっぱり写真って自分を映すものなのだということだ。
自分が写ってなくても、いやでも自分がにじみ出てくる。
それは若い人でもわたしのようなオヤジでも同じで、自分との関係性が希薄な写真はつまらない。
被写体が人間ならその人とのかかわりを、自然や環境あるいはモノが被写体であっても、やはりそれとのかかわりやこだわりが画面から感じられなければダメだ。
きょう印象に残った作品はすべて、自分と向き合い、自分をさらさなければ撮れなかった写真なのだと思う。

彼女彼らは来月卒業してそれぞれ写真の現場へ飛び出していく。
きっと想像以上の困難が待ち受けているだろう。
だけどこの2年間で培ったことを糧に乗りこえていってほしい。
そして働きながら作品づくりにも励んでほしいと願っている。

出たっ! ニコンD7100

2013年02月21日 | Camera
今週中にニコンのあたらしいカメラの発表があるとウワサされていたけど、まさかD7100が出るとは思わなかった。
おもな仕様はつぎのとおり。

・24.1MP CMOSセンサー
・連写は6コマ/秒(1.3倍クロップ時は7コマ/秒)
・ローパスレス
・51点AF、中央15点クロス
・HDR機能
・2016ピクセルRGBセンサー
・3.2インチ、122.9万ドット液晶モニタ
・デュアルSDカードスロット
・EXPEED3プロセッサ
・ISO範囲は100-6400
・動画は1080 60i/50i/30/25/24、720 60p
・WU-1aワイヤレスモバイルアダプタと互換性あり

D7000が出たのは2010年10月なので、2年半ぶりのマイナーチェンジになる。
あまり派手な変更はないように見えるけど、画素数や画像処理エンジンはあたらしくなってるし、測距点が51点にアップしている。
注目すべきはローパスフィルターがなくなったことだ。
これによってD7000よりもさらに高精細な画像が出てくることはまちがいない。
またクロップ撮影が可能になり、クロップ時にはほぼ画面全面でAFが効くので、動きの速いものの撮影には威力を発揮すると思う。運動会の撮影などで使えそう。
さらにスポットホワイトバランスはミックス光源下での撮影では案外ありがたい機能かもしれない。
それとモードダイヤルにストッパーが付いたのは、地味だけどうれしい改良点だ。
バッテリーがD7000やニコン1 V1と同じEN-EL15なのも助かる。
あいかわらずシンクロターミナルがないのは残念だが。

ボディ価格はニコンダイレクトで138,000円。来月発売予定。予約しようかな。

今度のマラソンはチェジュ

2013年02月20日 | Life
今週に入って毎日とても寒い日がつづいている。
夏場は大阪城公園まで自転車で行って、大阪城の外堀と内堀をぐるぐる走っているが、寒くなると行き帰りの移動だけで身体が冷えきってしまう。
そこできょうは自転車ではなく、走って大阪城公園まで行って、そのまま外堀と内堀を1周走り、また自宅まで走って帰ってきた。
距離にして14キロ、75分の練習になった。
こんなに寒いとさすがに観光客は少ない。
公園内は散歩やジョギングをたのしむ人たちだけで非常に走りやすかった。
梅林の横を走っていると、愛好家たちが熱心に梅の写真を撮っている。ああ、もうそんな季節なんだね。
南高梅という立札を見て「あの実が梅干しになるのか」などと無粋なことを連想してしまう。

去年の11月、大阪マラソンはちょうどこの大阪城公園からスタートした。
バテバテになりながらもなんとか完走できたのはよかったけど、目標タイム(4時間)を切れなかったのが悔やまれる。
もう少し練習量をふやして、月間150キロは走らないと無理だろう。
モチベーションを維持するにはやはり目標が大切で、5月にフルマラソンの大会にエントリーすることにした。
場所は韓国の済州島で、大会名は「済州観光マラソンフェスティバル」という、ちょっとたのしそうな感じ。
大会にあわせて日本の旅行会社もいろいろツアーを企画しているので、現地が不案内な人でも気楽に参加できる。
わたしは一度済州島に行ったことがあるのでだいたいの土地勘はあるから、航空券とホテルがセットになった格安チケットを自分で予約する。
燃油サーチャージも入れて二泊三日で5万円弱のチケットをゲットした。しかもシングル部屋だよ。
1日目に受付と下見をして、2日目が大会。3日目は長距離バスで世界遺産を見にいく予定。

さあ、あと3ヶ月でどれくらい走りこめるかな。たのしみたのしみ。