前の記事を読んでみて下さい。続きです。
日本には司法取引が存在しているのかどうかは分かりません。松原医師は起訴前に医師法違反を認めるならば、「罰金2万円でよい」と言われ(略式起訴?)たようです。起訴後の記者会見で、そのような発言を被告は行っていました。しかし、この申し出を受けると、救急研修が法的に大きな制約を受けることになってしまうため、拒否したそうです。
検察側の冒頭陳述は次のようなものでした。
松原医師が
・独断で歯科医師のレジデントを救命救急センターに入れた(慢性的な人員不足を補うため)
・歯科医師3人と共謀し、気管内挿管等をはじめとする絶対的医行為を医師法違反であることを知りながら行わせた
というもので、松原医師の経歴や立場などに言及し、その立場(センターの責任者であり、厚生省の委員会委員などでもあった)を利用して慢性的な人員不足を補うことを目的として歯科医師を利用したという「絵」を描いたようです。冒頭陳述としては珍しく、30分弱に及ぶ検察官の長い「演説」であったようです。
共謀事実について、弁護側から日時やどのような内容か質問したがありましたが、公判で明らかにしていくという回答だったようです。
私は「共謀」の法的定義がよくわかりません。しかし、証人の証言では、センター長であった松原医師が個々に歯科医師に医行為の内容について指示したりしたことはなく、基本的に指導的立場にあった上級医師がそれぞれ指示をしていたことは明らかでした(どこの大学病院や大きな病院でもそうですが、研修医に教授や責任者がいちいち細かな指示を与えることは少なく、直属の上級医師が教育することが多いようです。長となる者が、末端の人間に全ての指示を与えることが少ないのは会社とかでも同じようなものですね)。このような間接的な関与でも、共謀事実があったと言えるものなのでしょうか。
また、「人員不足を補う目的で」歯科医師の受け入れを決定したことについても、普通の感覚ではあり得ないと思われます。前に書いた医療制度改革5の記事でも述べましたが、若手医師に教育することは足手まといや面倒なことはあっても、戦力としては数に入れることなど到底考えられないし、新人なんてはっきり言って役立たずの存在でしかないでしょう。効率を第一に考えると、ベテランばかりで構成されている方が有利に決まっているのです。検察官はこんな簡単なことに何故気づかなかったのでしょう?
裁判に検察官と一緒に来ていた司法修習生が居眠りしていたことがあったそうですが(検察官の証人尋問があまりに的外れで、弁護側主張を崩せるものではなかったらしく、傍聴に来ていた記者がそのように述べたようである)、そういう研修の立場の人間の面倒を見ることが大変なのは司法の世界に限ったことでもないと思いますが。居眠りした司法修習生は何も教えなくても一人で何でも出来て、手がかからない人だったのかもしれませんけれども。
検察官は検察側証人(センター副部長の医師)に尋問した時に、弁護側主張とほぼ近い証言(歯科医師受け入れは個人的判断ではなく病院の会議を経て決定されたとの認識、歯科医師が行った絶対的医行為が医学的に不適切ではなかったこと、歯科医師の研修が公的に認められるべきであること、など)をしたため、苛立ちから(事前の取調である検面調書と)「随分違う発言をしますね」とか「被告の前では発言しにくいのか」「弁護側から圧力がかかったのではないか」「弁護側が検察側証人に面会しあれこれ聞き出すのは問題がある」などと発言したとされる。裁判において、検察官がこのような発言をすることは非常に問題があるのではないか。証人は自分の考える事実を話しており、検察官が考える「絵」にそぐわないからといって、証人を揶揄するかのような発言や単なる推量で「弁護側の圧力説」を公判中に発言するなど、不適切なのは検察官側と思うのです。
日本には司法取引が存在しているのかどうかは分かりません。松原医師は起訴前に医師法違反を認めるならば、「罰金2万円でよい」と言われ(略式起訴?)たようです。起訴後の記者会見で、そのような発言を被告は行っていました。しかし、この申し出を受けると、救急研修が法的に大きな制約を受けることになってしまうため、拒否したそうです。
検察側の冒頭陳述は次のようなものでした。
松原医師が
・独断で歯科医師のレジデントを救命救急センターに入れた(慢性的な人員不足を補うため)
・歯科医師3人と共謀し、気管内挿管等をはじめとする絶対的医行為を医師法違反であることを知りながら行わせた
というもので、松原医師の経歴や立場などに言及し、その立場(センターの責任者であり、厚生省の委員会委員などでもあった)を利用して慢性的な人員不足を補うことを目的として歯科医師を利用したという「絵」を描いたようです。冒頭陳述としては珍しく、30分弱に及ぶ検察官の長い「演説」であったようです。
共謀事実について、弁護側から日時やどのような内容か質問したがありましたが、公判で明らかにしていくという回答だったようです。
私は「共謀」の法的定義がよくわかりません。しかし、証人の証言では、センター長であった松原医師が個々に歯科医師に医行為の内容について指示したりしたことはなく、基本的に指導的立場にあった上級医師がそれぞれ指示をしていたことは明らかでした(どこの大学病院や大きな病院でもそうですが、研修医に教授や責任者がいちいち細かな指示を与えることは少なく、直属の上級医師が教育することが多いようです。長となる者が、末端の人間に全ての指示を与えることが少ないのは会社とかでも同じようなものですね)。このような間接的な関与でも、共謀事実があったと言えるものなのでしょうか。
また、「人員不足を補う目的で」歯科医師の受け入れを決定したことについても、普通の感覚ではあり得ないと思われます。前に書いた医療制度改革5の記事でも述べましたが、若手医師に教育することは足手まといや面倒なことはあっても、戦力としては数に入れることなど到底考えられないし、新人なんてはっきり言って役立たずの存在でしかないでしょう。効率を第一に考えると、ベテランばかりで構成されている方が有利に決まっているのです。検察官はこんな簡単なことに何故気づかなかったのでしょう?
裁判に検察官と一緒に来ていた司法修習生が居眠りしていたことがあったそうですが(検察官の証人尋問があまりに的外れで、弁護側主張を崩せるものではなかったらしく、傍聴に来ていた記者がそのように述べたようである)、そういう研修の立場の人間の面倒を見ることが大変なのは司法の世界に限ったことでもないと思いますが。居眠りした司法修習生は何も教えなくても一人で何でも出来て、手がかからない人だったのかもしれませんけれども。
検察官は検察側証人(センター副部長の医師)に尋問した時に、弁護側主張とほぼ近い証言(歯科医師受け入れは個人的判断ではなく病院の会議を経て決定されたとの認識、歯科医師が行った絶対的医行為が医学的に不適切ではなかったこと、歯科医師の研修が公的に認められるべきであること、など)をしたため、苛立ちから(事前の取調である検面調書と)「随分違う発言をしますね」とか「被告の前では発言しにくいのか」「弁護側から圧力がかかったのではないか」「弁護側が検察側証人に面会しあれこれ聞き出すのは問題がある」などと発言したとされる。裁判において、検察官がこのような発言をすることは非常に問題があるのではないか。証人は自分の考える事実を話しており、検察官が考える「絵」にそぐわないからといって、証人を揶揄するかのような発言や単なる推量で「弁護側の圧力説」を公判中に発言するなど、不適切なのは検察官側と思うのです。