いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

もはや・・・

2005年01月22日 18時29分10秒 | 政治って?
昨日の施政表明に関連していくつか思うところを書いてみたい。
(加筆:竹中大臣は「もはやバブル後ではない」というインパクトのあるフレーズを用いた。「もはや戦後ではない」をなぞらえて・・・この言葉にちなんで記事のタイトルにしました)
小泉内閣の決意は手に取るように分った。「郵政民営化」を必ず成し遂げるということである。自民党内の非難をものともせず、明確な文言を盛り込んだ。決戦を目前にして、明らかな「宣戦布告」を叩きつけた格好だ。ある意味、その気概は「天晴れ」である。生ちょろい改革はしないぞ、骨のある所を見せるぞ、という意志と、族議員・権益死守の官僚・利権集団に真っ向勝負を挑む「勇気」を――蛮勇とも言えるかもしれないが――示したことは確かであろう。


こうした無謀ともいえる政治スタイルが支持されるというのは、本格的改革に挑む政治家が不在であったことを物語っている。到底策士とは言えないし、まともな知恵がある行動とも言えないところがあるが、他の誰かが旧来の体制を打破できたかというと、難しかったかもしれない。普通の感覚ならば、もっと周囲の状況を見たり得策を考慮するからである。そういうまともさがない。「変人」と呼ばれるのもちょっと分る気がする。それ故に、長年続いてきた長老たちの談合政治を少しは変えることができたのかもしれない。


今国会では、郵政民営化関連法案を通せるか否かに内閣の命運がかかっている。本来的には優先事項が社会保障であることは論を待たないし、税制や歳出削減も大いに不満が残る部分でもある。しかしながら、こうした議論も交えながら、財政投融資の資金供給源となっている郵政を切り崩すことは、大きな意味があると思っている。小泉さんや平ちゃんが「肥大化政府の悪の象徴」と見なしている「郵政事業」を本当に切り崩すことが出来たなら、他の大きな改革も可能になるのではなかろうかと別な期待も生じるのである。


これは、族議員やその他抵抗勢力との戦いであると思う。そして、古い政治形態との決別ができるのか、という分岐点でもあると思う。

この問題での議論は、本当の議会政治の実力が問われると思うし、政党の意味や存在価値についても試されるのではないだろうか。私としては、大きな変革が日本には必要であると考えているが、自民党であろうが民主党であろうが実行してくれる人物が登場して、政策として国民に示せるならば、それを支持するであろう。



今朝の日テレでやっていた番組(タイトルは何だったかな?)に出演していた民主党の仙谷さん(政調会長?だったか、弁護士出身らしい)は、他の出演者や塩爺さんなどから質問が出たら、まるでまともな答えができなかった。多分話している本人も何が言いたいのかよく分っていなかっただろう。桂文珍さんにさえ、「困ったな」という顔をされてしまっていた。1人で力説しようとすればするほど、「結局どう考えるのか?論点は何か?」のような明確な問いかけには、きっぱりと答えられないのである。下らない国会答弁を見ているようです。こまごま説明しようとしたり、幾つもの主張を織り交ぜようとしているのか、端的に主張が伝わらない。評論家たちや塩爺さんにさえうまく説明出来ないなら、国民はもっと理解できないでしょう。


隣の人(名前忘れた)に、「民主党は、細かいことを言う前にですね、全体としてどうしていくか、ということを示さなくちゃ・・・」との言葉を遮って、主張に没頭した仙谷さんでしたが、「教育基本法についてもですね・・・」と言いかけた評論家(だったか教授だか?)にも、その人の話を遮って「基本法じゃなく、教育そのものなんですよ!教育をなんとかしなきゃいけない」とまくし立ててみても、言ってることはバカそのもの。「教育をなんとかしなきゃいけない」なんてのは、素人の言うことで、改めてそんなこと言われんでも国民は知っていますから!聞きたいのは「どうしたらよいか」であって、「問題です」ということは分りきっていることなんですから。以前コメンテーターの話を書いたが、まさにそれであった。こんな人が幹部なんですよねー。がっくし・・・


またも民主党、大幅マイナス点でした。がっかりですね。私的支持率さらにダウンです。ここのところ連続ダウンばかりですぞ!自民党に戻ろうかな・・・

もはや――戦後政治ではない、このことを期待しているのであるが、成熟した議会政治と政策重視の議員活動は・・・まだ道のりがはるか遠い。まさか、「もはや・・・手遅れ」なら、国民は泣き崩れるしかないだろう。


年金茶番劇のその後

2005年01月22日 14時07分07秒 | 政治って?
政治とは不思議だ。
公明党が「百年安心の年金」とかいう愚かしい公約を作り、自民党は選挙戦を乗り切るためだけにそれに譲歩せざるを得ず、厚生労働省を始めとする既得権益死守に奔走する官僚たちはそれに乗っかって一面的な改悪制度を作りだし、財務省は「うん」とは言えないものの政治決着でしぶしぶ了承するような、「間抜けな年金制度」を考え出した。

誰もが「まともな状態」と思っていないにもかかわらず、委員会や国会で「賛成多数」を意図的に演出して「強行採決」に踏み切る政治ごっこを、お偉い国会議員さん達や省庁幹部達が何十人か何百人かが集合して演じてしまうというのは、一体何故なのか。
とても難しい国家公務員上級職試験に合格した官僚出身の議員や、超難関の司法試験に合格した弁護士出身の議員といった、頭脳明晰で優秀な人達が大勢いるにもかかわらず、こんなことが何故起こるのか。


全員本当に頭が悪いのかな?お小遣いの遣り繰りとかしたことないのかな?

ごく普通の感覚を持つ人間ならば、ごく当たり前に社会保障全体で根本的見直しが必要と判るのに、みんな近視眼的発想しか持ち合わせておらず、選挙だけのために愚かな法案を考えるあたりが、行政担当の国会議員や官僚達の「他人事」的思考が見えたような気がする。恵まれた議員年金がある自分の腹が痛いわけではないから、国民が困ろうが辛かろうが関係ないということなのか。


最近になって、「年金一元化」の議論がようやく俎上に上るようになってきましたが、問題点の認識のずれがここまで対応を遅らせたと思う。政府・小泉首相の口から「社会保障の抜本的改革」という言葉が聞かれるようにようやくなってきましたが、なぜもっと早くからこうした議論を尽くそうとしなかったのか理解できない。


あの茶番劇は一体全体何だったのか――小泉・坂口両名が並んで席に座っている眼前で繰り広げられる、あの委員会の馬鹿げた混乱は、何の為に政治・行政があるかを思い出させてくれた。政治は国民の為にあるのではない、政治や行政システムに乗っかっている政治屋や霞ヶ関の住人や利権に群がる一部の集団のためにあるのだ、と。


あれ程の紛糾と国民への裏切り行為とも言うべき強行採決という茶番劇を見せられた国民としては、行政に対する信頼を一気に喪失したであろう。その前から不満は多かったが、あんなバカなことを本気で行う与党は、到底許せるものではない。それ故、大きな変革を期待する為には、政権交代が絶対的に必要と考えたのである。だが、その民主党も頼りないし、政策について一向に踏み込んだ議論が出てこない。政策立案能力には疑念を生じざるを得ない。こっそり活動してもダメですから。広く国民に訴えなければなりませんし、勿論民主党支持者や政治関係に詳しい人や内輪の政治屋関係のような一部の人々に理解されたとしても全然意味ないですから。

はっきり申しますと、多くの人に憶えてもらえるような、コンパクトなスローガンや分かり易い論点が必要です。小泉さんはその点見習うべきところが多い。「三位一体の改革」「三方一両損」「聖域無き構造改革」「骨太の方針」等々、憶えやすいものが出されました。本格的内容理解はどうかわかりませんが、国民にも何が議論されているかを知らしめる効果はありました。

民主党も何か考えているのかもしれませんが、今出ている「政権交代」は付随的結果であり、本来の目標ではありませんから。国民の為になることを真剣に考えて、それを実行しようとする決意が国民の多くに理解されれば、必然的に政権を担当することになるでしょう。掛け声だけは「政権を獲る」と言っていますが、国民は「何をしてくれるか」ということが分らなければ、民主党に賭けてみようとは思いませんね。本末転倒なのですよ。「これと、これを必ずやって、将来はこうなります」という先が見通せるような説明を国民は求めているのです。現状の「先が見えない」という将来不安を払拭するような、制度・政策を求めているのです。


よい医師は、患者によく話し説明するでしょう。腕の良さも絶対的に必要なのでしょうが、それだけでは患者の人気は得られず、患者第一に考える姿勢と共に歩む態度、そして理解される説明などが必要です。よく言われる言葉に「名医より良医」がありますね。まさにこれです。相手に理解されるように説明しなければ、説明とは言えません。何も言わなかったことと同じですね。ある程度の理解が得られて初めて「説明した」ことになるのです。ですから、国民に対しても同じように政策の論点を分かり易く、比較的簡単な言葉で説明する必要があります。


その意味では、自民党の「紙芝居」作戦は、本当に笑えますが、実質的に「郵政民営化」への関心を引くことに効果をもたらしています。紙芝居そのものは下らないが、考えた人の発想は十分理解できるし、実際多くのニュースにも取り上げられました。単なる話題作りという見方もありますが、そう言いたい人達には言わせておけばよいし、判断するのは国民です。こうした取り組みが野党にありますか?国民に広く理解を求める方法を真剣に考えていますか?ニュースは選ばれたものが報道されるのですから、ニュースにもならないようなバカさ加減ではお先真っ暗ですね。


また、「良医」は患者のことを第一に考えますが、必ずしも患者の言いなりというわけではありません。適切に判断できる材料をきちんと提示するであろうし、誤った選択を告げる患者(例えば、自分の病気に効くはずのない薬の要求とか食事制限を守らないとか)には正しい方向性を示した上でよく考えてもらうようにするでしょう。自分であったら、若しくは自分の肉親に対してどうするか、という視点で対応すると思うのです。これと同じように政治や政策の上で実行されるならば、国民の信任を得ることは可能であると思います。「国民の視点・言葉」で政策を考え、説明することが必要であると思います(医療だって専門用語を多用したら、相手に理解されないでしょう)。


因みに私が今まで考えてきた社会保障改革(カテゴリー:社会保障問題を見て下さい)の骨子は、シンプル化・普遍化・標準化です。年金・医療・介護の各保険制度の廃止と単純化された社会保障サービスの創設です。また、個人単位の社会保障サービスの一元的管理です。これを実行できれば、無駄なポストや人員を削減できると思いますし、無駄な徴収コストも削減できると思います。単なる「年金一元化」ではありません。もっと大幅な社会保障改革ですから、相当の政治力が必要となりましょう。国民への説明努力もかなり必要になるでしょう。


これを名付けて・・・そうだな、あんまりいいのが思い浮かばないんですが・・・真剣に考えて・・・うーん、どうしようかな。
社会保障制度の・・・「親身な改革」では何が何だか分らんしな。「社会保障オンライン」ではどうでしょう?分りにくい?「脱保険改革」は?何か変かな。「保障のリストラ」はマイナスイメージの言葉が含まれるか…いいのが出ませんね。「保障一元化改革」はどうでしょう?長すぎ?普通に「社会保障改革」「保障総合改革」とか・・・。「保障将来プラン」は?

どなたかいい考えが浮かびましたら、教えてくださいませんか。