いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

私立大学の資産運用

2008年11月19日 21時28分30秒 | 経済関連
切ない話ではあるが、経済学や経営学の真髄を理解する為の授業料としては、「お高くつきました」ということかも。

Bloombergcojp マーケット

駒大が154億円、慶応は225億円の損失だそうです。
運用の専門知識を有する学者さまが考えていたわけですから、回避できなかったということでしょうね。けど、それがどうだったか、ということはあるかもしれません。
まあ慶応あたりだと寄付金も多いでしょうし、OB含め金持ちの方々が多いことでしょうから、痛くも痒くもないでしょうけど(笑)。


でも投資が悪いわけではありません。

優秀な学者さまが揃っておいででしょうから、きっと挽回できることでしょう。理論を実践して、その正しさを実証すればよいだけですので(笑)。



「年金テロ」という話

2008年11月19日 17時07分44秒 | 社会全般
数日前に厚生労働省の苦境をたまたま記事に書いたら、本当の殺傷事件が起こってしまった。恐ろしいことだ。
事件の背景として、年金行政が関係しているのかどうかは不明であると思うけれども、マスメディアを通じた「厚労省バッシング」一辺倒の論調は改善すべきだろう。現実の「生贄」を生み出す必要性などないのだから。


いつだったか忘れたが、朝ズバに出ていた野党(共産党と民主党だったように思う)議員が、「消えた年金」「宙に浮いた年金」について、与党(自民・公明)議員に対して、「これはテロだ、『年金テロ』じゃないか」みたいに言っていたように記憶している。ああいう物言いは、広く報道するべきとは思われない。「消えた年金」問題の時に、「これは社保庁の自爆テロだ」とかも安易に言われていた。今回の一連の事件について、一部報道には「年金テロ」と表現されているが、これもあまり使わない方がよいのではないかと思う。
犯人が逮捕されてみなければ犯行動機などは明らかにはならないが、もし過去の年金行政への報復といった考えを持っていたとしても、これはただの「逆恨み」でしかない。それも虚像に基づいたものだ。ただの妄想、イメージ先行だけの、幼稚で短絡的な犯行でしかない。


そもそも官僚がどんなに偉かろうと、法を決める立場にあるわけではない。国会で可決しない限り、立法されないわけだから。年金行政に重要な役割を果たしていたとしても、最終的に法を定めたのは国会議員たちだ。そうした批判をかわそうと、官僚を悪者に仕立て上げるという安易な道を選ぶことによって、犯罪が助長されるようなことがないと言えるだろうか。怨嗟を官僚に集中させることによって逆恨みを招いたとすれば、そうした報道姿勢に何らの責任がなかったと言えるだろうか。他の国会議員たちにしてもそうだ。官僚が強大な権限を握っていて、好き勝手に何でも決めてしまえるとすると、それは統治の失敗であり、統治システムがうまく機能していないということだ。それは政治家にも責任があるし、選挙民である国民にもやはり責任があるのだ。「何故失敗したか」「何が良くなかったか」ということを繰り返し反省していく以外にはないのだ。


「消えた年金」とか「年金改竄」というのは、責められるべき大失態であることに違いはない。だが、ある程度調べても判明していないものについては、どこかの時点で諦めるよりないのでは?だって、ラスト「数百万件」が残ったとして、それが完全に解明できるまでにどれくらいの時間の費用がかかるでしょうか?そこに数百億円とか数千億円を投入するくらいなら、その分をまるまま配るとか社会保障費に上乗せとして拠出した方がずっと役立つと思うのだけれど。半分くらいの国民は「年金特別便」の返信さえしていないのでしょう?
ということは、そのくらいの国民にとっては「死活問題」なのではなく、まあ「しょうがないな」という程度のことなのではありませんかね。それを完全解明して正確な年金給付を実現できるとして、どのくらいの金額でしょう?数千億円ですか?それとも数兆円?

これが無意味だとまでは言わないけれども、そんな金額よりも「経済失政」によって失われた国民の富は、数百兆円規模にも及ぶのですよ?そちらの方がはるかに大問題だと思うのですけれど。なのに、どういうわけだか、そちらへの非難というのはほぼ出てこない。経済運営がもっときちんとしていれば、経済規模も国民所得も、単年度で数十兆円規模で増えていたことでしょう。年金財政や政府負債にも、ずっと好影響を与えていたはずです。年金積立金の運用収入だって、もっとマシになっていたことでしょう。「最後の1人」までやることが、そんなに重要なことでしょうか?その「最後の1人」の数十~数百万円分の為に、調査コストを数百億円もかけることに何の意味があるんでしょうか?


「これは年金テロだ!」と「消えた年金」問題の時に発言していた議員さんには、よく考えてもらいたい。
マスメディアも、単に煽るという姿勢を改めるべきでは。「どうやって考えたら、もっと良い道を選べるか」ということについて、真剣に考えて欲しい。それには、マスメディア自身が「よりよく考える」ということに気付けなければならないだろう。



女王陛下の疑問

2008年11月18日 20時46分55秒 | 経済関連
イギリスのマスメディアというのは、日本人記者にはないウィットとユーモアセンスを持っている。正直、羨ましい。何歩も先を行かれている感じがする。日本というのは、政治的成熟が全然足りない。討論や議論という面においても、未だ足元にも及ばないだろう。

女王陛下、それは良いご質問です なぜ誰も金融危機に気づかなかったのか――フィナンシャル・タイムズフィナンシャル・タイムズ - goo ニュース


それにしても、この記事は秀逸だ。

今回の金融危機の間抜けぶりを一言で表せばこうなる、というのが、まさに「女王陛下のご質問」だ。

  ※※ そんなに「おおごと」なのに、「なぜ誰も金融危機に気づかなかったのか?」

いやはや、人間の考えるようなことというのは、得てしてこんな有様でして。
これも一つの勉強というやつです。
LSEの教授をもってしても、愚か者ばかりであった理由を発見することは難しいかもしれない。


以下に記事の一部引用。

=====
またデリバティブの実際の価値がどれくらいなのかも、誰もよく分かっていなかったのです。イラク戦争の比喩をさらに使い続けますなら、賢明なエコノミストたちは(ラムズフェルド前米国防長官が言うところの)「知らないと知られている、知らないもの(known unknown)」としてデリバティブを扱いました。賢明なエコノミストたちは、自分たちがデリバティブについて実はよく分かっていないということを、自覚していたのです。

しかし、分かっていなくてはならなかった政治家や規制当局者たちはどうやら、分かろうとしていなかったか、あるいは分かろうとする姿勢が不足していました。なので彼ら政治家や規制当局の担当者たちは今になって、デリバティブの問題は「そもそも存在すら知られていなかった、知らないもの(unknown unknown)」だったという、フリをしております。つまり、連中の言うことを信じてはなりません。

そんないい加減なことで、どうして政治家や規制当局者はやっていられたのか? ひとつには、いつも都合よく「心配ありません。大丈夫です」と言ってくれる御用学者ならぬ御用エコノミストが常に都合よくそばにいたからです。エコノミストたるもの本来は(社会科学の分野における)科学者であるべき存在です。なのにそうやって科学者たるべき者を、宮廷お抱えの魔術師のように扱いはじめると、危険なことになって参ります。つまり、彼らの言葉の中から自分に都合のいいことばかり選り好みして聞いているのは、危ないということです。

=====

どうです?
アランは中々ツボを心得ていらっしゃる。
「御用学者ならぬ御用エコノミストが都合よくそばにいる」
「科学者たるべき者を、宮廷のお抱え魔術師のように扱いはじめると、危険なことになる」
まさしくその通りなのですよ。
で、極めつけは「unknown unknown」。うまいこと言うってやつですな。


引用部以外にも、『人当たりのいい口達者な男』とか、『巨大な拳と剛腕を誇るあの男、つかみあいの内部闘争にかけては天賦の才能に恵まれた、あのむっつり不機嫌なスコットランド男』とか、読みながら思わず笑いで吹き出してしまう部分が盛りだくさんです。


歴史のある英国ならでは、ということでいえば、次の部分も素晴らしい。

『どこかで似たようなことをお聞きになった覚えが、陛下にもおありでは? ウィンザー城とか火事とか、そのようなことで?』

『それに歴史を振り返りましても、権力者が国民への責任を負わないまま巨額の借金を積み上げた挙げ句、最後には首を切られるという事例は過去に数多あります。』

『せめて今回のこれは、ピューリタン革命のような内戦などなくして、なんとか切り抜けたいものでございますね、陛下。』

記事を書いたアランは、本当に才能があるね。洒落てる。
思わず笑ってしまうように書かれているのですから。



ところで、日本人の私にはちょっとよく判らないが、多分、「東京モンには負けへんで」というライバル心むき出しの大阪人とか、「東京に”下る”予定」とかのような「東の方の方々はがさつな成り上がりのおヒトが多くて…」みたいにニッポンの都(中心地)を自認する京都の人といった違いに似てるのが、大英帝国なのかな、と。

で、英国に是非実現して欲しいことが一つだけあるのですよ。
それは、サッカー代表チームを、「UK統一チーム」のひとつだけにして試合に出てもらいたい、というもの。

イングランド代表、スコットランド代表、ウェールズ代表、みたいに分かれているのを、喧嘩しないで一つの代表チームにして出場して欲しいんです。もしやったら、内戦が勃発してしまいますか?(笑)万が一にも、負け試合だったりしようものなら、違う地域のサポーターからリンチに遭ってしまいますか?

そこまで仲が悪いとは思わないんですが、「スコットランド人とイングランド人を一緒になんかするな」みたいに現地の人たちは思っているのかなあ、と考えてしまうわけですよ。いつだったか、DVDで観た『ナルニア国物語』なんかも、スコットランド神話っぽい作りなのかな、と思ったんですよね。兄弟姉妹が東西南北を治める王につくのですが、一番偉いのが北の王だったから。

まあウェールズには「アーサー王」伝説があったりするから、スコットランド人としても黙ってられませんぜ、みたいに考えたとしても不思議ではないかも。ロビン・フッドの物語がイングランドかどうかは知りませんが、弓兵が特徴的と言えばやはりイングランド軍でありましょう。すると、スコットランドには英雄がいないということになってしまい、寂しいでしょう?負けたみたいで悔しいでしょう?
そういう「心のスキマ」を埋めるには、やはりヒーローが必要なんですよ。ファンタジー世界でなら誕生させられますからね。


そういうわけで、サッカーの統一チームをお願いしたいな、と(笑)。




大麻の解禁問題について(の続きです)

2008年11月18日 03時07分40秒 | 社会全般
遅くなりましたが、前の続きです。



いくつかの論点を考えてみる。


1)健康への影響

①精神疾患の問題

マリファナと精神障害との関係、英医学誌に掲載 国際ニュース AFPBB News

【7月29日 AFP】マリファナ(大麻)を吸引する人はそうでない人に比べて精神障害をわずらう割合が40%も高い。医学専門誌「ランセット(The Lancet)」が28日、このような調査結果を報じた。
 この調査結果は、マリファナ使用者の統合失調症や妄想、幻覚症状などの精神障害の発生率に関する35の調査に基づくもので、ヘビーユーザーの場合には非吸飲者の2倍の発症率に上るという。同調査結果は他にも、うつ病や不安感などの心理的障害の危険性も指摘しているが、マリファナとの直接的な関連性は不明確であるとしている。一方で、調査結果には交絡因子が含まれている可能性は否定しきれず、最大の問題は、マリファナが精神的な病を引き起こすのか、あるいはマリファナを吸う人々がすでにそのような傾向にあるのか、という点であるとしている。(c)AFP

=====

ランセットですから、信頼性はまずまずと思っていいでしょう。交絡因子の可能性は排除できないが、それでも「統合失調症」「妄想」「幻覚症状」などの精神障害のリスクは高まりそう、ということです。これまでにも、因果関係が証明できないとか、確たる証拠がない、ということは言われてきましたので、何か目新しい証拠が出たということは言えないとしても、危険性はあるかもしれないということが補強された、ということでしょう。

他には、ラットの実験でTHCの作用として「muricide」が報告されています。若年(学生)での常用者において、攻撃的行動が顕れることがオランダの疫学研究で報告されています。


②肺疾患や発ガンのリスク

長期使用者において、bullaの形成例が報告されています。また、肺ガンの発生リスクはタバコよりも危険であることが示唆されています。
バイキン博士のつぶやき マリファナは肺ガンの危険因子

他の資料など(あくまで例示です)
>Epidemiologic review of marijuana use and cancer risk.Alcohol. 2005 Apr;35(3):265-75. Review
>Marijuana smoking and head and neck cancer.J Clin Pharmacol. 2002 Nov;42(11 Suppl):103S-107S. Review

一般的には、通常使用の大麻程度では重大な障害をもたらさないとする可能性はあるかもしれませんが、長期使用例や他剤併用例などの要因によっては、発ガンリスクや免疫抑制(=易感染性)などが問題になってくる可能性はあるかもしれません。


③使用法や濃度の問題

米国内のマリファナ濃度急増、25年前の2倍に 国際ニュース AFPBB News

ONDCPによると、押収されたマリファナのうち調査のために抽出されたサンプルで、マリファナに含まれる向精神成分を示すTHCの平均値は9.6%。1983年にはわずか4%以下だった。ミシシッピ大学(University of Mississippi)のPotency Monitoring Project(効力監視プロジェクト)によると、最近数か月に測定されたマリファナで最もTHCの濃度が高かったものは37.2%と驚異的な数値だったという。

=====

近年THC濃度は高くなっている、ということかと思います。素材の要因だけではなく、他の常用薬や喫煙・飲酒習慣の有無によっては、新たな問題が顕在化する可能性はあるかもしれません。


④医薬品としての有用性

この可能性はあるかもしれません。現在は研究段階ということで、医師が正しく用いることで治療薬として期待できうる、ということは言えると思います。しかし、これはあくまで専門家である医師が処方するということであるので、一般人の自由な使用を認めるというものではないでしょう。これは制限のある他の薬剤と何ら変わりません。薬事法で規制を受けるか、大麻取締法かの違いだけのようにも思えます。


2)若年者の問題

上の横浜衛生研の資料にもありましたが、米国では10代の若者の使用経験は約半分と大変多いです(オランダでさえ18歳以下は禁止されている)。因みに、05年に米国で押収された大麻草は約24t以上でした(全世界では約7.2t)。

www.customs.go.jp/mizugiwa/mitsuyu/report2006/18haku04.pdf
世界における密輸動向等-28-

オランダや米国では若年者の常用者が見られることから、入手の容易さが問題となりそうです。日本においても摘発者の低年齢化が見られ、危惧されます。


3)国際的な犯罪

アフガンが世界最大のアヘン栽培地として問題とされてきたように(2000年時点で4000t以上)、世界生産の約9割近くを占めているとされています。ロシア、トルコなどに経由したり、オランダ、ベルギーを中継して西欧へ密輸されているようです。オランダは薬物規制が緩いということがあるせいなのか、世界各国への密輸基地となっているようです。日本への密輸もオランダやドイツなどから行われているようです。

要するに、「麻薬がテロの資金源になっている」とか非難している欧米諸国は、まず自国の薬物取締と摘発を徹底強化するとか、完全解禁する(笑)とか、薬物汚染の啓蒙などを行うべきでしょう。たとえば英国では、大麻使用経験者の割合はオランダよりも高く、不正に購入していることによって「テロへの資金供給源」となっているようなものです。

大麻生産地はインド、タイ、パキスタン、バングラディッシュ、カザフスタンなどのようです。テロと関係があるのかどうかは判りませんが、こちらはアフガンのように攻め込まれてはいないようです。

需要家の多くが欧州か北米であるので、そうした国々にこそ責任があるものと思います。日本も密輸国になっているでしょうが、今のところ緩い規制に傾いてはいないのではないかと思います。


4)規制をどうするか?

一応、国際条約があるので、原則的には今と同じ「規制」という方向性でよいと思います。
仮に、もっと自由化したり解禁したりした時、長期常用者などの問題が発生してくることになるのではないかと思います。サラ金で破産者とか多重債務者が増えて問題となったのと似たようなものです。人口の2%が使用者となるとして、200万人程度ということになるでしょうか。そのうち、統合失調症の人が1%増えるとなれば(残り99%は「問題などない」という解禁派の理屈だ)、新たに2万人の精神疾患患者を生み出すことになってしまいます。タミフル問題では数万人というオーダーではなく、もっと少ない数であってでも「大問題」とされたのに、こうした「1%」という人数を社会が許容できるのでしょうか?

「重箱の隅をつつくようなことを気にする」のが医療、みたいなことを以前に書きましたが、そうした水準を問題としてきたのに、今後に「いや、99%に問題は発生しない」みたいな理屈で片付けられるのかというと、それは難しいのではないかと思えます。マリファナビジネスが盛んになってよかったね、なんてことは、私には到底考えられませんね。

なんというか、解禁するメリットみたいなものが想像できない。


米国が完全解禁とするまでは様子を見ていいのでは(笑)。




大麻の解禁問題について

2008年11月17日 22時00分24秒 | 社会全般
「次は、大麻~、大麻~」
って、違うから。

これは北海道にある地名のことだよ。
「おおあさ」
って言うんだよ。「たいま」じゃないよ。
駅名が本当に「大麻」なんだもんね。
因みに、札幌には「麻生」っていう地下鉄駅があるよ。
太郎ちゃんには無関係。総理には縁(えん)も縁(ゆかり)もございません。
「あそう」っていう駅ではなく、「あさぶ」だそうです。「あざぶ」→これは×。

これはまあいいか。

本題に入ろう。

どこぞの方が解禁せよ、だか、合法化しろ、だか言ってたみたいだけど、色んな意見は出るだろうね。
wikipediaでも十分勉強になったし、気になる人は読んでおくといいかもしれないね。

あと、コレも参考になった。
大麻(マリファナ)について:横浜市衛生研究所

薬物関係の基本的見解は、随分昔に書かせて頂きましたよ。
06年5月>薬物規制の境界線

最近もちょっと書いたな。
9月>米英は麻薬を完全解禁すべし

あと、対比する為に、タミフル問題とかが参考になるかな。
タミフル問題から見えること~その1


今、ちょっと忙しいので、後で追加予定。




これは面白くなってまいりました~GM 救済

2008年11月16日 19時01分18秒 | 経済関連
どうも「島国育ち」の私にしてみると、外国人への馴染みが薄いせいか、何でも大体「欧米人」というふうに「ひとまとめ」にしてしまいがちです。これって、日本人も韓国人も中国人もタイ人も全部「東洋人」と呼ぶのに似ているかもしれませんね。けど、日本人と中国人ではかなり違うし、利害関係も大きく異なるわけだ。

なので「欧米人」と単純に言うのは問題があるかもしれない。今後はちょっと気をつけます。



欧州から見ると、米国には言いたいことが山ほどある、ということかも。日本に文句を言うのと同じくらいに、米国にも文句を言いたい人たちはかなりいる、ということかもしれない。

NIKKEI NET(日経ネット):主要ニュース-米政府の自動車支援、EUがWTO提訴を検討 追加融資けん制

政府が助けるなら、WTOに提訴しちゃうぞ、ということだわね。
独仏には自動車グループがあるから、そもそも「環境対策を考えていない」センスの悪いデカイだけのアメ車なんて、「消えてなくな~れ」とか心の底では思っていても不思議ではないかもしれない(笑)。


欧州市場では、どちらかといえばコンパクトな燃費の良いタイプが売れ線なのに、米国市場では「ゴツい・デカい・ケバい」といった感じのアメ車が普通で、「ヘンなの」と心の中では思っていて、どうせならメーカーの数が減ってしまえばいいのにね、とか願っていたのかも。


折角の大チャンスなのに、ヘタに政府がGMあたりを救済してしまえば、あと50年は消えてなくならないかもしれない、と。あれだな、関東で大地震が起これば「関西に大チャンス」とか言ってたどこぞの知事さんみたいなもんで(笑)、実は欧州勢の中には「オマエなんて消えちゃえ」とか願っている人たちが大勢いるんでは。

腹黒い~~

一見すると、「うぇへへははは」みたいに調子よく笑顔で会話したりして、ガッチリ握手までしていても、心の底では「潰れろ~、消えろ~、チャンス到来だぞ、チャンス」とか思ってるんだろうか。


アメリカとイギリスとか、イギリスとフランスとか、フランスとドイツとか、そういう組合せって、本当はかなり「腹にイチモツ」持ってたりするんじゃないだろうか。やっぱ、日本は目立たぬように、生きていく方が無難かも。性格的に「日本がちゃんとやらないからだろ、お前が責任取れ」とか求められても、できなさそうだもの。
あれだ、生徒会長にはなれない、みたいな。生徒会長は無理っぽいけど、地味で堅実な書記とかなら「やってみるけど…」という感じでは。本当は心の中では「副会長をやってみたいな」とか願っているかもしれないんだけど、誰からもお声がかからず、推薦人もいませんぜ、みたいなもんでは。もっというと、「どうせ日本なんて生徒会の役に立ってないんだから、今後は「役なし」ね」とか言われると、寂しさのあまり涙目になるんだろw。

要するに、周りの目を意識しすぎなんじゃ?
そんなに気にしなくてもいいんじゃないか、と思うが、余計な部分ではやたらと気にするクセに、本当に気にするべき所ではまるで脳天気、みたいな。良くも悪くも、これが日本かもね。



テロとアメリカ独立戦争

2008年11月16日 18時04分09秒 | 外交問題
アフガンに「テロとの戦争」だとか言って乗り込んで行ってる軍隊に、日本が協力するべき理由というものはない。「対テロ戦争」とかいうスローガンは、彼らの理屈で生み出されたものでしかない。

ソ連が侵攻した後、アフガンゲリラに支援していたのは一体誰だったか?
まあ、ランボーを観れば判る通り、米国だったんでしょう、きっと(笑)。反体制勢力、すなわちテロ支援をしていたのは、他ならぬ米国だったのではないのか?これは、米国がテロ支援国家だ、ということだな(笑)。どっちに正義があるか、みたいなことを誰の目から見て考えるか、ということの違いでしかないのでは。ゲリラ側が勝利したからこそ、ソ連は手を引かざるを得なくなってしまったんじゃないか。ならば、米国がテロ支援ということに変わりはないじゃないの。



合衆国が独立した時だって、テロ集団が戦争したからこそ体制側に勝利したんじゃないの?(笑)
テロ集団は誰だったのか、考えてみたらいいのではないか?
法を侵したのは誰なのか?テロを支援したのは誰なのか?
住民には統治者として誰が望まれていたのか?

アメリカ独立戦争前だと、イギリスの国内法が適用されていたんだろう。
すると、統治(体制)側はイギリスであったし、国土には先住民たち(インディアンだな、ネイティブ・アメリカンとか言われるけど)が住んでいたわけだ。しかし、テロを起こした集団、つまり後から入植していった連中が、体制側に盾突いて戦争を始めた、と。当時の法や体制維持を望んでいた人々も大勢いたであろうから、そうした人たちの中にはテロ集団と対決した人も当然いたわけだ。loyalistsだな。

・統治(体制)側:
①イギリス
②インディアン
③ロイヤリスト

一方、戦争を始めたテロ集団は「独自の国」を目指して、統治していた大英帝国に背いたわけだ。英国の法にも逆らい、鎮圧部隊にはゲリラ戦などを平気で仕掛けていたわけだ(笑)。だって新大陸側は国じゃないし、正規軍なんてなかったもんね。ただの民間ゲリラみたいなもんだな。このゲリラを支援したのが、主にフランスだったわけだ。スペインやオランダも、簡単にいえば「イギリス憎し」で反乱側に加担した。テロ支援国家は、これらの国々だった、ということかな?

・反乱(反体制)側:
①民兵ゲリラ
②フランス
③スペイン・オランダ


つまり、当時の法や体制においては、アメリカはテロ国家建設を目論んだのと何ら変わりない、ということではないか?

元々住んでいた人たち(ネイティブ・アメリカン)には独立側に付いた部族もいたが、かなりの数のインディアンたちはイギリス側について戦った。後から入ってきた民兵ゲリラ集団(=開拓者たちだ)の悪逆非道に手を焼いていたので、イギリスにきちんと統治してもらい悪いヤツラを罰して欲しかったからだ。ロイヤリストたちだって、「法を侵すのはよくないよ、政府に逆らうのはよくないよ」みたいに思っていたのに、民兵ゲリラが襲ってくるのでイギリス軍と共に戦ったのではないのか?正規軍に刃向かって、テロ攻撃を仕掛けていたのは、反体制側のゲリラ(=独立側)でしょう?

そこに介入してくるのは、軍事力や資金力がある当時の「先進諸国」であって、フランス、スペイン、オランダなどのイギリスと覇権を争っていた国々だったというだけなのではないか?
介入側にこそ正義があったのだ、ということなら、その論理を示せばいい。
「イギリスという悪の帝国が、圧政を敷き、植民地から搾取し、人々を虐げていた」のを、民兵ゲリラたちが戦って、悪の帝国支配から解き放ったのだ、とでも言うか?(笑)悪の帝国支配を排除するべく、民兵ゲリラに武器弾薬や資金を支援し、先住民族の虐殺や駆逐に手を貸すことこそ正しいのだ、とか?独立宣言後であっても、インディアンたちに軍事的支援をしていたのは、一体誰だったのか知らないのか?

当時のフランス、スペインやオランダには、それぞれに大義名分とか正当性の主張みたいなものはあったであろうし、それなりの理屈みたいなものがあったのでは?イギリス軍が悪者、ということだったのでしょ?軍事力だって、イギリス軍の方が整っており、新大陸(独立勢力)側とは雲泥の差があったであろう。けれども、イギリス軍の支配地域の範囲などが限られるから、テロ側である独立勢力が勝ったようなもんだ。テロで勝ったんだよ。そうやってアメリカは独立国家となっただけに過ぎない。


ならば、アフガンではどうなのか?

旧タリバーン政権側と現政権側との騒乱かもしれないけれども、それはネイティブ・アメリカンと入植者たちとの争いがあったのと大きな違いなどない。部族間の対立があるとか、教義的対立があるとか、そういう対立原因の違いがあるにせよ、独立戦争の時の民兵ゲリラの行為と今のアフガンゲリラの行為に大きな違いなどない。介入する連中の都合次第で体制側とテロ側といった線引きや、どちらかへの支援を行っているに過ぎず、別にどっちが絶対的に正しいとか正義とかが判っているというわけでもない。


「アメリカ独立」なんていう、テロ行為だとか組織的民兵ゲリラなんかは、全くもって「とんでもない」という話にしたいのなら、アフガンのゲリラもそれと同じようなもんだろうね。もし自分が大英帝国の議員だったとすれば、アメリカの反乱軍はただのテロ集団という評価でしかない。不正規の民兵ゲリラ組織だ。おまけに、新大陸全土でイギリス正規軍に攻撃を仕掛けてくるし、海では英国船を標的とした海賊行為を平気でやってくる、「とんでもないテロ組織」だ。更には、国境を越えてカナダに駐屯していたイギリス軍拠点にまで攻撃してきた。国際的にも許し難い行為だ。

実際には、こういうテロ行為や民兵ゲリラ組織が勝ったからこそ、体制側であったイギリス正規軍を北米から追い出すことに成功し、アメリカ合衆国という国家を生んだ、ということだ。「アメリカ市民は自分たちの手で独立を勝ち取ったのだ」みたいに美化されているだろうと思うが、外見的にはただのテロ国家だ。ゲリラ組織が勝利しただけに過ぎない。これはアフガンゲリラとは何が違うのか。ゲリラ側の論理でいえば、かつてアメリカがイギリス軍や先住民やロイヤリストたちと戦ったのと同じだと思うが。以前ソ連に対抗させる為に、米国が武器や資金をゲリラ側に支援したが、独立戦争の時にフランスがゲリラ側を支援したのと同じようなものではないか。現在はどこがアフガンゲリラを支援しているのかは知らないが、どこであろうと大して違いなどなさそうだが。

因みにアフガンゲリラ軍は、国境を越えてまで国外の米軍基地とかに攻め込んで行ってるのか?
少なくとも米軍は、勝手に国境を越えてパキスタンにまで攻撃しに行ってるみたいだけど(笑)。


彼らの戦争に日本が加担して、何か得ることがあると?(笑)
愚か者ならば、泥沼の戦場に足を突っ込みたがるかもしれん。




バッシングの生贄?

2008年11月15日 16時32分13秒 | 社会全般
先日、「報復でもしてやろうか」で一躍脚光を浴びた厚生労働省ですけれども、そんなバッシング体質を感じさせるのがこれかな。

政治家のパフォーマンスにつぶされた「私のしごと館」 SAFETY JAPAN 森永 卓郎氏 日経BP社

ちょっと日にちが経ってしまっていたんですけれども、森永さんの言うのは判る気がすます。
「わたしのしごと館」を廃止すべし、という強い意見がマスコミ界隈から出されていたのですが、その後に舛添大臣が「有識者にお願いしてやっていますから」と説明したら、大反発を招いたというヤツですね。民主党議員あたりからは「大臣は掛け声ばかりだ」、マスコミの識者?連中は「あんなもんは即刻廃止すべきだ、舛添は大臣になった途端に役人の言いなりだ」みたいに批判されていたんですよね。で、しごと館は「ぶっ潰せ!」の方向へと行き、会議の委員になっていた森永さんはご不満の様子、と。

厚生労働省というのは、かなり特殊な環境に置かれているのかもしれない。
業界内部の医療・福祉・介護関係者たちからは批判される、外部の一般国民やマスコミからは藁人形とばかりに叩かれる、政治家には「パフォーマンスに利用される」、役人同士でも技官との対立なんかがある、つまりは永遠の「悪者」というキャラなんだな(笑)。他の業界だと、かつての運輸・通産関連とかみたいに業界との蜜月関係みたいなものがあったりして、「持ちつ持たれつ」っぽいのに、厚生労働省だとそれがほぼないわけだ。ごく一部にはあるかもしれないが、実質的にはあんまりウマミもないし、捌ける人数も桁違いに少ないのかもしれない。
「愛され官庁」ランキングでいうと、ダントツ最下位かも。


まあいいか。
とりあえず「わたしのしごと館」についての私見は以前に書いた通りだ。

コレね>特別会計は抜本改革せよ

運営方法を効率化するということと、廃止して処理する、みたいなのとは違うと思うので、よく考えていくべきでしょう。「キッザニア」は偉いけど、しごと館はダメだ、じゃなくて、金を払ってサービスを受けるのが民間なんだから。折角、有識者に考えてもらうにも関わらず、単なる政治的パフォーマンスの為だけに早急な結論を出すとか、一部のコメンテーターみたいな連中の言い分を安易に真に受けてしまうのは避けるべきでしょう。

今の「定額給付金」の話にしても、元はと言えば、テレビに出てきたような連中が好き勝手に批判したから、こじれているだけでしょ?
当初どんな批判があったかというと、「金持ちに配る必要なんかない」、「金持ちははした金を貰っても使わない」、みたいなことを言った連中がいたわけだ。そういう批判をしたから、何とか「言い訳」をしようと閣僚をはじめとする有力者たちがバラバラに答えてしまったが故でしょう。

あれこれ文句や注文ばかり言う連中が大勢いるから、決定までの時間がかかり、素早く対処できないんだろ。
これは、何でもそう。

2兆円は金額としては確かにデカいが、日本の経済規模から言えば全然大したことない。完璧な失敗という程に「悪影響」が大きい失敗でもない。「禁忌」ではないでしょう、ということ。喩えて言うなら「酸素マスク付けてみました」程度かな?病気の根本原因には「効かない」けど、やったからといって害悪になるとまでは言わないだろう(時には注意が必要なこともあるけど→参考記事)。

景気浮揚には効果がない、ということなら、それはそれでいいから、今すぐできる対策をすぐに発表せよ。優先順位をつけ、効果の高いものから順に5つや6つくらいは出せるだろう。
それを直ぐにでも実行してもらえばよい。


日本の能無し学者どもが一体何をしてくれたと言うのか?(笑)
彼らは何もしなかった。
これまでに、何の前進も得られなかったのさ。
ただ「わーわー」言ってるだけ。
それもホントかウソか見分けのつけられない程度のことを(笑)。



○○カレ

2008年11月15日 14時07分55秒 | 俺のそれ
意味はないけど。

・もとカレ
・イケメンカレ
・ブサメンカレ
・ウェブカレ
・あたしカレ(←違うか)

・「 … 」

・ポアンカレ
・インカレ
・インドカレ(ク、苦しい)
・ジャワカレ



もう思いつかない。

こんなカレとは別れたい(笑)。



全然関係ないけど。面白い記事を発見。

派遣OL美咲のレンアイ給湯室|nifty恋愛・結婚

勉強になる(笑)。いろんな意味で。
私には役に立ちそうにもなけど。

暇な独身男性にお勧め。
今後恋愛の必要性の高い男性は、モテの基本として読むといいかも。


ああ、私のような既婚のオッサンであっても、女性の意見や思考みたいなものが垣間見えて、「なるほど」とか「へえー、そーなんだ」という程度に、話題についていく時の参考にはなるかも?




餌食となった銀行~新生銀行&あおぞら銀行

2008年11月14日 20時59分17秒 | 経済関連
外国式銀行経営の強さを是非見せてもらいたいもんだ。


「新生銀行」は、外資系グループに売却され、外人さんが社長さんだったのに、どうなってしまったのか?

今中間期では結構赤字みたいですけど?軽く192億円くらい。
貸金なんかの処理も引き受けるかって話もあったくらいですが、その後どうしたんですかね?

瑕疵担保条項なんかで不良債権を大掃除した挙句、上場バブルで多額の金を手にし、その後株価は6分の1に落ちていますな。これが株主価値を高める手法ですか。これが欧米式の経営なんですか。なるほど。大笑い。
例の、撤退したかったGE系の貸金とかも引き受けてるみたいですけど、わざと高値で買い取ったりしてない、ということはないんでしょうね?どうせ確かめられないからいいんですけどね。やけに買値が張るな、とは思っていましたが。


これと似たような運命を辿っている「あおぞら銀行」はどうなっているかというと、やっぱり赤字みたいだけど(笑)。
こっちはリップルウッドではなく、サーベラス何とか、みたいな投資ファンドだったらしいけど。

NIKKEI NET(日経ネット):経済ニュース -あおぞら銀、今期最終赤字270億円に 黒字予想から一転

 あおぞら銀行は14日、2009年3月期の最終損益が270億円の赤字(前期は59億円の黒字)になりそうだと発表した。海外投資や保有株式に絡んだ損失の増加を見込んで、従来予想(150億円の黒字)を下方修正した。

 同時に発表した2008年9月中間期の連結決算も、最終損益が280億円の赤字(前年同期は427億円の黒字)に転じた。米ゼネラル・モーターズ(GM)の金融関係会社GMACへの出資やヘッジファンド投資、米証券大手リーマン・ブラザーズ向け融資に絡んだ減損処理の実施が響いた。

=====

たったの280億円の赤字みたいですよ。心配はご無用。
何の何の、これくらい。
欧米式金融機関は最強伝説らしいから。
株価だって、500円くらいあったのが80円程度に落ちたくらい、全然平気だから。
いやー、株主価値を高めてくれてるみたいで、やっぱ「外資系」って本当に優秀なんだね(笑)。
しかも、金を出してる先が、「内輪」なのと見まごうばかりだわな。今、火の車のGM子会社とか、リーマンとか、これって「日本の金」を意図的に「ケイレツ関係の企業」に流し込んだのと何が違うんかね。本当に銀行の利益とか株主利益のことを考えてやってるんか?

日本にケイレツだの、内向きだのと文句を言う割りには、外人の「お仲間同士」で話を通しちゃって、しかも「自分の金」じゃないからいいや、どうせジャップの金だから、みたいに、破綻寸前の企業に回してるのと何が違うのだろうね?


結局のところ、どちらの銀行も上場させて高値で一般投資家に株を掴ませ、金を巻き上げたのと何が違うのかが判らんな。
しかも、どちらも「消費者金融」をいくつも買い漁って、貸金をやりたくて仕方がない、ということらしいですわ。
銀行という名前で金を集めて、「リテール」という名の消費者金融で儲けたかったんではありませんかね?
日本振興銀行みたいなもんだわな。
外資が上限金利に反対したワケは何か、というのは、何となく判るんじゃないのかな(笑)。


要するに、上場させてしまえばこっちのもんさ、ということかな。
もう回収しちゃったもんね、と。
後は、ゴミ溜めみたいに、他の企業(有力なケイレツだね?)の置き土産みたいなものを色々と引き取らせているようにしか見えないんだよね。
そういうのと一体何が違うのか?


藤巻氏あたりならば、これらが「腐っても鯛」なのを多分説明できることでしょう(笑)。

腐った鯛に群がる欧米礼賛主義

「会計制度のせいだ」か?
それとも、「単なる技術的問題に過ぎない」とか?

中央三井の儲けが少なすぎると責める割には、こうした外資にもらわれていった銀行の末路がどうなったのかを言わないのが、礼賛主義者の信条なのかもしれないけどね。赤字だからどうこう言うわけじゃないけど、でも投資ファンドグループが引き受けて、ガイジンさんをトップに据えたりして、欧米式経営をやっているはずなのに、こんな有様ってヘンじゃないか?これまでとは全く違った経営をできるはずだし、ガイジンの大株主の意向通りに運営できるんだろうし、それにも関わらず、両行とも「赤字」ですか?
これが「鯛」なんですか?
単に「腐ってる」ってだけでは(爆)。


赤字なんてドツボってないで、さっさと「最強伝説」どおりの結果を出してくれりゃいいんだよ。何故こんなに「元からある日本の銀行」以下の成績なのかが、全く理解できんな。礼賛主義者なら、何かの理由を言えるのかもしれんけどね。



「雨乞い」論理を実践せよ(笑)

2008年11月13日 21時44分46秒 | 経済関連
リセッションの度合いが「深い」か「そうでもない」かの違いくらいで、要するに「マイナス成長」ってことだな。

NIKKEI NET(日経ネット):主要ニュース-各分野の重要ニュースを掲載


米-0.9%、欧-0.5%、ときて、われらが日本は「-0.1%」!!


大健闘じゃないの。日本。
ここはひとつ、踏ん張ってみるべきでしょう。
それに、悲観しすぎるのはやめようよ。これまでも言いましたけど。賭け事でもスポーツでも、調子のいい時と悪い時というのはあるから。で、後退期はこれまでにも、どんな時代でも必ずあったわけで、ごく普通の現象ですから。そう思えば、そんなに悲観しなくてもいいのでは。


あのですね、昔の人たちも窮乏状態となって、村人みんなが困り果てたことは度々あったんだろうと思うんですよ。雨が降らずに日照りで不作、とか。昔の人たちはそういう危機をどうやって乗り切ったか?

いや、私も全然知らないんだけど。
雨乞いみたいなのは行われたと思うんですよね。

で、ポイントはここから。
簡単に言えば、
不作で食べ物にも困るというのに、敢えて「豪遊」みたいな。

それはですね、お供え物をわざわざ大量に用意し、お酒とか、そういうのも用意したりしたと思うんですよ。そして、村人みんなで飲めや歌えで、消費しちゃう。そうすると、あら不思議、雨が降ってくれたりなんかして、どうにか作物ができたりするわけだ。本当の飢饉とかもあったみたいだけれど、そういう時には死んじゃったりしたかもしれないけどね。


結局は、生産が振るわず大幅に収入減みたいになりそうな時って、ほぼみんなが守りに入ろうとして、消費しなくなるんだな。そうすると、余計に経済活動が停滞して、周りのみんなにも被害が拡大してくということになってしまうわけだ。それを回避するには、苦しいけど無理にでも消費するということを「強制的に」行ってしまう、ということだわな。金や生産物なんかを貯め込まずに、意図的に使ってしまう、みたいなものかな、と。

これはある種の「消費浮揚政策」みたいなもんですな。
食べたり、飲んだりしちゃって、経済の回転を良くしようとする行為なわけだ。昔の人たちには、難しい経済学の知識なんか無かったんだろうと思うけど、生産活動が打撃を受けると、経験的に「気分が落ち込む→消費が停滞する」とか「消費減→もっと貧乏」みたいなことを感じていたのかもしれない。

けど、雨乞いという祭事を通じて、消費を支えたり気分を悲観に傾きすぎないようにしていたような効果があったんじゃなかろうか、と。


なので、これから日本全国で、突如「お祭り騒ぎ」みたいなイベントでもやって、無理矢理消費を活発にすればいいんだよ(笑)。なんかそういう「イベント」ものはない?

一昔前なら、若者たちが「不況?関係ないよ~俺たちは」みたいに好き勝手に金を使ってくれて、何かのブームみたいなものも巻き起こしてくれて、結果的に消費を下支えしていたんだよ。「独身貴族」なんて言葉は死語だろうと思うけど、そうやって若い独身者たちが景気がちょっと悪かろうとも使ってくれたからこそ、消費や経済成長が支えられたんですよ。


しかし、今は若者から金を奪ってしまった。
若いもんたちは、「ちょっと無駄に使っちゃえ」みたいな気分にはなれなくなってしまったんだよ。独身貴族なんかじゃない、むしろ奴隷だ。こんな社会が続いて、子どもが増えると思うか?

愚かな年寄りたちが、他人に金を出し惜しみするようになって、結果的に自らの首も絞めているのさ。



合衆国政府はGMを救えない

2008年11月12日 17時56分46秒 | 経済関連
数日前にも書いたが、政府がGMを救済してしまえば、米国内の多くの企業から同じような要求を出された時に困ることになるだろう。何故早急に手を打てないかといえば、市場原理主義の根本が崩れ去りかねないからだ。しかし、破綻させるには、あまりにデカイ。日本で言えば、いきなり四国全部が破綻して一気に失業者が溢れかえることになるようなものだ。こんなことが起こってしまえば、米国経済は想像を絶するダメージを受けるだろう。世界経済にも大混乱を来たしかねないだろう。

米国内の経済学者をはじめ、多くの識者が「救済すべきでない」という自論を展開しているのは判る。それが彼らの信じてきた市場原理だからだ。しかし、自分の手足を全部「ちぎってもよい」という人など、果たしているのだろうか?トヨタやホンダやヒュンダイがあれば、GMなんてなくても代替される、という意見が同じ米国人から出されていることを、少し寂しく思う。もし私がGMの従業員(リタイアした元従業員も含まれるかもしれない)か関連子会社の人間であるとすれば、二度と国外品を買うのを止めるかもしれない。それくらい影響が大きいと考えている。


GM救済に手間取ればドルにも影響、金融サミット前に緊張感 Reuters

公的資金の催促ということらしいが、もし政府が介入するとなれば、今後市場の信頼性は揺らぐ可能性があるだろう。誰もビジネスの原則を信じなくなってしまうかもしれない。それくらい大問題なのだ、ということ。

ここではっきりさせておかねばならないのは、市場の原則に従って処理してもらう必要がある、ということだ。犯罪でいえば(喩えが不適切かもしれないが)、はやり犯罪者には一度は裁判を受けてもらう、ということだ。その上で、執行猶予なり何なりの判断を下すべきであろう、ということ。なので、実質破綻も同然なのだから、市場の審判を受けて頂くべきだ―すなわち、破産法適用ということになるだろう。「チャプター11」ということだな。

株主責任として、一部の責任を負って頂くことになるだろう。また、他の債権者たちにも損失を被ってもらうことになるだろう。退職者の医療保険や年金なんかも、諦めてもらうか他の公的支援に切り替えてもらう(それがどんなに劣悪で貧弱なものであるとしても、だ)ということになるだろう。


しかし、問題はここからだ。現状では「レンダー探し」をしても、資金を出せる余裕のある人など誰もいない、ということだ。そんなリスクを取れる人間など、何処にもいないということが難関なのである。そこで提案だ。

これまでにも何度も書いてきたが、日本が持ってる金を使え。
JBICだったか忘れたけど、国際部門は統一されたんでしたよね?そこが窓口となって、出資するのだ。GM破綻処理プロジェクトでも何でもいいので、出資総額を決めて、ゆうちょ銀でもその他民間金融機関でも保険会社でもいいので、機関債みたいなものでも買わせればいい。過去の債務を圧縮するなり清算をした後で、事業継続の為に必要となる運転資金を貸すということになる。100億ドル規模で必要ということなら、その分の株式を発行、JBICが保有する。それとも、各金融機関に買わせる債券に株式転換条項を付けておいて、売却制限条項みたいなものを定めておき(3年間は売却できない、とか、株価が○○ドル以上にならないと売却できない、とか)、値上がり益が入るようにしてもいい。私はDIPファイナンスについても全然よく知らないので、専門の人によく考えてもらえればと。


いずれにしても、これまでと同じ形で継続するというのはほぼ無理だろうと思いますので、債務圧縮に伴って資本はゼロ、事業継続に必要な資産は保全してそれ以外のものは売却するなどを行うしかないのでは。金融商品関連の損失は、事業継続には関係がないので、当然チャラにしてもらいます、ということ。相手側に被って頂くことになるでしょう。その上で、事業継続の為の不足部分について、追加する資金を株式の形で資本部分に入れる、ということになるだろうか。バランスシートは小さくなってしまうが、それでも全損よりはいいだろう。

GMの基幹部分の事業を継続できれば、数十万人か数百万人規模の雇用を守ることができるかもしれない(「fired」は当然回避できないことに違いはないのだが)。経営陣には重大な責任があったであろうことは間違いないが、個々の労働者たちが何かをしでかしたわけじゃない。彼らに大きな責任がないにも関わらず、不幸のどん底に突き落とされるのは見るに忍びないであろう。真面目に働いていた人々には、何らの罪もないのだから。

日本が出資する高々1兆円程度でGMとその多くの労働者たちが救われるなら、安い買い物じゃないか。トヨタとデッドヒートを繰り広げていたGMなのだから、3~5割の販売減になったとしても400~600万台程度に売る力は残されているかもしれない。今後の事業は、もっとうまくやれるように新たな経営陣に考えてもらえばいい。そうだな、経営陣にはGMを愛してやまない人を登用したらいいよ。生え抜きの従業員とか、GM一筋で働いてきたけどリタイアした人とか、そういう「会社を愛する人間」を入れたらいいんじゃないか?そういう人たちならば、会社が存続するというだけで満足してくれるから、高額年俸を要求してきたりはしないだろう。「再出発する会社」という立場に見合った、慎ましやかな人でもいいんじゃないか。経営能力は大事だが、逆にいえば、これまでは「優秀で、そうであるが故に高額年俸が当然」という「立派な方々」が経営していたにも関わらずこんな有様なのだから、「経営能力」なんてものはあんまり当てにはならんな(笑)。


いずれにしても、政府に救済させる案は望みが薄いと考えるべきだろう。もしそうやって救ってしまったら、悪弊は残されたままになり、かつての「世界に冠たるGM」という驕りからは脱却できなくなるかもしれない。ズタズタになったプライドにいくらしがみついていても、再生の道はないだろう。過去には常に「政治的に」困難を乗り切るというような体質が染み付いていたからこそ、変われなかったのではないのか。驕れる者には、どんなアドバイスも諫言も届かない。似たような失敗を繰り返すだけになってしまうだろう。そんなプライドを一度は捨て去らねば、GM復活はないだろう。


あと、これは本質的な話ではないが、「シャア専用」もとい、オバマ専用「ジム(←判る?)」というのもウソで、オバマ大統領専用車を納入できなくなってしまうよ。

livedoor ニュース - 【海外仰天ニュース】 オバマ次期大統領専用リムジンはこうなりそう。

まさか、ホンダ車を納入して、38口径にさえ楽々ぶち抜かれるドアとかじゃ困るでしょ?(笑)


ジレンマに陥った米国政府に代わって、ジャパンマネーで米国人労働者を救うのが最善であると思う。




日本語の未来

2008年11月11日 15時50分26秒 | 俺のそれ
ここ最近の話題。
読売朝刊に記事が出た日、梅田氏がブログで絶賛したこともあって、注目を集めたようだ。


このままいくと日本語の知的水準は低下してしまうのではないか、他言語に飲み込まれ日本語が消滅してしまうのではないか、そうした危惧があることは、日本にとってはよい兆候かもしれない。その危機感こそが、日本語の知的活動を促す動機となるかもしれないからだ。

参考:「言葉の力」


時代というのは、流れていく。
言語もそうだろうと思う。

大昔であれば、先端知識の多くがヘブライ語とかギリシャ語とかアラビア語だったんじゃないだろうか。よく知らんけど。
ギリシャ哲学は、ギリシャ語だったんじゃないかと思う。だから、昔の知識人はギリシャ語原典を読める人でなければならなかったろう。けれども、ヨーロッパ世界ではギリシャ語はマイナーな存在となっていったろう。代わりにイタリア語とかラテン語なんかが台頭してきたからだろう。


イギリスがノルマンディー候に征服された時、英語は辺境の未開人が用いている言葉でしかなかった。極端に言えば、奴隷や野卑な者どもが用いる言葉であり、フランス語がヨーロッパ貴族階級の言葉であった。イギリス貴族はフランス語で会話できねばならなかった。上流階級の人間たちは、イングランド人であろうともフランス語が使えなければならなかった。このような認識は長く続いたであろう。100年戦争でイングランド軍がフランスの一部を占領していた時代にあってでさえ、そうだった。ジャンヌ・ダルクはイングランド軍を蹴散らしてオルレアンを解放したが、後に宗教裁判で異端とされイングランド軍に処刑された。この時代には、フランス語が知的階級の言葉であり裁判での言葉だった。イングランド軍にジャンヌ・ダルクを引き渡したブルゴーニュ公フィリップは、フランス貴族だったのだけれどもね。

漫画の話で恐縮だが、「小公女セーラ」でもロンドンの私立寄宿学校のフランス語授業のシーンが数多くあった。市長夫人やその取り巻き一派は、全員が「おフランス」語が必須であったし、授業参観(学校への寄付を募りたいが為の学院長の企て)でもセーラさんのフランス語発音が大層褒められていたのだった(時代設定はフランス革命から暫く後で、蒸気機関車が走っていたので、恐らく1800年代の終わりくらいだろうと思う)。つまり、当時のロンドンでさえ、やはりフランス語が上流階級には不可欠の言語であった、ということだ。

フランス語がこれほど広まる以前には、イタリア語だって最先端をいっていた時があったろう。なんたって、文化も金も知識人もローマ界隈とか、イタリアの都市国家なんかに多かったから、イタリア語こそが「花形」だったとしても不思議じゃない。世界初の大学だって、イタリアで誕生した。知の共有財産の多くは、イタリア上流世界にあったのだろうな、と。ルネサンス期にも、イタリア人が大活躍したしね。そんなイタリア語であっても、今では共通語でも何でもない。
その頃の英語と言えば、やはり、ド田舎の方言でしかなかった。金を稼ぎたいが為に、貧乏人のイングランド人はフランスとの戦争で経験値と金を稼ぎ、もっと金になるイタリアに一攫千金を夢みてやって来ていた。恐らく誰も英語なんか使ってなかったろう(笑)。戦闘では、きっと鳴り物(ドラみたいなもの?それとも太鼓や角笛みたいなもの?)で合図を決めていただろうから、外人部隊(例えばイングランド人、スイス人、ドイツ人など)の傭兵軍団が共通の言葉なんかを知らないとしても、何とか戦えたんだろうなと思う。

植民地支配領域の多かったスペインは、世界中にスペイン語を拡散した。だから未だにスペイン語を公用語としている国は多数ある。そうやって一時期世界の言語圏に影響を与えることは幾度か発生し、どの言語が重要になってくるかは時代によって移り変わる。政治的な情勢によっても、変わってしまうのだ。例の「最後の授業」っぽいことだって、起こりえるのだ。


確かフリードリヒ2世だったと思うが、「スペイン語は神に話しかける語、フランス語は貴族の語、ドイツ語は馬丁の語だ」と言った。ヨーロッパ世界での言語というのは、そうした価値観みたいなものが長らく残っていたのではないかと思う。

フランス語は今でも国連の公用語になっていたと思うが、欧州的価値観が長らく続いていた時代には、最終的に君臨することになったのはフランス語だったと思う。


しかし、大英帝国が世界最強の覇権国家となり、その後には欧州という旧大陸ではなく米国が最も大きな影響力を持ったので、過去100年とかの「短い」(笑)スパンで見れば、英語が頂点を極めたかのように見えるのである。英米とたまたま英語圏の国が連続だったのだから。これは、基軸通貨と同じような意味合いだろうと思う。ドルが基軸となったのは確かだが、だからといって、他の通貨が無価値になるとか、全ての通貨が消えるということにはならないだろう。世界の重心は常に動いてきた。だから、英語は今後にも「便利語」としての意味はあるだろうと思うけれども、知の財産を英語以外には殆ど集積できない、とする考え方には必ずしも賛同できないかな。

ロシア語であろうと、アラビア語、中国語や日本語であろうと、知的活動は行われていく。古典が消えることがないのであれば、ドンキホーテが読み継がれてきたように、長期間残る可能性はあると思う。ロシア文学が消えてなくなるわけでもないだろう。結局のところ、世界は通貨圏が広がったのと同じように、基軸通貨と同じく共通理解を得る為の言語が必要とされるであろう。


現在だって、「レッセ・フェール」とか「ノブレス・オブリージュ」とか「レゾンデートル」とか言うじゃないですか。「マニフェスト」も使っていますね。「アウフヘーベン」だの「ゲゼルシャフト」だのとか使うこともありますよね。日本語に翻訳された言葉で伝わるものもあれば、原典通りのものが用いられることもある。
日本語だって、日本語でしか「音」「リズム」みたいなものが伝わらないものもある。詩や歌や俳句ばかりではなく、落語、講談や浪曲みたいなものだってそうだ。それらは、勉強とか強制とかではなく、文化を遺そうとする意志によるのではないかと思う。どんな形でもよいのだが、「日本語で書かれた原典」を読ませるような気を興させることこそが必要なのだと思う。それは日本人がフランス語やドイツ語や英語で書かれた原典を、日本語ではなく元の言語で読みたいと思わせたのと同じだ。それには、他の言語圏の人々を惹き付けるような「何か」がなければならない。何もなければ、日本を知る為に日本語を理解しようとする人たちは生まれてこなくなっていくかもしれない。




腐った鯛に群がる欧米礼賛主義

2008年11月11日 01時39分54秒 | 経済関連
色んな意見があることはよいことだ。たとえ間違っているとしても(笑)。
私自身、かつては欧米金融業界と比して、日本が劣っているのは何故なのだろうか、と考えたこともある。日本の金融市場が投資銀行業務を海外勢に奪われていることを嘆いたこともある(企業のダイバーシティ)。だが、いつまでも欧米礼賛、「だから日本はダメなんだ教」信者でいようとは思わない。

はっきり言おう。日本人の中に誤った「欧米かぶれ」がいるが故に、日本人全体に悪影響がもたらされるのだ。正しい知識や情報を伝えるのではなく、単なる崇拝者でしかないのだ。
外国には、偉大な知の集積がある。世界中に、だ。別に、アメリカやイギリスだけにあるわけじゃない。素晴らしい文化は、世界中にあるのだ。そのことに気付けないか、認めようとしない人はいるだろう。ある種の差別主義的傾向を持つ人なのかもしれない。

著名人だから、正しいことを言うかといえば、全然そんなことはないという見本(笑)がこれだ。

米銀は「腐っても鯛」/藤巻健史フジマキ・ジャパン社長Voice - Yahooニュース

(一部引用)

10月15日にJPモルガン・チェースの7-9月決算が発表され、その記事が10月16日の『日経新聞』9面に「JPモルガン84%減益」というタイトルで出ている。これを見ると、たしかに米国金融界が壊滅的な打撃を受けているように感じてしまう。しかしJPモルガンは3カ月間(米国は四半期決算)の純利益の額が5億2700万ドル、すなわち約530億円だ。1年間だと単純計算で4倍して2120億円である。

 一方、同じ日の『日経新聞』7面には「中央三井トラスト純利益66%減」という記事も載っている。中央三井トラストの場合は半年(日本は半年決算)で160億円の純利益だから、1年間だと単純計算で320億円である。2120億円と320億円を比べてみれば、米銀はまさに「腐っても鯛」であるように思える。
 
 さらに、84%減と66%減という数字を使って昨年の数字を逆算すれば1兆3250億円と940億円という差があったわけである。

=====


はい、はい、米銀は鯛で、日本の銀行は海老ということですか?(笑、エビちゃんには無関係)
ま、それでも構いませんが、そんなに米銀がいいのであれば、今頃は世界中の銀行が全部米銀が取って変わっていても不思議でも何でもないわけですが?そんな現象は観察されていないのが、現実の経済でして。


藤巻氏は、具体例としてJPモルガン・チェースと中央三井トラストHDを比較しているわけですが、これって数字の読み方としてどうなの?とは思うわけですね。ド素人を騙すには都合がよいのかもしれませんが。

具体的に書いてみますか。
ここに資金規模M、利益が1の銀行Aがあるとする。これの比較として、利益が10倍の10である銀行Bがある。藤巻氏の言い分としては、「銀行Bは利益が多い、腐っても鯛の銀行だ」みたいに言ってるわけですね。
もしも銀行Bの資金規模が銀行Aの10倍である10Mであれば、銀行AとBではどちらが優れていると思いますか?
実際には変わらないでしょう?資金効率というか、どれだけ新たな利益を生むかというと利回り的には同じわけですから。つまり、銀行Bが存在せずに銀行Aと同じ銀行が10行あれば、何ら変わらないんですよ。ある国には銀行Bが1個だけあって業務を行っているのと、同じ国に銀行Aが10行あるのでは、同じなんですよ。

ところが、藤巻氏の言ってることは、単に「銀行Bは素晴らしいが、銀行Aは利益が少ないのでダメだ」ということなんですよ。これって、おかしいでしょ?どうしてそう考えないのかが、甚だ疑問。しかも専門家というか、プロの人なんですよね?藤巻氏って。こんな簡単なことを知らないわけがない。気付かないということも有り得ないでしょう。なのに、どうして「銀行Bの方が凄い、やぱり腐っても鯛だ」のように言うのでしょうか?それは、根底にあるのは「米銀は凄いんだぞ」と言いたいが為ではなかろうかと。これは勝手な推測なので判りませんが、そうでないなら資金規模を比較することが考えつかなかった、ということくらいしかないでしょうね。

因みに、JPモルガン・チェースは破綻した銀行(ワシントン・ミューチュアルだったか?)を買い取ったので、総資産は大幅に増えたでしょう。預金量だけでも1兆ドル近くまで増えたはずです。買収前であっても、8000億ドル以上はあったでしょうし、総資産は1.4兆ドルとかいわれていましたね。一方の中央三井はというと、都市銀行でもないただの信託銀行ですから(笑、見下しているわけではありません)。信託銀行って、日本の金融の中ではどちらかといえば、一般的ではなくちょっと特殊な銀行という感じですよね。で、総資産額は08年3月の決算では14兆超程度しかなく、言ってみれば10分の1くらいしか規模がないわけですよ。ならば、利益が少ないとしても、別に不思議でも何でもないのです。例で見た、銀行AとBの違いみたいなもんです。中央三井は直近の決算期では利益が大幅減となっていますが、07年3月期には1100億円程度はあったので、1兆3250億円と1100億円×10倍として1兆1千億円の比較ならば、そんなに大きな違いというわけでもないでしょう。

もっと預金量の大きいメガバンクと比較すればいいのに、そうしないのは「悪意」を感じますね。
日本のメガバンクと比較しても、多分収益は多いとは思いますけれども、だからといって何倍も優秀かというと、そうでもないかもしれませんね。かつての郵政公社は利益水準だけでいえば2兆円以上を出していましたから、ならば一番優れていたのは郵政公社ってことですかね?郵政以下なのが米銀なんですか?それで、郵政民営化を米国が求めていたんですか?競争にならないから。全く勝てないから。

そうじゃないんでしょ?だったら、もっと適正に比較するべきなんではありませんかね。日本のマーケットに関する識者の意見の多くは、こうした「いい加減なもの」みたいなものが、あたかも「専門家の正しい見解」として流通してしまうため、大勢の人たちに誤解を与えることになっているのではないかと思わないでもありません。

また、藤巻氏はこんなことも言っています。
『日本がかつてバブル崩壊に直面して不良債権処理の泥沼に落ちたとき、当時の会計制度は簿価会計であった。簿価会計だと100万円で買ったものが、マーケットで30万円になっても、売らないかぎり、帳簿上の値段は100万円になる。損を出したくない経営者が損切りをしなかったため、溜まった膿が表面化せず、十数年ものあいだ景気が低迷した。』

なんといいますか、欧米の時価会計回避は正しくて、日本のは邪悪なんですかね?(笑)
藤巻氏によれば「合理的な将来価値」というものが算定できるのだそうです。だったら、正確な「合理的な将来価値」をたった今算出してみたらよろしいんじゃありませんか?
もう大笑いだわ。できるもんなら、やってみ。合理的将来価値を出して欲しいですね。世界中から喜ばれることでしょう。
これがプロのお言葉らしいですから。

日本の場合にだって、損を出したくないから簿価のままにした、なんてことが圧倒的大多数であったとも思わないんですけれどもね。むしろ、有利子負債を削減するという目的で、不動産だろうが株だろうが、そうした資産は現金化されていったものと私は考えていましたけれども。政府資産だって、大蔵省所有の土地なんかは、全国的に売り出されていましたけれども。企業だって、持合株を売り出して、持合解消売りがずっと続いていたのではありませんか?適正価格かどうかなんて、考慮されてなどいなかったんですよ。現金化することだけが優先されたのですから。
これは過去にも書いてきましたがね。


藤巻氏は次のようにも言っている。

『時価会計では企業経営が丸裸になり、金融機関はリスク管理が容易になる。逆にいえば、時価会計制度の下、リスク管理が確立していたからこそ、アメリカの金融機関は1990年代に躍進できたのだと私は自分の経験から分析している。』

これまでに何を見てきたのだろうかと思わずにはいられません。エンロン事件を知らないのでしょうか?
丸裸って、そりゃ本当ですか?会計のゴマカシでしょ。だからこそ、大手会計事務所は消滅しちゃったではありませんか。もっと疑問なのは「リスク管理が確率していた」という記述です。ハア?リスク管理が確立ですって?
大爆笑だわ。本当にリスク管理が確立していたのであれば、今のような金融危機なんて起こりっこないんですって。どうして大混乱がもたらされたかといえば、「リスク管理が不十分だったから」なのではありませんか?この期に及んで一体何を言っているのですかね。

90年代に躍進できた最大の理由は、博打の胴元が儲けられるような環境整備を世界中に求めていったからだ。特に、ファンドの躍進があった。クァンタムファンドだのタイガーファンドだの(うろ覚えだ)、投機マネーの絶対量が増大した結果、弱小マーケットを粉砕するくらいの破壊力を持つに至ったからだ。つまりは、資金量=力、ということが、経験則として判ってしまったからだ。これは、相場の戦いとほぼ同じ。昔から、買い方と売り方が勝負することになった時、戦闘を継続できるだけの資金量が多い方が勝つわけなんですよ。これは当たり前。過去に繰り広げられた仕手戦では、結局資金量が底をついた方が負けることになってるんですわ。胴元側が資金量をレバレッジで何十倍にもできるというルールによって、市場支配力が高まったに過ぎない。これは金融自由化の名の下、金融帝国が世界市場を席巻できるようにしただけの話。市場規模が100万円で、胴元が持ち金1万円でも市場の半分の取引ができるようになっていれば、そりゃ仕掛けられるだろうね。

昔、ポンド防衛戦があったけれども、あれだって、ファンド側が持ってる金が巨額であったが故に、資金量に劣る英国側が非常手段に出た(たった1日で金利を10%から12%、更に15%と一気に引き上げた)から防御できただけで、現在では考えられないような手法ですよ。買い資金が底をつけば、アジア通貨危機みたいなことは起こってしまうわけですから。


藤巻氏の反論みたいなものは延々と続いているが、疲れたのでこの辺にしておく。

いずれにせよ、米銀は素晴らしい、というご意見は判りましたが、相当眉唾だな、とは思いますね。これが本当にプロの見解なのかと、幻滅するだけですな。

米銀は鯛ではあったけれども、今後はそう簡単ではないでしょう。安く資金調達し高く貸し出す、という基本原則があるので、そうそう簡単に大儲けできるなんてことは、ほぼないわけですよ。もし大幅に高く貸せるなら、他の銀行がとってかわるだけでしょうね。他の業務とか手数料収入とか、仕事の種類は色々とあるでしょうけど、銀行が簡単に大儲けできているとすれば、それは殆どが詐欺的商法に近いものになっていくだろう、とは思いますな。




市場原理とGMの処遇

2008年11月10日 20時42分02秒 | 経済関連
市場という処刑人にサクッと逝かせてもらうがいいと書いておいたはずだ。いよいよ、市場原理主義を捨て去るのか?(笑)


欧米人というのは、自分が本物の痛みを与えられて、実際に首を刎ねられるまでは誰かの「苦痛」には気付けない人たちなのかもしれない。市場原理を大上段に掲げていたのであれば、たとえ「死んでも」それを貫けばよいものを、ここで主義主張を捨て去るなんぞ笑止千万。そんなことなら、はじめから「ヨソの国」に対してまで説教しなければいいのだよ。彼らは、ことあるごとに文句を並べ、日本の制度や慣習や慎重さに不満や侮蔑を投げつけてきた。そんな為に、わざわざ日本くんだりまで来なけりゃいいものを、自らの過信ゆえに要求を突きつけられずにはいられないのかもしれない。自分が痛くない時には、他人にいくら痛みを与えていても、まるで平気なのさ。「こんなことをすると、痛いんじゃないかな」という想像力や、相手を慮るような能力が全く欠けているのかもしれない。

今度は彼らが痛みを受ける番だ。

GMといえども、市場に裁いてもらえばよい。
彼らの信奉していたのは市場だ。とっとと終わらせたらいいよ。


グッバイ、GM。

古きよきアメリカの、カウボーイが消滅したが如く、
アメリカの繁栄の象徴的存在だった”自動車”が、
アメリカの歴史から消える。
かつては馬という存在が自動車によって駆逐されたのと同じ。


ウチのブログでも幾度か「GMネタ」を取り上げて書いてきたのだけれども、まさかこんな有様になってしまうとは予想だにしていなかった。個人的には可哀想という感情が芽生えてしまうので、救済に傾く気持ちが判るよ。

が、欧米のこれまでの立場を考えると、「救済するのは誤り」ということになるだろうから、ダメな会社は淘汰されるべきということにするのだろう。ローバーだって、ジャガーだって解体されたようなもんじゃないか。英国人にとってはどうということはなかったのだろうと思うが、傍から見れば貧乏人が娘を身売りしたのと同じようなものだから。
けど、特別に感傷的な気分に浸る必要なんかないのさ。それが市場なんだから。


GM関連の参考記事:

・05年10月>話題シリーズ12

・05年12月>国と地方の大断層7

・06年7月>北朝鮮問題~サミットまでを概観してみる

・08年3月>心臓には腎臓を救えない(笑)

・08年6月>日本の協力で世界経済を救うべき


トヨタが窮地に陥ったGMに対して、技術協力だの北米トヨタに人材登用だの、ちょこっと手を貸す真似をしてみたけれども、結局ダメだったんだよ。
で、医療費問題というのは、ハズレではないと思うけれども、決定的要因というわけでもなかっただろう。
そもそもは「売れない」ということが一番マズかった。その引き金を引いたのは、「原油高」だった。ガソリン価格高騰で、アメ車からはみんな逃げ出したんだよ。重い、ゴツイ、燃費悪い、そういう車は誰も乗らなくなった。恨むなら、原油高を演出した連中を恨むんだな。

更に、「GM破滅への道」をロードローラーで整備し、ご丁寧に舗装してくれたのは、言わずとしれた「金融危機」だった。
身の程知らずにも、「物つくり企業」である本分を忘れて、金融という「成功への近道」を選択してしまったのさ。愚かにも、それが最短の近道と信じてしまったのさ。GMが一体いくらくらい金融商品関連につぎ込んでしまったのかは知らない。が、損失の大きさが相当巨額に上ったはずなので、かなりの「相場」を張っていたんだろう。まさか、歴史ある「世界に冠たるGM」がこんな破綻の窮地に立たされるとは、想像だにできなかったのだろう。ベアリングが飛んだ時にも、やはりそうだったけれど。企業の歴史という重みは、賭けの清算時には何の役にも立たず手助けもしてくれない。

手っ取り早く「金儲け」になる、金融という名の博打に加わってしまった結果が、今の窮地ということなのだ。多分、そうした金融商品の打撃を受けていなければ、自力でどうにかピンチを凌げる程度にキャッシュを持っていることができたかもしれない(所詮、延命に過ぎない、と言われてしまうかもしれないが)。けれども、カジノの出口を出る前には、GMといえども清算させられてしまうわけだ。その時に金を出せなければ、「ちょっとこちらへ」と裏にあるギャング部屋に連れて行かれることになっているのだよ。

カジノのルーレットに慈悲はない。
払えない客に、ギャングの憐憫などない。


米国の歴史の一部を、そう易々と捨てられるだろうか?
破綻へのカウントダウンは既に始まっている。しかも、着実に減って行ってる。

市場原理を優先してGMを捨てるか?
それとも、原理原則を捻じ曲げ、得意のルール変更で救うか?(笑)