いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

「シャア・アズナブログ」(笑)

2009年03月14日 15時36分28秒 | いいことないかな
ほぼダジャレ、じゃないか。

あのシャア・アズナブルがブログを開設!東京ウォーカー - Yahooニュース

名言かどうかは何とも言えないが、恐らくマニアな方々が大勢いるだろう。


ところで、台詞シリーズで「だが断る」というのがあるが、我が家で用いたところ、初回使用でウチの子が「それ、知ってる、見たことある」とか言い出したので、大爆笑したことがあった。

お主もなかなかやりおるのう、と思って、「なんでそんなこと知ってるの?」と聞いたところ、「ネットで見かけたことがある」とか言ってた。
原作漫画を読んだこともないのに、どうしてそういうことは知ってるんだろ、とか思ったぞ。大体高校生が知っておくべき事柄でもあるまいに(笑)。そういう無駄知識をどこぞで仕入れているに違いない。「必殺仕事人」が好きだ、とか言ってるくらいですから、どこか変わっているのかもしれません。



映画 『マリー・アントワネット』

2009年03月14日 12時22分43秒 | 俺のそれ
歴史を肌で感じ取れる良い映画だった。
例のフレーズ、「パンがなければケーキを食べればいい」というのも、お約束。そのように発言したとされたのがどうしてか、というのは、映画を観ればなるほどね、と。

女性の人生としてみると、とても可哀想。
大河ドラマで有名になった「篤姫」とあまり違いがないかな、と思った。


わずか14歳で嫁に出され、しかもはるか遠い「異国の地」。
オーストリアの偉大すぎる母、マリア・テレジアの娘であったばかりに、仇敵フランスに嫁がされてしまったのだ。アメリカ独立戦争を支援していたフランスは、「イギリス憎し」(笑)ということで敵の敵は味方、とばかりにオーストリアとの政略結婚を選んだのだった。

ロリコン趣味ではなくとも、昔であれば10代の嫁は珍しいことではなかった、ということだろう。
だが、夫である後のルイ16世(オーギュスト)は国王の孫というだけの、まだ15歳の少年だった。彼は、女に興味を示す以前に、恐らく今で言う「鉄道オタク」みたいなのとほぼ近かったのだろう。彼が一番好きだったのは「錠前」で、野外であれば「狩り」であり、女性にはあまり関心がなかったのだった。どちらも幼い夫婦、ということでしかなかった。

男に愛されない、或いは女性としての関心を持たれない、ということになると、まだハイティーンの女子高生くらいの女の子が、ファッション関係に明け暮れたり、夜遊びなどにうつつを抜かすなどは珍しいことでもなく、お嬢様として育ってきたのだからしょうがないよね、ということは思う。それに、結婚の目的自体がフランス王となるべき男の「世継ぎを産むこと」という重大な使命が与えられていたのだから。昔の日本の「大奥」とかなり似ているのが、「ベルサイユ宮殿」というシステムだった。大した意味の無さそうなしきたりや無駄に大勢いる役割の人々を見ると、まるで大奥そっくりだな思った。


ところで、ルイ16世はきっと「包茎」だったので、女性との関係を持つことを拒んでいたのではないかと思うがどうなんだろうか(笑)。いわゆる側室のような、愛人を設けることがなかった、ということらしいので、ルイ15世とは大違いではあった。マリーとの間に子どもが出来たのは「ハタチ過ぎ」の男となってからだった。まあオタクっぽい男だったと思うので、女性にはモテなかったのかもしれない。当時の「非モテ」だな(笑)。

映画の筋自体は大体史実にあったエピソードが入れられており、輿入れの時のこと、結婚の署名にボトリと落ちたインクのシミ、先の「パンがなければ…」の話、遊び三昧のこと(賭け事、仮面舞踏会、酒、ファッションなど)、「オーストリア女」という蔑称、愛人のこと、等々、代表的なものは入っていたと思う。花火やジャスミンティーなども、良い描写だった(「対中貿易」という視点だね、笑)。


後にフランス革命によってルイ16世ともどもギロチンで処刑されてしまうのだが、ハプスブルク家からやってきた心細いだけの1人の少女にとって、時代の荒波というか歴史の残酷さがモロに降りかかってきたのだな、としか思えなかった。子どもを産んでからというもの、母親としても、普通に生きる1人の女性だなとしか思えなかった。子どもたちのその後も含めて、悲劇の一家だったのだな、と。王の家に生まれることは、必ずしも幸せなことではないのだ。



為替介入のこと

2009年03月13日 20時54分41秒 | 経済関連
介入すると、こういうことが言われるようになるね、という見本ではないかな、と。

スイスの自国通貨売り介入に賛否、「通貨戦争ぼっ発」の悲観論も Reuters


経団連の御手洗さんとか、本当に「よく考えてから言ってね」ということはあるね。
だから言ったでしょ。スイスでさえ、こんなに言われてしまうわけですよ。次は日本か中国か、とか言われたりしてるし。

日本みたいに「図体がデカイ」(=経済規模が大きい、介入資金規模も大きい)国が介入したりしてごらんなさいな。昨年秋以降の「風当たりのキツさ」は、尋常ではなくなってきていますよ。日本は国内的にどうにかする(金融緩和)ことを考えるべき。

つーか、日銀が最優先しているのは、「日本の通貨」という虚像だ。
日銀券は「日本銀行の信用」があるから通用しているわけではない。それは「思い上がり」だ。「通貨の番人」とかいうヘンな自負も、真っ赤なニセモノ。彼らは「特定勢力」の為に、金融政策を私物化しているのと何ら変わりない。
特定勢力とは誰のことか?
「金融資産を持つ者たち」とか、「特定大企業」とか、「高齢者たち」とか、そういう勢力の為に政策を利用しているに過ぎない。彼らが意識するしないは別としても、特定層に利する政策を実行しているのだ、ということ。


違うというのなら、何故「日本の財政赤字が積みあがってしまったのか」ということを考えてみたらよい。
そもそも日銀総裁には、大蔵官僚が就任という慣行が長年あったんですよね?

要は、そういう運営担当の連中が無能で、「ノーパンしゃぶしゃぶ脳」(←海外の方々には何のことか判らないかもしれません、笑)程度しか持ち合わせていなかったわけでしょう?それを、なに偉そうなことを言ってるんだ。
大体、日銀総裁自らが「一般企業」の株保有で運用だの、逮捕者まで出たプライベートファンドだかアドバイザリーボードメンバーだのやっていたわけで、そういう一派と繋がりがある(あの時もオリックスさんだったわな、笑)ということ自体が、疑念をもたれるには十分過ぎるでしょう。番人なんかじゃない、金融政策を私物化してきた、腐れ官僚やエリート気取りの巣窟というだけでしょ。


いいか、日銀の経済運営がうまくいっていれば、デフレから早々に脱出していたはずだろ。
そうであれば、金利が上昇してしまうので、国債発行には「歯止めがかかり」、赤字国債発行に強い負のフィードバックが働くわけだよ。それに、財政出動の回数も規模も減らせるわけだから、国債発行の必要性がなかった、ということだな。日銀の連中には、簡単な算数すら理解できないらしい。景気が良くなって民間投資が増えると、誰も「儲からない官業」に率先して投資したい、なんて願わないんだっての。アホか?

銀行が倒産したのは、デフレのせいで実質金利が大幅に上昇した結果、
→企業負債の返済負担が重くなった→不良債権や倒産増加→銀行の資金繰りが悪化し貸出余力が枯渇→企業の資金繰り悪化→そのせいで企業倒産増加→もっと銀行の資金繰り悪化し…以下無限ループ

だったのだろ。
日銀や大蔵のクソのせいで、日本経済は多大なコスト負担をさせられたのだろ。銀行救済の国民負担にしたって、もっと日銀が賢ければ「ずっと少ない金額で済んだ」はずなのだぞ?
日銀はこれらの過去のデフレ過程で、「コストを負担」することを一切しなかったのだろ。全て、「国民負担」だったのだよ。国民負担とは何か、判りますか?
税金だろ。
全部、税金なんだよ。
税金ってのは、何か判るか?

言い換えれば、国債だ。キャッシュも国債も同等物だから。違うのは、「いつの時点で清算するのか」というのが違うだけ。日銀のクソや、大蔵のバカどものせいで、全部「国民負担」に回されたんじゃないか。コストは、これまで国民がかぶってきただろ。これからもそうだろ。だが、日銀の愚か者どもには、コストの負担をどう分けるか、ということを、私物化した政策で「意図的に変更」したんじゃないか。

それは、インフレになると均等に「広く薄く負担」なのに、デフレで「金持ちはプラスに、資産なき者たちには大幅マイナスに」という、選択を行った結果だろが。上に書いた、「特定層」の方々だけを守り、その他の「借金持ち(住宅ローンとかを持つサラリーマンとか)」や金融資産なき者たちに、圧倒的に多くの負担をさせたのだ。

かつて自殺者が急増した時期というのは、そうした特定層以外の、最も過重負担を負わされた人々が多かったんだよ。デフレという選択によって、特定層だけがガードされたんだろ。そういう責任を負うことのなかった日銀なのに、でかい口を叩くんじゃない。やるべきことをやり、そういうのが出来てから言えってんだ。
これまで一度だって、弁償したことなんかないだろ?

日銀や旧大蔵の連中が何をやった?
詫びたか?
何か賠償したのか?

ふざけるんじゃないぞ。

95年以降、もしも名目成長率が2%(実質成長率はマイナス成長だって有り得る、物価上昇が異なるというだけ)という金融政策がうまくできていたなら、08年までに名目GDPはどのくらいだ?95年に510兆円だとすると、96年には520.2兆円、97年には530兆円くらいだから、実際の数字とほぼ変わらないぞ。これがこの後にも続いていくわけだ。そうすると、いくらか?

約660兆円だぞ!
この数字の意味が判っているのか?

単年で100兆円以上も「大損」させられているのは、誰のせいですか?
誰が損を受けたんですか?

お前ら、過去の10数年で、一体国民にいくらの損をさせた?
弁償しなさい、という意味がまるで判ってないようだな。
高々20兆円なんて、ハナクソにしかならんぞ?


日銀と大蔵のバカどものせいで、日本国民は数百兆円~1000兆円規模の損をさせられたってのに、何で20兆円や30兆円ごときで、こんなに文句を言われねばならんの?ふざけるのもいい加減にしろよ。単年度でも100兆円以上の損をさせられたんだ、金利収入低下なんて比べものにならないくらいの巨額損失なんだ、とかつて言った(日銀「2・23事件」(追記後))ことの意味が判ってないな。

返してくれ。
日本国民に。
日銀のクソどもがしくじったせいで、借金(財政赤字)だけが積みあがり、逆に経済規模は毎年数十兆円~100兆円規模で失ったのだから。他にこんな国はない。全世界のどこにも、ない。全てお前らがマヌケで無能だからだ。だから、今すぐ、返せ。元々国民の金であるはずなのに、どうしてこんなクソどもが「まかりならん」とかデカイ口を叩けるわけ?しかもたったの20兆や30兆円ごときで。

GDPで1000兆円も失わされて、逆に借金を500兆円ばかりサクッと増やされました、って、これは明らかに失敗だろ。それを返せって言ってるのが判らんの?別に、アメリカみたいに4%とか5%もの名目成長率を達成してくれ、なんて無理難題を言ってるわけじゃないんだわ。平均で「たったの2%」だ。特別に難しいことじゃない。
サブプライムショックに見舞われた08年の米国の名目成長率だって、プラスどころか2%くらい行くかもしれんぞ?

それを、日本だけは「大幅マイナス」が十数年も連続しました、って、キ○○イだろ。

今すぐ、弁償しろ。
賠償責任は、日銀と財務省にあるんだよ。




自動車の貸倒は大したことがない

2009年03月13日 19時00分18秒 | 経済関連
金融債権の貸倒懸念、というやつね。

国内自動車メーカー各社、米国で貸し倒れ増に直面 Reuters


この記事によれば、トヨタで1%台半ば、ホンダは0.66%とかなり「堅実路線」、で、一番「欧米ちっく」な日産はやっぱり高くて1.87%ということらしい。引当額となると、トヨタで僅か1千億円弱、ホンダが165億円ですから、ダメージは大したことない。何故か日産の引当額が出てないのが不思議なんだけどw。

ホンダの額から予想できますし(ざっと3倍くらいでしょうから、500億円弱くらい)、債権額2.7兆円の約1.9%程度から推測しても、やはり500億円程度くらいかな、と。さてさて、決算期には日産の引当額がどの程度行くのか、気になるところです。

前に、この記事中でトヨタの赤字額の中身をちょっと想像してみたのだけれども、思いのほか影響が小さなかったな、と思いますね。

やはり、「売れない」というのが一番だったのではないかな、と。



ところで関係ないですが、昨日原油の在庫云々を記事に書いたら、早速「4日ぶりの急反発」って、ちょっと笑えた。偶然なんだろうけれども。ま、ウチはオメガ級の「嫌われブログ」ですので、世間様とは一切関係ないんですがね(笑)。



続・在庫調整は一巡か

2009年03月12日 15時42分49秒 | 経済関連
先日書いたことの他に、ちょっと明るい予想を書いてみます。

底打ち感が出てきたのではないかな、と私が考える理由があるのです。


①原油価格の下げ止まり

一時期40ドル割れまで価格が落ちたのですけれども、OPEC減産(約2450万B/D)の効果が出てきて、昨年の約2950万B/D規模からは約500万B/Dの大幅減産となったわけです。これで在庫圧縮は若干改善され、需給がやや戻ってきた為に価格上昇となってきたのではないかと思われます。EIAの週報でも米国在庫はあまり積みあがっていませんし、ガソリン需要はプラスに転換してきました。冬期間の暖房需要で価格調整は過ぎ、40ドル台に値を戻してきたのかな、と思います。ガソリン需要は米国や欧州などOECD諸国では大幅に落ち込みましたが、新興国の需要はマイナス転化せず今年の需要を下支えするものと思います。09年の原油需要は稀な2年連続マイナスという予測が出されていますが、今後も先進国では需要マイナスが継続する可能性はあるものの(原油価格のこと )、非OECD諸国の新規需要増などがあって急には需要が減らないだろうと思います。それら地域での経済成長が戻ってくると、再び需要増加トレンドに戻ってゆくかもしれません。


②製油所の稼働率

これも原油関連ですが、3月の米国製油所稼働率が約82.7%となっており、07、08両年の同期をみると約85.9%で、これよりは低いものの、06年同期の約83%とほぼ同じ水準です。今後、稼働率が上がってゆく傾向に戻るなら、在庫一巡という感触は高まるのではなかろうか、ということです。


③バルチック海運指数

これもどん底にまで落ちてしまったわけですが、そこから若干ではありますが上昇基調に戻りつつあり、一息ついた感があるのではないかと思います。前のような水準には直ぐに戻らないでしょうけれども、大底を越えたのであれば、それはそれで良い兆候ではなかろうか、ということですね。経済活動が停滞しますと、お金の流れが止まる、物流が止まる、ということになってしまうのでしょうけれども、お金の流れが十分に回復に向かっているかは判らないものの、物流が動き出してくると製造や販売などの基本的活動が復活してきつつあるのかな、と思えますので。


後は、財政支出の効果が波及してゆく過程に入ってゆけば、酷い落ち込みは緩和されるでしょう。

日本は、あまりに遅い政策発動ですので、大体世界標準の周回遅れくらいの感じ。
(例:定額給付金、米国では既に1年も前の話だ)

頓馬とは、わが国の為にあるような言葉かもしれない。



『スカイ・クロラ』みたけど

2009年03月11日 16時27分57秒 | 俺のそれ
うーん、「震電」風な戦闘機の空中戦CGシーンは、悪くないというか、そこそこ「頑張りましたね」というのは伝わってきたものの、全体的にジットリした展開とか、草薙水素という上司のあんまり女性らしくないキャラとか、暗すぎてちょっと辛かった。

戦争とかキルドレとかには深い意味があるのかもしれないが、個々の物語にはあまり関係がないかな、とか思った。
ティーチャーが何故不敗で絶対的存在なのか、ちょっとよく分からなかった。ゲーム中で言えば、ティーチャーは人間の操作する駒で、他のキルドレ達というのはプログラムで操作されてる駒みたいなもの、といった感じ。そういう機械(プログラム?)が操作するキャラに、「人間的感情」が芽生えてしまったらどうなんだろうか、みたいな。


年を取らず死ねないということ、いくらでも「取替え可能」ということ(クローン人間みたいなもの?)、戦争という形式のゲームを延々と続けること、等々のテーマがあるのかもしれないけれども、消化不良みたいな部分が多すぎて、ちょっと苦痛に思えた。映画館の暗さの中だと、居眠りしてしまっていたかもしれない。

何度も繰り返し鑑賞しないと、理解し難い作品なのかもしれない。




中国よ、お前もか(笑)

2009年03月10日 18時23分30秒 | 経済関連
デフレ仲間が増えてしまうのか…?

2月中国CPI、02年12月以来のマイナス=国家統計局(ロイター) - Yahooニュース


かなりの急落っぷり。
前にもディスインフレ~デフレだったからね、中国は。

06年1月>経済学は難しい13追加あり)

98~02年という、日本の落ち込み時期には一緒に落ちていたわけです。ITバブル崩壊で米国経済が失速したのも影響を受けたであろうと思います。けれども、その後世界経済が成長軌道に乗り、米国経済の恩恵を受けた日中は、共に成長局面を迎えたのでした。


それと、当時の中国は実質的に「ドルペッグ制」だったんですよね、為替が。
上の参考記事中にも書いたように、8.27~8.28元という狭いレンジでのドルペッグだったわけです。今よりも変動幅がなかった。これが何なのかというと、例の「スヴェンソン提案」の話に繋がるから重要なのですよ。

現時点で日本は円の減価を選択すべきか

為替をドルペッグ下に置いたとしても、必ずしも有効な解決策となるかと言えば、経済の実態によって異なるかもしれない、というのはあると思う。何が、というのは正確には判らないけれども。


日本への影響は考えた。

06年2月>2相性のデフレ


今後の予想は、判らない。
中国の場合、07~08年の上昇があまりに強烈過ぎたので、その反動が今、ということなら、単なる調整局面ということだろうし。



いよいよ在庫調節は一巡か?

2009年03月10日 17時32分28秒 | 経済関連
経常収支赤字が13年ぶりで1728億円もの赤字になったよ、というちょっと悲観的なニュースがあったけれども、全然大したことないですよ。だって、1月の貿易赤字は約9500億円もの赤字だったのに、所得収支でそこそこ挽回できたんですから。これだけ円高が進んでいても、それだけ入ってくるって、凄いんですから。


さて、ここで復習をしてみましょう。
貿易統計を昨年9月(リーマンショックだねw)から並べてみましょう。

      輸出    輸入    収支
9月   73640   72784    857
10月   69238   69909   -671
11月   53254   55503   -2250
12月   48319   51542   -3223
1月   34826   44325   -9526
2月   35000   36500   -1500*
   (*:2月は個人的予想、単位・億円)

まだ結果が出ていませんが、2月予想は輸出が前年約7兆円の50%ダウン程度、輸入額の減少トレンドから約4割近く減るものと推測しました。そうなると、1月の貿易収支は巨額赤字となってしまったわけですが、2月は大幅に改善するものと思います。こうなると、所得収支のプラスの方が大きくなる可能性が高いと思いますので、経常収支は再び黒字化するものと予想します(多分4千~5千億円程度?)。

輸出の鈍化がかなり強烈で、半減という水準まで落ち込んだものの、この辺が下げ止まりかな、と思ったりします。いくら「需要が消えた」とはいえ、ゼロになってるわけではありませんので。在庫調整の一巡感が出てくると、これまで逆回転だった大幅減速ギアが回りはじめ、順回転に戻っていくかもしれません。
まさしく糖尿病でのアセチルCoAが蓄積して、TCA回路が回っていないような状態、ということですね(オキサロ酢酸が枯渇してしまうので、アセチルCoAが回路に入れなくなる)。こうした代謝の回転は「急には止められない」のでどんどん溜まってゆく(=在庫が積みあがっていく)わけですが、代謝が復活して溜まったアセチルCoAが一掃されると、状況は改善するでしょう。それと似たようなものだ、ということです。


輸入減少もここまで落ちてくると、今後の落ち方は小さくなってゆくか、逆に円高が緩和されてきたので円ベースでは増加してゆくかもしれません。となると、4兆円前後で輸出入がバランスしているのであれば、経常収支はプラスが維持されます。輸出ペースの戻りがそれなりにあるのであれば、やはり貿易収支が改善するかもしれませんし。トヨタをはじめとする自動車業界が恐らく「一服」感が出たものと推測していますが、どうでしょうか。ホンダにしても、インサイトの大健闘で、致命的ダメージは回避されているであろうと思います。今後GM等ビッグ3問題の泥沼化が継続する可能性はありますが、日本の関連メーカーにも底打ち感が出てくるかもしれません。受注が1割減った、とかいう生易しい水準ではなく、残った仕事が1割とか2割しかないといったレベルなわけで、GM等の仕事が消滅したとて「まあそんなもんかな」という程度でしかないでしょう。これ以上の底はない、というくらいに、ドン底まで行ったんだろうと思いますね。

そういうわけで、今後今まで以上に輸出が減るとしても、全部なくなるというのは考え難く、3兆円分が残るならそういうレベルに落ち着くし、これが「1兆円まで減る」とかっていうことにはならないだろう、ということはあるかと思います。つまり貿易収支の悪化具合にも限度がありますよ、ということですね。



紳士協定を破る日本のマスメディア

2009年03月10日 12時31分28秒 | 政治って?
大した問題とも思われない事柄を針小棒大に伝えることで、一体何を「リカバリー」(笑)しようというのか?

首相「誤った報道」撤回、漆間発言を「認識のずれ」と修正(読売新聞) - Yahooニュース

この記事中には、
『首相は同日午前の委員会では、「発言が誤って報じられた」と語り、漆間氏の発言に関する報道が誤りだとする見解を示していたが、修正した。』
と書かれているのだが、テレビニュースでこの答弁の場面を放送していたのを見たけれども、記事中にある通り「誤って報じられた」ということだった。

ところが、「報道が誤っていたんですか、(記者たちの方が)間違っていたということですか」みたいな物言いというのは、明らかにオカシイわけで、日本語の能力を疑いますね。麻生総理の答弁が悪いとか、言葉の間違いが多いとか、そういった個人的非難を含むものなのかもしれませんが、たとえそうであるとしても、答弁からは新聞記事のような解釈をひねり出して来るというのは困難であり、意図的な捻じ曲げみたいなものとしか思われない。麻生総理が「過った報道」と答弁したという事実があるのでしょうかね。


また例で書いてみるよ。

ある封筒に書類が入っていて、甲さん宛てのものでしたが、会社の同僚乙さんが過って自分宛てと思い込みうっかり開封してしまいました。この時、乙さんは、甲さんに言いました。
「誤って開けてしまいました、ごめんなさい」

この「誤って」というのは、本来開けるべきでないものを「間違えて」開けてしまった、ということですね。麻生総理答弁の「誤って報道された」というのは、本来報道されるべきでない発言が「間違えて」報道されてしまった、ということを言っているまでです。報道の中身が間違っていた、とかいう解釈には、どう考えても受け取りようがないはずです。「誤って開封してしまいました」とか言うとき、「書類が間違っているということか!」みたいなツッコミは出てくるはずがないのです。


「誤って報道された」というのを「誤った報道」と勝手に解釈し、撤回も何もないはずのものを、「報道内容が間違いだということか」みたいに質問する側の読解能力に著しい問題があるとしか思えないわけだが。日本語として、普通にオカシイでしょ。例えば「名前の漢字を間違えて報じられた」というのであれば、漢字(の内容)が間違っていたんだな、という話にはなるけれども、「誤ってレイプ被害者の名前が報じられた」という時、被害者の漢字とか名前の中身が間違っていた、とかいうことではなくて、「報じられた」という事態そのものが「過誤」である、発表するつもりではなかったのに(うっかり)公表されてしまった、ということを言うのでしょ。

こうした文脈から判断する能力というのは、ごくごく普通だと思うのだけれども、「誤って名前が公表されてしまった」とかいう時に、「発表した名前が間違ってるっていうのか!」とか凄まれても困るだけですね。


漆間元警察庁長官には言語道断事件でネガティブなイメージしか持っていないし、肩を持つべき理由もないのだが、今回の一件では「重大な落ち度があった」とは思われない。

そもそもオフレコで発言というのは、「表に出ないから、ちょっとしゃべるよ」という暗黙の了解事項であろうし、まさか「表に出さないでね」というつもりで発言した中身について「責任問題だ」とか取り上げられるのは、フェアじゃないでしょ。報道機関側も、いってみれば「紳士協定違反」でしょうよ。


ある事件があって、今後の捜査見通しとか事件の見立てについて非公式見解を尋ねられた時、

(A)元検察庁のお偉いさん(検事総長、次長検事、検事長、特捜部長、等)の弁護士が、「他の容疑者逮捕には広がらないのではないかな」と回答

(B)元警察庁のお偉いさんの公務員が、「他の容疑者逮捕には広がらないのではないかな」と回答

だとしよう。

(A)のケースで回答した弁護士に対して、「お前は検察内部に情報源を持っているから、そういう回答をするんだろ、さては通謀しているな」とか言ったりするのだろうか。元職である、というだけで、「必ず内部と繋がりがある」みたいな大前提でも置かないと、そういうことにはならないわけで。元検弁護士(特に特捜出身者)がマスコミでは重宝されていて、誰も「元検だから」みたいに批判はしてないと思うけど。

(B)のケースだと、特捜部や検察幹部が情報を流してこない限りは当該公務員に判りようがないわけで、もし「検察幹部が内部情報を渡して、それを聞いた公務員が守秘義務違反で漏らしたのだ」ということなら問題があろうかと思いますが、あくまで個人的見解と断った上で予断を非公式に述べただけなら、何か問題があるのでしょうか?

もし、秘密漏洩の問題がある、ということなら、マスコミ連中は特ダネ取りに「たかる」のは、今後一切やめるべきでしょう。これまでに散々警察や検察(特捜含め)やら、法務省幹部や防衛省幹部にだって「情報をクレ」といって、公務員に秘密を漏らさせてきたわけでしょう?実際、裁判にまでなって、公務員の秘密漏示が報道の問題になってきたわけでしょう?そういった手法をとってきて、情報を漏らすことを唆してきたのに、ここに至っては「情報の中身」ばかりではなく「情報ソース」すらも信義則に反して漏らしている上に、「漏らしたあなたが悪いんだろ」と叩く側に回っている、というのも、どうなのよ。


「誤って~」の意味も取り違え、オフレコ情報の中身をバラす、情報源もバラす、という、最低のマスコミが生んだこじつけ報道みたいなものなんじゃないの。
紳士協定なんて、もう存在していないのでしょう、きっと。



追記(13時過ぎ):

「誤って~」というフレーズは、見出しも含め、報道では割と一般的でしょう。

誤って公表(発表)
誤って破棄
誤って注入
誤って停車
誤って発送
誤ってネット公開
誤って送信

いくらでもあるよ。
これらは要するに、(本来破棄すべきでないのに)間違って破棄した、ということで、行為そのものが「誤り」を言うでしょう。「誤って」は、行為に懸かる語だよ。

本来注入すべきでないのに…(以下略)
本来停車すべきでないのに…
本来発送すべきでないのに…
本来送信すべきでないのに…

が、「誤って~(以下略)」だよね。

で、『本来報道すべきでないのに報道された』という答弁が、どうして「報道内容が間違ってたと言うのか!虚偽内容だと言うのか!複数の記者の方が間違ってると言うのか!」みたいな方向に行くわけ?

日本語の理解がオカシイんじゃないか?
解釈や受け止め方を間違うような水準のことではないでしょう?

正しい日本語だの文だのとかいうことに本来正確であるはずの人たちが、揃いも揃ってこんな言いがかりみたいなことを言うのって、おかしくないか?




日本の新聞社が倒産する日

2009年03月10日 09時52分19秒 | 俺のそれ
「新聞離れ」と言われて久しいが、今回の経済危機で顕在化したことがある。
それは、マスメディアの危機、ということ。このダメージは驚くべきスピードでテレビ、新聞や出版業界などに波及してきている。ビジネスモデルの根本から変革を迫られていると言っていいかもしれない。電波利権だの再販制度だのといった、特殊な構造で守られてきた業界にさえも、危機が迫っていると言えるかもしれない。

テレビ広告の枠にしても、昔はずっと安い金額だったはずだ。地元の「割と地味な企業」とかが、ユニークな広告を打てたような時代だったのだから。ここ数年では、そうしたCMはほぼ消え去り、大資本の大手企業のCM(特に消費者金融?、笑)ばかりになったような気がする。流行りのCMソングとか一世を風靡するようなフレーズというのが、かなり少なくなった。近頃の人たちがテレビを見なくなったから、というのもあるかもしれない。けれど、かつては輝きを放った世界だった。まるで「ニューシネマパラダイス」的世界観なのだけれど。

テレビは生活や社会を変えたかもしれないが、役割は変化しつつあるのかもしれない。一時期は酷い凋落を経験したけれども、映画は未だに生き延びているし、邦画は依然として消えていない。そう考えると、テレビにも生き延びる道はあるのかもしれない。が、かなり厳しい淘汰の波がやってくることになるだろう。雑誌をはじめとする出版業界では淘汰の嵐に襲われており、いくつもの休刊が相次いだ。『論座』のような雑誌が何故休刊となるのか、その理由というものが判らないのだが、コストがかかり過ぎている、コアな読者がついてくれない、みたいなことなのかな、と思う。雑誌の書き手や記事の水準が下がる、常連さんたちが離れていってしまう、といったことがあったのかもしれない。「釣り記事」みたいなもので仮に一発当ててみても、それまでの熱心な読者たちが離れていってしまう結果になると、かえって逆効果なのかもしれない。ネット以下の水準でしか書かれていない、ということになれば、誰も買おうとはしなくなる、ということなのかも。

新聞はどうなのかと言えば、諸外国では既に生き残り競争が始まっている。
今はネットのお陰で水準の低い記事を敢えて読む必然性がなくなった。海外紙を読める人たちはそちらを読んでしまい、低級の国内紙をネットですら読む動機というのは起こらないのだろう。ましてや、「金を払ってまで読みたい」とは思わない、ということでもある。競争に負けている、ということに過ぎないのだと思う。

話が飛ぶけど、統計局が頑張っていて(*)、「世界の統計」はとても面白いよ。
統計局ホームページ世界の統計 第15章 教育・文化

この15-7の「新聞発行部数」という統計があるので、それを見て下さいね。04年のデータなので、ちょっと古いんだけど、世界との比較なのでしょうがないと思って、我慢してちょ。

(*):e-japanの流れなのか、統計も「e-stat」ということです。財務省の統計関係もリニューアルされていたよ。数値利用をしやすく、という配慮がなされたらしい。

世界中で新聞発行部数が多いのは、人口1000人当たり発行部数は、1位がアイスランドの551.6、2位は僅差で日本の551.2、3位はノルウェーの516.0だった。後は、大体御馴染みのスイスとか北欧(スウェーデン、フィンランド、デンマークなど)が多いね。アジアではシンガポールの360.8部が多いね。

発行部数世界一は、中国。やっぱ、そうだよね。9670万部と日本の約7045万部よりも多いけど、人口当たりだと僅か74.1部とかなり少ない。識字率も関係しているだろうからね。米国は種類がやたらと多くて1486種(日本108種、中国963種)もあるが、部数は5735万部しかなくて、人口当たりでも193.2部。地方紙のような小規模新聞が多くて、経営的にも不安定そうな気がする。高級紙を読む人たちはかなり限られた層だけで、それがWSJとかNYTとかWPとかの発行部数程度、ということなんだろう。


日本に煩悩の数ほどの新聞社が必要なのだろうか、という疑問はとりあえずおいといて、発行部数は「押し紙」込みの数(笑)なのかもしれないね。最近はどうなったのか知らないんだけど。サバ読みは、年齢だけに限らず、発行部数(新聞や雑誌)の公称数にもあるかもしれないし。実際、公取に指摘されたことは、そういう現実ですからね。けど、日本の新聞が108種類もあるなんて、思いもよりませんでしたよ。業界紙みたいなのも込み、ということなんですかね。「聖教新聞」や「赤旗」や「ナントカ工業新聞」とかも?
ま、少なくとも『恐怖新聞』はカウントされていないとは思いますけれどもね(笑)。


新聞離れは今後も進んでゆくと思いますので、今の高齢者層が読まなくなれば、かなり経営的に苦しくなってゆくだろうな、ということは予想されるわけです。特に地味な地方紙とか、特に強みのない新聞は、危機的状況が訪れる可能性があるでしょうね。良い書き手を集めるなどの工夫がなければ、ただの「拡声器」以上の存在にはなれない、ということになり、それは存在意義が問われることになるだろう、ということです。



感染症検査のこと

2009年03月09日 16時38分43秒 | 法と医療
原則論から言えば、確かに同意は必要、ということなんだろうけど。

無断でHIV検査川崎の総合新川橋病院(カナロコ) - Yahooニュース

(一部引用)

白内障などの手術の前に医師が患者に説明する同意書には、HIVを含む感染症の検査を実施し、HIV検査は自己負担を求める旨が記されていた。しかし、実際は患者が同意書にサインする前に、採取されていた患者の血液がHIV検査に回されていた疑いがある。厚労省関東信越厚生局は事実関係を把握しているもようだ。

関係者に対する取材では、同局神奈川事務所が二〇〇八年十二月、健康保険法に基づく立ち入り調査を実施し、HIV検査費を「保険外材料」の名目で患者に負担させていた点を過大請求と指摘したとみられる。同病院に対して少なくとも、カルテの保存期間の五年間を自主点検して該当する患者に返金するよう指導した。同事務所は「HIV検査は患者の同意が不可欠であり、院内感染を防ぐ名目で半ば強制的に患者に行われていたとするならば、指導の対象となる」と話している。

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いや、患者の権利を守れってのは大事だよ、そりゃ。
だけど、もし決定権を委ねるなら「自己責任」を重くする、ってことなんだからね。そういうことが本当に判ってるのかな。しかも、普通の説明をして十分理解できない場合でも、後出しで「そんな不利益があるとは聞いてない」「言ってなかった、知らなかった」とか言われるんだよね。そういう説明がいちいち無駄なわけさ。そういう内容については、来る以前に十分予習してきてもらうか、判らないならそれなりにお任せ部分を増やすとか、そういうことをやらないと「高コスト」になってしまうんだわ。

説明して納得してもらい同意を得る、というのは、実際のところ、医学に関する授業をやっているようなものですので。それも個別授業ということですね。普通であると、家庭教師だって学校の授業や塾の時間単価よりも高いはずなのに、医療に関しては「納得できるまで、理解できるまでレクチャーをやってくれ」というシステムになっている、ということですね。

そんな無駄なコストをかけるくらいなら、一様にスクリーニングをかけて検査結果を出してしまった方がいいよね、ということはある。検査そのものに「何の意味もない」というものでもないから。


大体、C型肝炎で「薬害だ」と騒いでいた時なんて、「検査方法がなかった時代」にでさえ「肝炎を防げ」とか言われていたじゃないの。検査方法が90年以降に出て、そうしたら「なんで検査しないんだ」とか言うし。術前スクリーニングでは、「HCV検査は保険では(原則)認めない」と厚生省が言っていて、じゃあ「患者の自己申告だけでいいのか」ってことで、感染があっても発見が遅れるだけですね、って話でしょう。実際、「今まで全然気付かなかった」というHCV感染者は大勢いたわけで、スクリーニングしなけりゃ発見のしようがないでしょう。感染拡散を防ぐ為にスクリーニングをやったら「認めない」と厚生省に言われ、一方では患者サイドで「何故検査しなかったんだ、発見できたはずだ、過失だ」と事後的に責められ、全てに渡って「患者の同意を得ろ」とか言われてしまう、と。
言う側は、簡単。だって、どんな状況にだって文句のつけようがあるから。

ま、HIVは肝炎の検査とは違うよ、とか言うかもしれんけど。
昔だと、普通に「既往歴なし、問診でも何もなし」とかいう人でも、「ワ氏(+)」(*)とかいくらでもあって、珍しくも何ともなくて、そういうのも「あなたが梅毒かどうかを検査しますが、よろしいですか?」とか、誰も言えなかったわけで。

(*):ワ氏というのは、ワッセルマンさんというドイツ人のことで、梅毒検査に付けられた名前だっただけだけど。概ねHBV検査や梅毒関連の術前検査は行われていることが多いかったのではないかと思われ、HCVの検査登場後には、やはりスクリーニング項目は増えたであろう、きっと。


MRSAの院内感染が騒がれた時だって、一般人が陽性者なんて普通にいるし、そういうのを検査する目的を全て事前説明していたなんてことはなかったんじゃないでしょうかね。あなたがメチシリン耐性黄色ブドウ球菌に感染している虞があり、他の患者さんにうつってしまう危険性があるので、検査したいと思いますが、よろしいでしょうか、なんてことを言い出すのは難しい場合もあるわけで。同意を得られない場合、どうやってうまく説得しますかね?
「病気一つない、と答えたのに、オレを疑うってのか!」とか「バイキンみたいに扱う気か!」とか「遊び人だったから梅毒だと疑ってるんだろ!」とか「酷い、私のことヤリ○○だと思ってるんでしょ」とか、面倒が増えるだけなんですけど。


指紋押捺問題みたいなのも、アメリカみたいに「入国する人は全部取ります」って機械的にやってしまうかと思えば、「人権侵害だ、外国人差別だ」とか言い始まるといくらでも面倒を増やせるわけでして。拒否だ、ってね。差別なし、ってのは、「機械的に実施してしまう」とみんな平等に一様にできるわけで。そういう場合には、説明がなかった云々って問題になるんですかね?
献血したら一様に「HIV検査」は自動的に行われてますけど。梅毒も、肝炎も、勿論、全部含まれますけど。


・検査をやったらやったで文句が出る―聞いてないぜ!知らなかったぜ!同意してないぜ!
・やらずに万が一問題が発生すれば―職務怠慢だぜ!どうして判らなかったんだ!検査できたのに!

どっちにしても医療側がとっちめられるんですよ。しかも、オール事後的に。
検査できたはずだ、できたのにしなかったので過失だ、という理屈で、裁判にかけられ、ぶん殴られる、と。

ああ、HIV陽性者の場合、眼症状ってのは割りと頻繁(←ハンザツじゃないよ、笑)に見られますから、一応。感染が明らかになっていない人でも、そうですから。専門家じゃないから、詳しくは知らないけど。
必ずしも全部にHIV検査が必要だ、とまでは言わないけれど、スクリーニングで発見されることはあるから、ここ数年の感染者増大傾向を知っていれば、「用心するにこしたことはない」と考える場合がないとまでは言えないと思いますけど。


前にも辛辣な例で書いたことがあるけど、電話帳みたいに分厚い説明書&解説書に全て書いておいて、「読んで同意した人だけ診察しますので、拒否したい人は診ません」という制度にしておけばいいんじゃないか。指紋を拒否したい人は「入国できません」っていうのと、同じだもの。人権侵害だ、とか言い出す人は、はじめから入国しなければ済むもの。それと同じで、理解できない&納得できない人たちには「どこか納得できる医療機関」に行ってもらうしかないんじゃないか。

全部を理解させ、同意を得るなんてことは無理だ。
そういう発想には、限界がある。それを達成したいのなら、それ相応の「対価を払う」というのが必要。高度な個人授業を「誰もが激安で受けられる」という制度そのものに問題があるのだよ。



WBCの組み合わせって、陰謀?(笑)

2009年03月09日 09時57分14秒 | 俺のそれ
こうした日程とか組み合わせを決めるのは誰なのかは知らないけど、どうやって決まっているんだろうかね。主催とか、そういう問題もあるんだろうけどさ。

\'09 WORLD BASEBALL CLASSIC 対戦組み合わせ - 日本野球機構オフィシャルサイト


日韓は今後「プール1」に入ることになる。このグループにはプールBのキューバ、メキシコやオーストラリアなどの上位2チームが来るわけだ。そうすると、日韓とキューバが必ず同じ組になるので、最低でも一つは自動的に消えるという寸法なのである。

考えることが汚い。
これって、自動的に「潰し合い」させるという作戦ではないか。しかも、日韓はプール1でもまた当たる可能性があるわけである。


参考までに、前回大会の順位は、

優勝 日本、準優勝 キューバ、3位 韓国とドミニカ 

だったのに、上位3チームが同じリーグに「わざと」入れられている、と(笑)。更に、北京五輪を見れば、やはり金が韓国、銀がキューバ、銅にようやく米国で、3位決定戦に負けた日本が4位ということだ。


要するに、米国は必ず準決勝には最低限進めるように、という、姑息な手じゃないの。普通に考えれば、「プールAとBの1位の2チーム」+「CとDの2位の2チーム」でグループを作るんじゃないのかね。これじゃ、1位通過の意味が薄れるし、同じカードが何度も出るかもしれないじゃん。

しかも、米国は準決勝に進むまで1度も日・韓・キューバとは対戦することなく済むわけで。前回大会も五輪も上位4チームに必ず入ってるこれら3チームと、対戦しなくていいような組み合わせを作っている、ということだね。


まあ、こうした卑怯なやり口は今に始まったことじゃないから、米国らしくていいんじゃないか?(笑)

どんなことでも、「勝てばいいんだ」ってな姿勢、ってことですかい。手段を選ばず、と。恥知らずの連中が考えそうなことだわな。


野球を愛するに人間の考えることですかね。
本当に米国野球の強さを信じているなら、こんなセコイ方法は考えないだろうね。そうでもしないと、米国は勝ち上がってこれないから、ってことなんだと。大笑い。


ま、いいでしょう。受けて立ちますから。
他に方法はないわけですからね。
それにしても、プール1は、かなり厳しい戦いが続くね。



米国のジャブジャブ度(笑)は桁外れ?

2009年03月08日 19時09分02秒 | 経済関連
これはこれで、恐るべし、とは思う(笑)。

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昨日書いた記事中で、

 中央銀行の金庫(現金)⇔市中銀行の金庫(現金)

というのが直結になってしまうよ、というのは、まあそうなんだろうね。


日本の場合だと、ここから主に「国債買い」へとバイパスされたわけだが、それこそが「スティール現象(*)」的だ、ということですわな。

(*):虚血部位(血流の足りてない部分)に必要な血液が流れずに、健康部位(潤沢な血流がある血液の足りてる部分)にばかり血液を盗られてしまう、という現象のことです。お金の場合ですと、「国債買い」というのは安全投資で金が十分足りている=国債が買われるので価格上昇(=金利低下)が起こっていて、もっと資金を流さねばならない場所(借りたい人たちや企業など)に資金が全然回っていかない、ということ。


中銀がキャッシュをジャンジャン供給を続けても、当座預金残高とか銀行金庫に積み上がっているだけ、という状況は、日本だと既におなじみですわな(笑)。しかし、これには銀行のバランスシートが関係してくるかもしれないから、そこに積んどかないとマジヤバいです、ってことなのかもしれませんし。


けど、貨幣を選好してしまう、というのはまさしくその通りで、単に貨幣供給を続けても貸出需要は増えない、ということも、やはり起こってしまうわけです。理屈どおりなんだわ。

 貸出⇔金庫(現金)⇔国債

この経路において、①右側へ行くルート(水道管かパイプか何でもいいけど)を絞って通過しにくくするか、②左側へのルートを太くして通りやすくするとか、そういったことを考える必要がある、ということだね。あとは、デリバリーという問題で、金庫を通じないで「ダイレクトに」貸出サイドに届ける、というシステムかな。

①の方法だと、反応定数を変える(金利などの取引レートを変える)、国債需給バランスを変更し右側に行きにくくする(国債を非常に高価なものに変えるなど)、などがあるかな。

②の方法としては、反応定数を変える(金利を引下げ)、連帯保証などの信用保証のサポート(=リスクプレミアムを引き下げる)、借入・貸出コストを下げる(利子補給、優先的低利融資など?)、かな。


ま、賢い人が考えてくれ。



これは素晴らしい考察~日米の税金比較

2009年03月08日 18時29分37秒 | 経済関連
とても参考になった。というか、知らないことが多いので、すごく勉強になったよ。

日米税金比較


ブログ主の方が述べている通り、米国の金持ち優遇策というのは、確かにあると思う。日本は格差があるとはいえ、大金持ちが超優遇されているかというと、そこまでは行ってないだろうからね。

あと、日本だと利子や配当所得の大きい人でも、課税が小さいまんま。これは改めた方がいいに決まってる。一定額までの利息や配当には課税せず、ドーンと受取っている人たちや法人が多く払うべきなのは当たり前。日本企業が配当額が少ないとか怒られることが多いが、これって税制の違いがかなり大きいと思うよ。

米国だと、1株当たりの配当額が若干多いとしても、結局課税されて手元に残る金額は小さくなってしまう、ということだね。そういう社会なのに、日本と全く同じように比較されてもしょうがないわな。最終的に手元に残る額で比較してくれんかね。税制の違いって、実は配当にしても企業利益にしても、大きな影響を受けるだろうね、きっと。


かといって、本社をタックスヘイブンに移動している大企業とか、聞いたことがないけど(笑)。本当にそれが素晴らしい方法で正しいなら、目聡い外資系がやらないはずがないんじゃないか?
利益追求に血道を挙げる企業が、折角「法人税がほぼ無料ですよ」というような「超ウマイ話」があるのに、それに飛びつかないはずがないもの。そんなにいい話なら、こぞって「大移動」が起こりそうなものだけど。

よく「企業が出てゆくぜ」とか言い出す、お間抜け経済ナントカみたいな連中がいるわけだが、そんな本社移転というのを積極的にやってる米国の大企業とか知らんけど。彼らがやらない、ということなら、それはそれでワケがあるんじゃないか?

これはまあいいや。


制度の違いって、単純な「税率」とか「国民負担率」みたいな形で比較してみても、生活実態とか実感とは若干ズレがあるのだろうね、とは思った。社会の仕組みとか、背景とか、そういったのも勿論含まれるしね(例えばチップ制とか、教会や非政府団体の発達程度とか)。

そういうわけで、大変勉強になりました。



海堂尊・著 『イノセント・ゲリラの祝祭』読んだよ

2009年03月08日 14時14分03秒 | 俺のそれ
うーむむむ、これを一般の方々が読んでどう感じるのだろうか、というのは、ちょっと思った。理解するのが結構難しい部分があるかもな、と(自分自身が一般読者なんだけど、笑)。でも、状況は変わりつつあるかな、とは思ったけど。

こんなのとか>広がるAi 不審な遺体、CTで死因究明 低い解剖率…「犯罪見落とし回避」(産経新聞) - Yahooニュース


多分、本作を最も読んで欲しい人というのは、「中の人」ということなんではないかと思った。つまり、医療関係者たち―特に、解剖・病理、法医学、医師会とか―と、行政の人では。行政の人というのも、本物の官僚とか内部の審議会や有識者会議の人たちとか。


だって、一般読者の多くが会議とかの丁々発止を「心が躍るぜ」みたいには感じ取れないのではないだろうか、と思ったんですよね。あまり売れなくてもいいので、「関係者向け」ということでも数万部くらいは行くだろうから、それでいい、と思って書いたのではないかとしか思えなかった(笑)。


拙ブログ記事でも、近い領域については書いたことがあった。

08年7月>免責バトル

08年8月>医療過誤と責任・賠償問題についての私案~その7

08年9月>医療過誤と責任・賠償問題についての私案~その8

同>結局誰を信じればいいのやら(ちょっと追加)

同>福島地裁判決と医師法21条違反の考察


登場人物を代弁者にするというのは、いつも通り。
法曹界にも厳しいビンボールを投げつけたり、医療側の苦しい立場や言いたいことを存分に言わせていた。医師たちの内部的な対立構図についても、ためらいなく攻撃させていた。きっと「我々は何に気付かなければならないか、何を目標に考えてゆくか」という効果を狙ったものなのだろう。全体的には、海堂氏の考えを提示したものと思われる。


特に受けたのは、「えーあい、えーあい」と啼く鳥みたいな感じになっていたこと。因みに九官鳥は出ていた。
偉い病理界の大先生に辛辣に言わせていたのが、あまりに自虐的でバカ受け。解剖系とか法医学系とかの「弱小勢力」のみみっちい内部抗争・対立というのを滑稽に描くことで、「一致した目標に向かって進もうよ」という(医師たちへの)呼びかけになっていた。ま、これを読んで、各自気付いてくれや、ということだろう。

どうやら、著者の努力は実を結びつつあるのかもしれない。


次は極北での事件でしょうから、きっとあの「F島」の事件がテーマになってくるのでしょう。ところで、どうして北だと「海の幸」ってイメージなんだろ(笑)。