場当たり的な政策のたびに「岸田文雄は一体何をしたいのかわからない」という発言を幾度となく紹介してきた。
そして大方の識者や政治評論家たちの結論は、「自民党総裁になり、総理大臣の椅子にしがみつきたい」という実も蓋もない情けない話であった。
しかし、「日本医師会側から献金1400万円、総理就任直後に5倍増! 岸田首相が“賄賂メガネ”と大炎上」という記事を読むと、やはり「総理大臣」という稼業は「誰でも一度はなりたいし、なったらズット続けていたい」という甘い蜜の味なのであろう。
そして、総理大臣を続けるということは、それなりに少なくはないカネが必要で、できれば自分の資産を使いたくはないと考えることも容易に想像できる。
ましてや、政治資金規正法に則りまともにカネを集めれば事務処理が煩雑になるということから、ずさんな処理が横行する。
安倍政権が最長になった裏には安倍派にとってはそれ相当のカネが必要になったことは想像に難くはない。
「《派閥パーティ問題》安倍派パーティ券大口購入者の3割以上が“萩生田の舎弟”池田佳隆元文科副大臣の支援企業だった 「彼は異常なほどパー券を捌いている」
自民党の各派閥が政治資金パーティの収入を過少記載したとして告発されている問題を巡り、安倍派(清和会)のパーティ券の大口購入者の3割以上が、同派に所属する池田佳隆元文科副大臣(57)の支援企業だったことが、「週刊文春」の取材でわかった。安倍派の所属議員が100人近いことを踏まえれば、極めて高い割合と言える。 自民党の各派閥が政治資金パーティの収入を過少記載したとして告発されている問題を巡り、安倍派(清和会)のパーティ券の大口購入者の3割以上が、同派に所属する池田佳隆元文科副大臣(57)の支援企業だったことが、「週刊文春」の取材でわかった。安倍派の所属議員が100人近いことを踏まえれば、極めて高い割合と言える。 ■不記載額が最も大きい安倍派 自民党の主要5派閥は、2018~21年の政治資金収支報告書にパーティ収入約4000万円分を過少記載したとして、政治資金規正法違反(不記載・虚偽記入)容疑で告発されている。中でも、不記載額が約1900万円と最も大きいのが、安倍派だ。11月24日時点で、既に54カ所の収支報告書の訂正に追い込まれている。 その安倍派のパーティ券を最も捌いていると見られるのが、池田氏だ。2012年の衆院選で愛知3区から出馬し、初当選。現在当選4回で、岸田政権では昨年まで文科副大臣兼内閣府副大臣を務めた。保守派の文教族として知られ、「文科相経験者の萩生田光一政調会長の“舎弟”のような存在」(自民党関係者)だという。 ■大口購入者35社のうち13社が 実際、池田氏はどれほど派閥のパーティ券を捌いているのか。政治資金収支報告書には、20万円を超えてパーティ券を購入した大口の企業・団体名などが記載される。安倍派の2022年の収支報告書によれば、大口購入者は17社。このうち、3割以上の6社が池田氏の政治団体に献金ないしはパーティ券を購入したことがある支援企業だった。2021年の収支報告書によれば、大口購入者は35社。このうち、3割以上の13社が同様に池田氏の支援企業だった。中には、同じ年に安倍派のパーティ券も池田氏のパーティ券も購入していた企業も少なくない。例えば、工業用ゴムメーカー(名古屋市中区)は2022年に安倍派のパーティ券を100万円分、池田氏のパーティ券を150万円分購入していた。 安倍派のパーティ券収入は毎年1億円前後だが、池田氏の支援企業によるパー券購入額を合計すると、多い年で950万円に上っていた。安倍派の所属議員は100人近いことなどを踏まえれば、パーティ券購入者のうち池田氏の支援企業が占める割合は極めて高く、「池田氏は異常なほどパーティ券を捌いていると言っていい」(安倍派関係者)。 池田氏に事実関係の確認を求めたが、期限までに回答はなく、その後、担当者が「派閥に関することなので、こちらでは一切お答えできません。派閥にお問合せ下さい」と口頭で回答。清和会は「事実関係を確認し、適切に対応して参ります」とした。 |
自民5派閥裏金疑惑ついに実名が…萩生田氏の“舎弟”池田佳隆氏にパー券営業「900万円」のキックバック浮上
— 毛ば部とる子 (@kaori_sakai) November 30, 2023
派内では“パー券営業部長”として知る人ぞ知る存在https://t.co/YaQiTz2FXP
⇒当選4回うち小選挙区で自力で当選したのは初回の1回のみ。金集めは得意だが票集めは苦手、なんてことあるんだね
当然ながら、総裁選挙や子飼いの議員の選挙などには、まともなカネは使えないのですべてが「裏金」となる。
「《塩谷立座長が認めた》安倍派パーティ券“ノルマ超過分キックバック問題” 複数の秘書が証言「事実上の裏金になっているようです」
11月30日、自民党安倍派(清和会)の塩谷立座長は報道陣の取材に応じ、派閥のパーティ券をノルマを超えて売り上げた議員に対し、収入の一部をキックバックしていたことについて「そういう話はあったと思う」と語った。 ■不記載額は約1900万円、訂正は54カ所に及ぶ 波紋を広げている自民党5派閥のパーティ収入の過少記載問題。中でも安倍派の不記載額は約1900万円と最も大きく、既に54カ所の訂正に追い込まれている。 さらに、複数の安倍派秘書は「週刊文春」の取材に対し、“キックバック”の存在を証言していた。 ■秘書が証言した“キックバック”の実態とは 「ノルマ以上に売れる議員は限られていますが、ノルマを超した分については一定の割合で還付される慣行があります。いわゆる“キックバック”です。その際、派閥では領収書を出したり、収支報告書上の記載をしたりといった処理はしていない。事実上の裏金になっているようです」 「ノルマ以上のパー券を売ると、全額が戻ってくる。それをどう処理するのかは、事務所によると思いますが」 安倍派議員へのキックバックには特捜部も注目している。今回、派閥の幹部である塩谷氏が事実関係を認めたことで、国民からはさらに厳しい視線が向けられそうだ。 |
めっちゃ自白している。。(政治資金規正法違反) https://t.co/Skmemu8So6
— 小西ひろゆき (参議院議員) (@konishihiroyuki) November 30, 2023
パーティー券売った国会議員にキックバック…「あった」→「撤回したい」 安倍派座長の塩谷立氏、発言が迷走… pic.twitter.com/xalFyDujSx
— 望月衣塑子 (@ISOKO_MOCHIZUKI) November 30, 2023
最近の自民党の腐敗ぶりは目に余るほどなので、東京地検も無視できないらしい。
「安倍派、1億円超の裏金か パー券ノルマ超えを還流 地検が立件視野」
【朝日新聞より】
そして最も「裏金」や「機密費」を使って自分の地位を守ってきた安倍晋三亡き後の莫大なカネは一体どうなるのかと注目されていたが、ナント、未亡人がそっくり無税で相続したという。
「“一般人”昭恵夫人の懐に政治資金2.1億円!「非課税で全額相続」がまかり通るのはおかしい」
安倍晋三元首相が残した2億1000万円の政治資金を、妻の昭恵さんが全額“相続”していたことが分かった。あれだけ事前に問題視されていたのに結局、懐に入れてしまった。完全に確信犯である。 昭恵さんは、安倍元首相が亡くなった2022年7月8日、いずれも安倍元首相が代表者だった資金管理団体「晋和会」と、「自民党山口県第4選挙区支部」の代表に就任。「晋和会」は、資金管理団体から通常の政治団体に変更され、所在地も永田町の議員会館から東京都渋谷区の昭恵さんの自宅に移されている。 総務省が11月24日に公表した「政治資金収支報告書」によると、昨年、「晋和会」には安倍元首相と関係のあった5つの政治団体から1億8000万円余りが寄付の形で移されていた。 さらに、今年1月31日にも、「第4支部」から2700万円余りが「晋和会」に寄付されていた。山口県選挙管理委員会が28日に公開した政治資金収支報告書からわかった。「第4支部」は、2700万円を寄付した1月31日に解散している。 生前、安倍元首相が集めた2億1000万円のカネは、「晋和会」に集められ、すべて昭恵さんが相続した形だ。 問題なのは、通常、遺産を受け継ぐ場合、相続税がかかるのに、政治団体が継承する場合は相続税がかからないことだ。昭恵さんは、巨額の政治資金を非課税で引き継いでいる。 立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。 「政治家の後継者が、非課税で政治資金を引き継ぐことだって問題なのに、政治家でもない一般人の昭恵さんが政治資金を相続するのは、やはりおかしいですよ。昭恵さんは選挙に出馬しないと明言しているようだし、私人だと閣議決定されていますからね。自民党議員のなかには、政治資金を“家賃名目”で母親に還流させているケースもみられます。政治資金は、ファミリーの私的財産だと勘違いしているのでしょう」 総務省によると、「政治資金の使途については、原則として特段の制限はない」という。ある意味、好き放題に使ってもいいということだ。安倍元首相も、政治資金で「ガリガリ君」を買っていた。昭恵さんは、2億1000万円のカネをどう使うつもりなのか。 |
こんな理不尽なことが罷り通ることが多くの国民が知れれば、怒りと不信感が募るばかりなのだが、根本的な問題は、政治家の不透明な政治資金を規制する法律を、政治家たちが自分たちに不利になるような改正をするはずがないことは言うまでもない。
それは「窃盗犯たちに厳しい法律を作れ」と言っているようなものであり、本来は政治家以外の第三者機関などが政治家を監視するような仕組を作ることが必須ではないだろうか、とオジサンは思う。
【参考】