新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

台湾へのワクチン供給は毒を送るのと同じことだ!

2021年06月05日 11時32分14秒 | COVID-19(新型コロナウィルス)

かつての「忖度」専門家の発言に対して益々ヒートアップした五輪開催をめぐる政府側のポンコツ大臣たち。


さて、もはや唯一のCOVID-19の感染拡大防止対策(?)となったワクチン接種率の向上。
 
「ワクチン接種1日100万回」という菅義偉の大号令の下、自衛隊が動員され、さらには「職域接種」と呼ばれる1000人規模の企業や大学などが新型コロナワクチンの接種体制を整え、6月21日から順次開始する予定との報道があった。
 
使用されるワクチンはモデルナ社製ワクチンである。
  
たしかワクチンにはもう一種があり、それは「アストラゼネカ社製」で政府は1億2000万回分のワクチン供給契約を結んでいる。
  
ところが、接種後、ごくまれに血栓が生じる例が海外で報告され、国内で使うめどは立っていないという代物である。
  
海外での報告例は4月ころから発表されている。     
 
新型コロナウイルスワクチン「血栓」で混乱…各国政府、ベネフィット強調も対応に追われる」 
 
デンマーク、英アストラゼネカ製ワクチンを完全に使用中止 血栓懸念で
 
そもそも、米国のファイザー製ワクチンですら、本来ならばまだ「治験」レベルのものである。
 
したがって、現在積極的に高齢者に接種しているのは、「最終治験」であろう。
 
それにしても、いくら国内では認可されないようなワクチンを無料といえども他国に提供するというのは、「我が家では腐って食べられないので貧困家庭にあげてしまえ」という発想と同じで言語道断であろう。
  
アストラゼネカ製ワクチン、台湾に124万回分発送へ…血栓報告で国内使用のめど立たず」 
  
ところが、台湾に発送するという話には、胡散臭い噂が漂っている。
  
政府擁護紙の産経新聞から、こんな記事が出ていた。
  
台湾のワクチン提供、安倍前首相ら動いた 中国妨害警戒…日米台が水面下で調整
台湾に対する英製薬大手アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの提供は、中国からの「横槍(よこやり)」を警戒しつつ、水面下で慎重に準備が進められてきた。ワクチンを共同購入して途上国に分配する国際的枠組み「COVAX(コバックス)」を通じて台湾に供給する案も検討されたが、「時間がかかりすぎる」と判断。安倍晋三前首相ら自民党議員も動き、迅速な提供を実現した。
 5月24日夜、東京都港区の台北駐日経済文化代表処では、台湾の駐日大使に当たる謝長廷代表と米国のヤング駐日臨時代理大使の意見交換会に薗浦健太郎元首相補佐官が招かれていた。
 「日本はアストラゼネカ製のワクチンを公的接種では当面使わない。それを台湾に譲る動きもある」
 薗浦氏はアストラゼネカ製の使い道を問われ、こう答えた。薗浦氏の発言にヤング氏も「グッドアイデアだ」と賛意を示した。
 台湾は新型コロナウイルスの押さえ込みに成功してきたが、5月中旬から感染が拡大。与党関係者によると、日本政府にも5月の大型連休明け以降に、台湾側から複数のルートで「100万回分ほどワクチンが融通できないか」と打診が届いており、水面下での検討が進められていたという。
 薗浦氏は翌日、安倍氏に謝氏らとのやり取りを報告して協力を要請した。2人は前政権で首相と、首相を支える首相補佐官や党総裁外交特別補佐として外交政策を担ってきた間柄でもある。安倍氏も「すぐにやろう」と応じた。
 国有財産であるワクチンの譲渡は財務省の了解が必要となる。麻生太郎副総理兼財務相に報告した上で、菅義偉(すが・よしひで)首相のゴーサインを得た。関係省庁間の調整役には加藤勝信官房長官が当たった。
 外務省は当初、コバックスを通じた提供を検討したが、安倍氏らから「それでは時間がかかりすぎる」との声が上がった。台湾側からは「数量はともかく、スピード重視で対応してもらいたい」との意向が伝えられていたこともあり、コバックスではなく日台間の相互援助の一環として提供する方針に転換した。
 日本が震災や新型コロナのマスク不足で困難に直面した際、台湾からは多額の義援金やマスクが届いた経緯がある。今回はその「返礼」としてワクチンが送られることになった。提供に関わった議員は「災害など、困ったときには互いに助け合ってきた歴史がある。国民の理解も得られるだろう」と語る。
 懸念は中国側の動きだった。台湾はドイツのバイオ企業ビオンテックからの購入に動いたが、契約寸前で頓挫し、蔡英文総統は「中国の介入で契約できていない」と主張。中国側は妨害工作を否定しているが、日本側も中国の動向を警戒して情報管理には細心の注意を払う必要があった。

 
そして、無事ワクチンが台湾に到着し、「『日本は気概を示した』 台湾、ワクチンを歓迎」となった。
 
少なくとも我が国に供給されたワクチンに関してはワクチン大臣の河野太郎が責任者であり、その上司は菅義偉のはずである。
 
それにも関わらず、「蔡英文総統から安倍前首相に謝意 ワクチン提供報道で」とはどういうことなのか。
 
この記事によると、あくまでも安倍晋三が産経新聞に「リーク」していたらしい。
 
先月28日、産経新聞などが政府が台湾へのワクチン提供を検討していると報じたのを受け、蔡氏が安倍氏に電話をかけ、台湾へのワクチン支援について謝意を示した。安倍氏は「東日本大震災や昨年の新型コロナ感染拡大に伴うマスクの提供など、日本が困難の中にあったときも常に台湾は真の友だった」と応じたという。

まさに、作られた「美談仕立て」である。
 
在野のアナリスト氏はこう指摘していた。
 
産経が『独自』として、台湾の蔡英文総統から安倍前首相に直接電話があり、ワクチン提供で謝意を伝えられた、と報じています。安倍氏は「台湾は真の友」と伝えた、などとしますが、蔡氏もカン違いしていますが、安倍氏はそれに輪をかけてカン違い野郎になっています。ワクチン提供に安倍氏は関わっておらず、もし関わっていたら、逆に問題となるでしょう。政府の決定に口をだす一政治家、となるのですから。
さらにアストラゼネカ製は南ア型変異株でさえ効果がない、と判断されており、さらに血栓ができやすいなど、欠陥だらけで持て余していた。悪い言い方をすれば、厄介払いをしたのです。外形的にワクチンを確保したことを蔡氏が歓迎したのなら、政治家としては落第。むしろ対中の対抗姿勢として安倍氏の名をつかったのなら、安倍氏は親中政治家であり、それも誤りです。いずれにしろ、安倍氏が嬉々として産経にその情報をリークしたなら、安倍氏の小者感は半端なく、それを『独自』として報じる産経は、プロパガンダ新聞としての面目躍如ですが、だからといって安倍氏の印象が悪くなる、という微妙な結果を招いています。

 
自称売文家の甘粕代三は台湾の国内政治問題もからんでこんな分析をしていた。
 
友情か政治利用か 台湾にアストラ製ワクチン支援、日本政府への晴れない疑念」     
コロナ対策“優等生"から一転して防戦一方となった台湾に、日本からアストラゼネカ製のワクチンの供与が検討されることになった。台湾総統・蔡英文は「深い友情に心から感謝」とツイッターに投稿、政権周辺からは感謝が連発された。
 感謝を連発するのも無理はない。コロナ感染爆発を受け蔡英文政権は再選以来、最大の危機に直面しているのだ。感染爆発は“優等生"の仮面を見事に引きはがした。台湾は昨年以来、水際対策に全力を挙げる一方でワクチン争奪戦には全くの無為無策だった。アストラゼネカ製約20万人分を備蓄するだけで、血栓の副反応の恐れがあるため誰もが接種しようとしなかった。それが感染爆発で医療関係者らへの優先接種により底をつき、支持率は急下降していたのだ。
「最大野党の国民党からは、東日本大震災の際、台湾は200億円を上回る義援金を日本に送った、日本は台湾のこの緊急事態に拱手傍観するのか、対日関係は史上空前の良好と胸を張る蔡英文政権は何している! との声が上がり、政治問題化させていましたから」(全国紙元台北支局長)
毒を送るのと同じこと
 しかし、台湾民間の受け止めは大きく異なる。アストラゼネカ製に大きな懸念が出ているのだ。台湾中立系新聞前社長は疑念を隠し得ない。
日本はアストラゼネカ製を使っていない。それを台湾に供与するというのはゴミどころか毒を送るのと同じことだ!
 日本政府は副反応発生時の補償は供与時期、経路などと併せて早急に検討するという。一方で、台湾への自国産ワクチン無償供与を2度にわたって申し入れ、蔡英文政権に拒否された中国が、台湾はワクチンを独立のために政治利用していると強い不快感を表明した。
「大陸に隣接する台湾の金門島、馬祖島の住民は密かに大陸に渡ってワクチンを接種している。大陸製ワクチンの効力はアストラゼネカには劣るが副反応も小さいといわれているからだ」(前出の台湾中立系新聞前社長)
 友情なのか、政治利用なのか――そんな議論はコロナウイルスの前では台湾海峡両岸の風前の塵。漢人が現実的であることは世界に冠たるものがある。その現実的判断は逆に政治、外交に大きな影響を及ぼすことになろう。

 
米中対立と、中国の台湾支配という微妙な問題の中で、ワクチンが政治利用されてきた。
 
五輪開催も決して「アスリートファースト」ではなく、政府による「アスリート」の政治利用がが露骨になってきている。

 
いつも翻弄されるのは、アスリートとか一般国民であり、このツケはしっかりと選挙の投票行動でお返しをするべきであろう、とオジサンは思う。
  

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