「秘密法から始まり戦争法、共謀罪、そして働き方改革とすべて重要法案を強行採決で決めた国会はすでに機能不全になっている」と某経済学者が憤っていた。
嘘を付きっぱなしの安倍晋三や、嘘ではなく心底思っていることを言っているだけの暴言アホ太郎や、最近では「がっかり」発言の桜田義孝五輪相など、ワイドショーが飛びつきそうな話題を振りまき、国民の目を国会審議からそらすことには長けている狡猾さはとてもじゃないが野党には真似できない安倍政権。
その嘘つき安倍晋三が、憲法改正に関してつい本音を漏らしたのが自衛官募集に関する自治体の非協力さ問題。
「どうにもよろしくねぇ。総理が口を滑らせた内容に合わせて、現実の方を変えちまおうてのも気には入らないが、それ以上に地方選前半戦まで二ヶ月切ってんだぜ。こんな事やらせてる場合か」
とか、
「いくとこまでいき、来るとこまで来た感じ。ついに暴走が始まった。徴兵制導入への入り口だ」という声が出ていたのが、周辺の取り巻き議員たちの行動。
「自民、自衛官募集で要請文 所属議員に『自治体の状況確認を』 首相発言を援護か」
自治体の対応は、防衛相が答弁してるんだから、今更、ご確認しなくていいじゃん。ここは総理??@AbeShinzo? ? が、「私が任命した大臣が嘘を言ってる。」って怒るとこだな。で、自治体の対応が適切かどうかは、自民党だけで判断しちゃダメでしょ。 https://t.co/BVLBji7mA9
— matukoe (@CalmLoyal) 2019年2月14日
ところで、昨年5月頃、加計学園獣医学部新設疑惑で盛り上がっている頃、こんな記事があった。
「『首相と加計理事長が会食、大学設置の話』愛媛県新文書」
「学園の加計孝太郎理事長が2015年2月に安倍晋三首相と面会し、獣医学部設置の予定を説明したところ、安倍首相から『そういう新しい獣医大学の考えはいいね』とのコメントがあったという記述がある。」
まだ記憶に新しい人も多いと思う。
その記事に対しては、1週間後に、「安倍首相 『加計氏会った会わない無関係』特区認定で」という記事中ではこう言っていた。
「安倍晋三首相は28日の衆参両院の予算委員会集中審議で、学校法人『加計学園』の獣医学部新設を巡り、愛媛県文書に記載されている2015年2月25日の加計孝太郎理事長との面会について『お会いしたことはない』と改めて否定した」
愛媛県の公文書の内容を簡単に否定してしまったわけである。
そして今年になって、統計不正ならぬ「統計偽装」問題が発覚し、安倍晋三がいつ頃報告を受けたのかということに関して、まさに1年前の既視感に襲われそうになった。
「首相、昨年末に統計不正精査指示 衆院本会議、野党は全容解明要求」という記事では、初めて統計偽装の実態を報告されたのは昨年末だったという。
ところが、「厚労省説明は2015年3月末 勤労統計、首相秘書官に」という記事では、厚生労働省の担当者が当時の首相秘書官に説明したのは2015年3月末であり、秘書官というのが現在、財務省関税局長を務める中江元哉であった。
この中江元哉という人物は、どうやら2年以上もまえから暗躍していた人物であったと、ドイツ在住の人のブログが明らかにしてくれていた。
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<統計不正・モリカケ問題、両方に出てくる「中江」という名前>
2019.02.15 毛ば部とる子
厚労省の統計不正の話がモリカケじみてきた。
これまで、統計不正問題では出てこなかった新たな人物がここに登場する。
中江元哉氏
2015年に調査対象の事業所の差し替えを行った時に(この「差し替え」は定期に行われるもの)数値の変動があり、つまり下がったので、それについて厚労省に聞き取りをし、「問題意識」を伝えた人物だ。
その時の肩書が、財務省から出向していた「首相秘書官」である。
現在の肩書は、財務省関税局長。
首相秘書官が「問題意識」を伝える。
官僚にとっては、十分すぎる破壊力だろう。
「中江元哉」という名をいろいろ検索していると、こんな記事をみつけた。
【官邸ルートは中江元哉総理秘書官】さらに決定的なことに2.22改竄会議に官房長官側として《中江元哉総理秘書官(山口県出身)》が同席していたことが判明。安倍直下の腹心である政務秘書官今井尚哉が財務省出身の中江元哉秘書官を通して財務省に決裁文書改竄の指示を出していた疑いが強まった。注目の総理秘書官は経産省出身の今井尚哉氏と、財務省出身の中江元哉氏。
「中江氏は『今井さんがこう言っているんだから』と、よく財務省の後輩を怒鳴っています。森友問題でも今井氏の意向を本省に伝えていた可能性が高い。今井氏、中江氏の動きが鍵」と財務省関係者(週刊文春4月5日号)
これは直前の2017年2月17日に「私が関わっていたら、総理大臣を辞める!」という首相発言があって、官僚たちが慌てて財務省の公文書から、関連ワードを削除改ざんした、あの話だ。
なんとここにも中江元哉氏の名前が。
ていうか、アンタも山口県出身だったのか!
なるほど、第二次安倍内閣が成立したときに、財務省側が出向させようとした首相秘書官を安倍氏が退け、一本釣りで中江氏を抜擢したという噂話がゲンダイに書いてあったが、そういうことか。
首相との並々ならぬ関係の深さが分かる。
そういう人が、厚労省に来て、官邸からの「問題意識」とやらを官僚たちに突き付けたのだ。
財務省をして、公文書改ざんをさせるまでの支配力を発揮したスーパーパワーだ。
厚労省に、統計の数値をちょいちょい弄らせるくらいのことは、朝飯前だろう。
当初からモリカケっぽいと思っていた統計不正問題だが、ここに来て、二つのストーリーが一気に合流した感がある。
今日の大串氏の質疑への答弁は、「所管外のことについてお答え、コメントは差し控えさせていただきたい」と、役職違いを理由に拒否した中江氏だが、これはきちんと正さなければならないな。
しかし、与党は「理事会の承認」を使って、招致拒否をするだろうか。
モリカケ問題のおさらいをしつつ、この問題を継続してウォッチする必要がありそうだ。
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このブログ主が言うように、「モリカケ問題のおさらい」をしっかりと行い、実はなにも解決していないということを改めて見直し、徹底的に真相を解明すれば、自ずと安倍晋三は「私が関わっていたら、総理大臣を辞める!」ということになるはずである、とオジサンは思う。