新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

国民のGWは大渋滞に嵌り政治家はファーストクラスで外遊の日本

2024年05月03日 11時59分27秒 | 岸田文雄外交

GWの後半が今日から始まったらしいのだが、高速道路の混雑を避けて昨夜から出発した家族を密着取材していた民放テレビ局や、円安で日本に大量に押し寄せた外国人らの日本での謳歌ぶりを伝える番組もあった。
 
取材するスタッフからは、「4月からの働き方改革」ッてナンダという声も聞こえてきそうであった。
 
もちろんオジサン夫婦はGWの混雑にあえて飛び込む勇気と体力と金力がないため「自宅待機」派である。
 
しかし、残念ながら日本の政治家や政治屋連中は、なぜかGW中は国会が休みなので海外への視察と称する「外遊」にいそしんでいた。
 
政治家は外遊、外国人は豪遊 連休で見せつけられた日本の惨憺
 

つくづく、イイ気なもんだ。岸田首相が1日、フランス、ブラジル、パラグアイ歴訪に出発。ゴールデンウイーク(GW)後半に3泊6日で欧州・南米を駆け巡る強行日程である。
 衆院3補選の自民全敗から2日。保守王国・島根でも裏金自民党への有権者の怒りが渦巻き、1996年の小選挙区導入以来、30年近くも独占してきた議席の一角を失った。投開票前日に2度目の応援入りした岸田は意気消沈し、政権を投げ出しても不思議ではないが、現実から逃げ出すように「地球の裏側弾丸ツアー」に飛び立ったわけだ。一体、どこにそんな体力が余っているのか。タフというより単にマトモな神経ではないのだろう。
 政府・日銀の「覆面介入」もむなしく、じりじりと再び円安は進み、1日の円相場は1ドル=158円に迫る水準まで逆戻り。34年ぶりの歴史的な円安のせいで、もはや庶民に海外旅行は高根の花だ。せっかくのGWに出かけるにしても、近場で節約のセコセコ大型連休を強いられている。
 首相外遊には1回約2億円の血税がかかるとされる。GWに税金を浪費して海外逃避とは、どこまで有権者の神経を逆なですれば気が済むのか。岸田はちっとも補選全敗に懲りちゃいないようだが、庶民の鬱屈したGW気分を反映してか、「渡航費用12.6億」「外遊三昧のア然」が30日、Xでトレンド入り。手前ミソだが、出元はいずれも本紙の記事である。
 1日付で「岸田首相含め政務三役31人、渡航費用12.6億円円安放置し“血税ごっつぁん”外遊三昧のア然」と報じると、電子版の記事が瞬く間に拡散。ネット上には〈円安で国民が海外旅行できない時に〉〈何のための海外視察〉〈能登支援に回せ〉など岸田批判の声が湧き起こった。
■エッフェル姉さんもシレッと海外視察復活
 何しろ、岸田をはじめ大臣20人中14人、副大臣・政務官を入れると計31人が37カ国を訪問。渡航費用12.6億円は、過去の政府答弁や円安の影響も加味して本紙がハジキ出した数字である。

 GWに海外へ旅立つのは内閣のメンバーにとどまらない。案の定、政務三役以外の国会議員も外遊ラッシュだ。衆参両院の公報によると、外遊を予定している議員は衆院32人、参院14人の計46人。政務三役と合わせ、77人の大所帯が日本を離れる。うち野党議員は5指に余るほどで、大半は自民党議員である。
 台湾との交流を長年続けてきた自民党青年局は、例年GW中に訪台する。今年は鈴木貴子局長らで構成する議員団が3日まで6日間の日程で現地に赴き、20日に2期8年の任期を終える蔡英文総統らと会談。これだけ目的がハッキリしていれば、まだマシで、昨夏に大炎上した自民党女性局のパリ視察のように観光旅行まがいがほとんどだ。
 当時の女性局長「エッフェル姉さん」こと、松川るい参院議員はあれだけ猛批判を浴びても、屁のカッパだ。この連休中は先月26日~今月1日に豪州、今月2~4日に韓国をシレッと歴訪。参院議長宛ての渡航目的には〈政治・経済事情視察のため〉とあるのみ。あいまい過ぎて、観光だって「政治・経済事情の視察」と言い張れる屁理屈が成り立ってしまう。
 松川の夫で外務官僚の新居雄介氏は先月17日付で、駐イスラエル大使に任命されたばかり。かの地は現在、ガザ戦闘でイランとミサイル攻撃の応酬を繰り広げる戦火の最中だ。まさか、危険な地に赴任する夫と「GWくらいは」などと子どもを伴い、海外旅行に出かけたわけではあるまい。
■昭和とは真逆の「3割値上げが当たり前!」
松川も裏金議員のひとり。GWには地元に戻り、おわび行脚かと思いきや、松川を含めて外遊に繰り出す裏金議員は8人いる。裏金2728万円で「役職停止1年」の処分を受けた萩生田光一前政調会長や、裏金2403万円で同処分の山谷えり子元国家公安委員長などで、安倍派座長として離党した塩谷立元文科相も、GW中に衆院議長から海外渡航や入院などに必要な「請暇」の許可を得ている。塩谷事務所に確認すると「事情を把握していない」と答えた。
 くすぶる「課税逃れの脱税」批判もどこ吹く風。裏金議員が能天気な税金外遊に明け暮れていれば、ますます有権者の怒りの炎を燃え上がらせるだけだ。
 経済ジャーナリストの荻原博子氏が言う。
政治家の海外視察なんて不要不急の実質バカンス。なぜ今、どんな目的で出かける必要があるのか、大半の議員は答えられないはずです。外遊のたび、現地の在外公館の職員は議員の接遇に駆り出され、当該地域の情報分析など本来業務の邪魔になると聞きます。国際情勢が緊迫する今、議員外遊は百害あって一利なし。現地の職員の身にもなって欲しい
 国内だって問題山積だ。庶民の暮らしが第一なら、GWに外遊する暇などあるわけがない。
現場を見るなら、円安地獄で疲弊している中小・零細の工場や、マイナ保険証の対応に難儀する医療機関、能登の被災地に出向くべきです。岸田首相なんて1月と2月の2回、1カ所30分程度の駆け足で能登を視察しただけ。復興がなかなか進まない中、外遊三昧で被災地は置き去りです。自民党議員の物見遊山に巨額の税金を費やすのはムダの極み。視察と称して海の向こうで羽を伸ばす前に、どうして円安・物価高に苦しむ庶民の暮らしに、もっと目を向けないのでしょうか」(荻原博子氏=前出)
■生活防衛の政権交代で「いい酒」が飲める世に
 GWの谷間の5月1日から生活に不可欠の食品や電気・ガスが相次いで値上げ。目をむくのは飲食料品の値上げ「幅」だ。帝国データバンクの調査だと、5月の平均値上げ率はナント、31%。単月としては、値上げラッシュが本格化した2022年以降、初めて30%台に到達した。

昭和のCMで「3割、4割は当たり前!」と絶叫していたのは「値下げ」が前提だったが、今や「3割値上げが当たり前」の時代とは……。実質賃金が過去最長に並ぶ23カ月もマイナス続きの庶民の家計にとっては痛烈なダメージだ。
 目玉が飛び出しそうになるのは家庭用のオリーブオイルの値上げ幅で、最大66%。業務用にいたっては最大80%の値上げである。
 世界的な天候不順で原料の不作が大きな要因とはいえ、歴史的な円安も一役買っている。海外旅行がムリなら、せめて海外の「味」だけでも楽しみたいという庶民の切なる願いも、はかなく消えゆくのみだ。
 庶民生活には地獄の円安もインバウンドには天国で、有名観光地は外国人に占有されている。まさに国力の衰退を実感し、日本の惨憺を見せつけられるGWである。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)もこう嘆く。
岸田首相は昨年『明日は今日より必ず良くなる日本をつくる』というフレーズを使い回していましたが、大ボラを聞かされただけです。食品値上げが家計を圧迫し、昨年の『エンゲル係数』は27.8%と、現在の基準でさかのぼれる00年以降で最高でした。今の円安水準が続けば、さらなる値上げラッシュが秋にも襲い、過去最高の更新は確実。岸田首相はこのGW期間に四苦八苦する庶民の暮らしぶりを視察し、植田日銀と共に円安対策を本気で協議すべきでした。外遊でスキを与えるから、海外勢に円売りを仕掛けられるのです。国民の生活苦よりも内閣の支持率の改善を最優先。大手メディアが創作した『外交の岸田』の異名を真に受け、得点稼ぎになると外遊に入れ揚げているのでしょう。アホらしくて酒でも飲まなきゃやってられない? かくなる上は生活防衛のための政権交代を実現させ、いい酒を飲める世の中にしないといけません
 政治家は外遊、外国人は豪遊の現実に悲嘆するなら、政権にノーを突きつける覚悟を持つべきだ。酒に逃げるだけのGWにしてはいけない。


  
 
 
 
 
   

海外出張渡航費に国民の血税12億円を使った政務三役31人リスト公開


 
ところで、 仏の公共ラジオ「ラジオ・フランス」とリベラシオン紙の特派員のジャーナリストの西村カリンはこんな素朴な疑問を投げかけていた。 
 
 「岸田首相は自分の国を米国にプレゼントするのか
 

半月前のことではあるが、これはどうしても指摘しておきたい。
 4月11日に、岸田文雄首相は米国の上下両院合同会議で演説をした。日本の総理大臣として、なんと2015年に安倍元首相が行って以来、9年ぶり。岸田首相本人にとって、あれほど喜ばしいことはなさそうだ。世界最高の舞台であり、世界中が視聴できる演説だから、うれしい気持ちがわかる。米国に感謝申し上げるのは当然だ。ただ、過剰に相手を褒めながら、自分の国をプレゼントするまでしていいのか。
「米国は、経済力、外交力、軍事力、技術力を通じて、戦後の国際秩序を形づくりました。自由と民主主義を擁護し、日本を含む各国の安定と繁栄を促しました」と岸田首相が述べた。米国の役割がずっと大事というのは事実だが、EUの国々の動きを無視するのは失礼だ。いや、間違いだ。
「米国は、助けもなく、たった一人で、国際秩序を守ることを強いられる理由はありません。もちろん、米国のリーダーシップは必要不可欠です。皆さま、日本は既に、米国と肩を組んで共に立ち上がっています」
 この部分は、極めて違和感がある。なぜならば、米国の国際政策が正しいから、応援するとの宣言に聞こえるからだ。
 でも、過去を振り返れば、米国は間違って行動したこともあるのではないか。にもかかわらず、要件をひとつも言わずに首相は「米国一人ではありません、日本は米国と共にあります」と強調した。日本の独立性を狭めるリスクの観点から、首相は言いすぎたと危惧する国民もいるだろう。
 翌日、私は林芳正官房長官にその点について尋ねた。すると、「この演説の特定の部分のみを取り出して評価することや、この演説の詳細について申し上げることは差し控えたいと思う」との回答だった。
 世界中のマスコミは当然なことに、首相の演説を全文引用しない。一部だけだ。政府からすると、一部だけを引用するのは困るというなら、その部分に問題があることを意味する。
 また、首相の演説の冒頭にあった次の文章はいまだに意味不明。
「ギャラリーにいる妻の裕子をご紹介します。私が裕子と結婚したという一事をもって、私の決断全てが正しいものであると、皆さまに信用いただけるのではないでしょうか」
 奥さんが首相の頭の良さの証拠と言っているのか。

 
「首相の頭の良さの証拠」が本当にどこにあるのか、甚だ疑問なのだが、最近は自民党内では「鈍感力”が異常に長けた」という評判らしい岸田文雄。
 
それでもフミオはあきらめない。岸田「6月衆院解散」に麻生太郎と菅義偉が悶絶する訳…自民崩壊 政権交代 国民苦笑いも?
 
■岸田延命の唯一の道、6月衆院解散は「本当に」封じられたのか
4月28日はこの国の政治の転換点になるのだろうか。
長崎3区、東京15区、島根1区の衆議院補選。立憲民主党が総ナメし、不戦敗の2選挙区を含め自民党が全敗した。番狂わせでもなんでもない、むしろ予想通りだったというところに、自民党が置かれた状況の深刻さがある。
その前日の27日午前中、岸田首相は東京・代々木公園の連合第95回メーデー中央大会に出席したあと、いったん官邸に戻り、そこからGWの旅行客でにぎわう羽田空港に向かった。
岸田首相の頭の中を占めていたのは、細田博之氏(前衆院議長)の死去にともない、島根県で繰り広げられている衆議院島根1区補選のことだ。
自民党が擁立する錦織功政氏(元中国財務局長)と立憲民主党の元衆議院議員、亀井亜紀子氏との一騎打ちとなったが、裏金問題による逆風が吹き荒れ、錦織氏は当初から劣勢を伝えられてきた。ここで、堕落した自民党を勝たせては島根県民の名誉にかかわるという有権者の思いも想像以上に強かった。
4月21日に最初の島根入りをしたとき、岸田首相は有権者のこれまでにない冷ややかな眼差しを感じたことだろう。錦織陣営からも、「首相が裏金問題の責任をとらないからこうなるんだ」と言う声が漏れ出した。
■フミオの真のヤバさを自民党はまだ知らない
“鈍感力”が異常に長けた岸田首相は、自分のせいだとはつゆほども思わない。党本部に指示して閣僚経験者を連日投入しているし、これまで「自民党王国・島根」を支えてきた業界団体を議員たちがこまめにまわり、ネジを巻いているはずだ。首相自ら要所となる団体幹部に電話攻勢をかけもした。
むしろ、岸田首相の胸中にわだかまっているのは、茂木幹事長ら党執行部への疑心だ。補選は負けてもいいと彼らは思っているのではないか。首相の解散権を封じるために。
だが、岸田首相に覚悟があれば、茂木幹事長らがサボタージュしていようと、自ら主導して改革を断行し、国民を味方にすることだって可能なはずだ。たとえば、この間、岸田首相は「政治とカネ」の問題に真剣に取り組んできたといえるだろうか。
党のワーキンググループが検討してきた政治資金規正法改正案は、「政治家の責任の強化」を掲げながらも、実効性のある真の改革とはいえず、むしろ、ひそかな議員の逃げ道づくりに工夫の重点を置いた内容になっている。政策活動費の使途公開についても検討項目とされ、前向きな姿勢はうかがえない。
これではいくら岸田首相が「政治の信頼回復につなげる先頭に立つ」と声を張り上げても、有権者の心に届くはずがない。あらゆる選挙活動が“上滑り”になっていることを陣営スタッフがいちばん身に染みて感じていただろう。
それでも終盤にさしかかり、どこから出たのか、錦織候補が「追い上げている」との情報がメディアに散見されるようになると、岸田首相は矢も盾もたまらなくなったのか、急きょ予定を変更し、27日に島根入りするスケジュールを組んだ。
■島根でもズレまくりだった岸田首相
なにしろこの選挙に政権の浮沈がかかっているのだ。自民党は、今回の3つの補選のうち、東京15区と長崎3区で候補者を出さず、不戦敗を選んだ。長崎県の場合、次期衆院選で議席が一つ減るということもある。東京15区は、小池都知事が擁立した候補者に相乗りしようとして候補者自身に拒否された。が、いずれにせよ基本的には同じ自民党の前職議員が不祥事で議員辞職し、勝てる見込みがないからだ。
せめて保守王国といわれてきた島根だけでもと担ぎ出したのが地元出身の財務官僚、錦織氏だった。
全日空1087便で米子空港に降り立った岸田首相は松江市内でさっそく街頭演説にのぞんだ。
自民党改革ののろしを、ここ島根から上げていただきたい」
やはり、ズレている。党改革は総裁である岸田首相が本気にならないとできない。自分自身の中にのろしを上げるのが先決だ。それがないから、ろくな改革案が出てこないのだ。中身のない演説にがっかりした有権者は多かっただろう。
案の定、投票結果は、岸田首相にとって無残なものになった。亀井候補が8万2691票、錦織候補が5万7897票。立憲の候補に実に2万5000票近くもの差をつけられたのだ。
小選挙区制導入以来、細田博之氏が議席を独占してきた自民王国の牙城があっけなく崩れ落ちた瞬間だった。
■「何をしでかすかわからない」岸田総理に党内で警戒感
国民が物価高騰と重税感にあえぐなか、裏金をフトコロに入れて税を逃れてきた自民党にしょせん勝ち目はないということか。
普通なら、首相自ら身を引くところである。岸田首相では選挙に勝てないという声が党内に満ち、総裁の座から引きずり下ろす動きが出ても一向に不思議ではない状況だ。しかし今のところ、政情は奇妙な安定を保っている。
裏金問題を背景に岸田首相自身が主導した「派閥解消」や「安倍派潰し」が想像以上に功を奏し、二階俊博元幹事長や世耕弘成前参院幹事長が党内の権力争いから姿を消した。安倍派の有力議員たちは根こそぎ政治力を奪われた。
「何をしでかすかわからない」。岸田首相への警戒心がくすぶるなか、誰もが様子見を決め込んでいる。
■麻生太郎の思惑、菅義偉の怨念と「岸田の未練」が激突する
岸田首相は、島根で1勝して、6月の国会会期末に衆議院解散・総選挙に持ち込もうと目論んでいた。
自分の手で解散をして、総選挙で自公過半数を得れば、9月の党総裁選で再選される道が開けるかもしれない。逆に、解散しないまま、いたずらに時が過ぎれば、総裁選への出馬すらできない可能性が高まる。
その補選1勝さえ叶わなかったにもかかわらず、岸田首相はまだ6月解散を諦めていない。だが、党内の大勢は、9月の総裁選で新しいトップにすげ替える方向に傾いている。
立憲民主党が衆院補選で3戦全勝したといっても、共産党が独自候補を立てなかったおかげが大きい。次期衆院選で野党が足並みをそろえる兆しはいまだ見られず、自民党の議員たちは、総裁の顔さえ替われば状況は一変すると高をくくっている。
だから、今のところは静かでも、岸田首相が総裁選の前に解散する素振りを見せれば、ただちにそれを阻止する動きが出てくるだろう。
たとえば、キングメーカー・麻生太郎副総裁。
すでに岸田首相を見限っている。だが、従来方針通り茂木幹事長をポスト岸田に担ぎあげるのも、古臭い自民党のイメージがついてまわるだけに難しい。そこで、上川陽子外相に目をつけ、自分で引き際を決めて上川氏を後継者に選ぶよう首相にアドバイスしていると伝えられている。
非主流派、菅義偉前首相も黙ってはいないだろう。菅氏は2021年4月の衆参三つの補選・再選挙で全敗、地元・横浜市長選でも支援候補が敗れたことから、衆院解散を阻まれ、同年9月の総裁選への出馬を断念した。
無投票での総裁再選を狙っていた菅氏に対抗し、当時の二階幹事長を意識した党役員人事改革案をぶち上げて総裁選に名乗りを上げた岸田氏への怨念は菅氏の中で今もくすぶっているに違いない。
■岸田首相に「自民党の常識」は通用するのか
野党が6月の会期末に内閣不信任案を提出するのは間違いない。岸田自民党との選挙戦を望む野党はさまざまな手を使って解散に追い込もうとするだろう。
内閣不信任案を口実に、国民に信を問うという大義名分を立てて、一か八かの解散を断行する。岸田首相の中で、まだ生きているにちがいないシナリオだ。
むろん、衆院補選の全敗で6月解散の目は無くなったと断言する識者が多い。常識的にはそうだろう。が、その常識は岸田首相にも通用するものかどうか。総理の座に居座り続けようとする執念は、これまでのどの宰相よりも上まわっているように感じられる。
岸田首相は4月30日、衆院3補欠選挙で全敗した責任について「党総裁として課せられた課題に取り組み、結果を出すことで果たしていかなければならない」と述べ、退陣論を牽制した。
責任を問われるたびに持ち出される虚しいセリフ。いつまでこのような“まやかし”の姿勢を取り続ける気なのだろうか。

 
3年前の総裁選後の「聴く力」の実態が時の経過とともに「金と票」をくれる組織の声だけを「聴く」ということがばれてしまい、「真のヤバさ」が徐々に鮮明となってきている。
 
当時は狡猾な安倍晋三より「少しはまし」と思われた岸田文雄は、決して「無知」ではなく狡知であるゆえに「自民党の常識」も通じないとなれば、自民党と共に政界からフェードアウトすることが国民のためになるだろう、とオジサンは思う。 

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