ツイッターには「誹謗中傷を投げかける人(アカウント)をブロックする」機能がついている。
この機能がなければ特定の人物から大量のツイートが飛んできても防ぐすべがない。
しかし公人と呼ばれる国会議員などは、様々な批判には、謙虚に耳を傾ける義務があると思う。
だが、残念ながら自分に不都合なことや耳の痛いツイートをとばしてくるアカウントを悉くブロックして有名になったのが、ワクチン担当相の河野太郎であった。
ブロックされると、ブロックした人物のツイートをフォローできず、批判もできなくなる。
最近では、こんな人物が野党議員のアカウントをブロックしたという。
あれ?何か変だな?と思っていたら、安倍氏(安倍晋三@AbeShinzo)にブロックされていました。
— 小西ひろゆき (参議院議員) (@konishihiroyuki) June 24, 2021
首相在任中はブロックされていなかった。
たぶん、国会議員で私をブロックしているのは安倍氏だけだと思う。
総理経験者とは思えない。
本当に小さく情けない。
たしかに、最近の安倍晋三は自分に都合のいいツイートを飛ばしていて批判を浴びていた。
赤木氏は明確に記している。
— 安倍晋三 (@AbeShinzo) June 24, 2021
「現場として(森友学園を)厚遇した事実はない」
この証言が所謂「報道しない自由」によって握り潰されています。
《秘書アップ》 pic.twitter.com/uzjXglpeCa
「安倍晋三 赤木ファイル ツイート」のキーワードでGoogle検索してみると、「約 341,000 件 (0.54 秒)」と表示された。
参照回数では以下のサイトがダントツだった。
「安倍晋三が「赤木ファイル」を冒涜するツイート!「再調査される側」のくせに赤木さんの言葉を切り取り・自己正当化に利用」(リテラ)
もっとも上記の記事の発信元には、一部のブロガーからは批判があるのは事実であるが、若干贔屓の引き倒し的なブログも散見される。
「LITERA(リテラ)は偏向報道ばかり?朝日新聞の関係性など」
要は読者が正確に読み解く力があれば取捨選択すればいいだけの話である。
だいぶ前振りが長くなったが、先週こんな「事件」があった。
「菅首相に迫った映画『パンケーキを毒見する』 試写会翌日アカウント凍結」
菅義偉首相(72)の素顔に迫ったドキュメンタリー映画「パンケーキを毒見する」(内山雄人監督、7月30日公開)の製作会社スターサンズは24日、公式サイトで「本日未明、ツイッター公式アカウントが凍結されてしまいました」と、同作の公式ツイッターアカウントがツイッター社により凍結されたと明らかにした。前日23日に都内で特別内覧試写会が2回、開催されており、同社は「皆様にはご迷惑をおかけしますが、手を尽くし復旧を急いでおりますので、引き続き応援よろしくお願いします」(コメントは原文のまま)と現状を報告した。 「パンケーキを毒見する」は、菅氏が地元の秋田から上京して法大に進学し、就職課の紹介で衆院議員小此木彦三郎氏の秘書になったことや横浜市議会議員、衆院議員とステップアップした歴史を紹介。その上で官房長官、首相としての答弁の問題点、G7の中で日本が最低に落ち込んでいる項目が多いというデータや、企画から関わった元経済産業省官僚の古賀茂明氏(65)が、テレビ朝日系「報道ステーション」を降板に追い込まれた内幕も“暴露”。アニメなども絡め、現役政権トップを題材にした初の映画でありながら、エンターテインメントとしても楽しめる“政治バラエティー映画”となっている。 映画は、冒頭から製作陣が菅氏に近い自民党議員たちが結成した「ガネーシャの会」所属の若手議員や、同氏がかつて“影の市長”の異名を取った横浜市議会や神奈川県議会の議員らに取材を試みたが、全て拒否されたことを明らかにした。同氏が使用するホテルや番記者を連れていったことで話題となったパンケーキ店からも取材NGが相次ぐ中、徹底した取材を敢行したことにも触れた。 映画には現役の国会議員も出演している。自民党の村上誠一郎衆院議員は「今までの総理大臣には、上に立つものとしての見識があったが、菅さんにはない」とバッサリ切り捨てた。特に日本学術会議の任官拒否問題については、菅氏が弟子を自認する故梶山静六氏を引き合いに「梶山さんがご存命だったら、あり得ない。梶山さんは学問をリスペクトし(学者の)論文を読んでいた。(菅氏は)読んでいないんじゃないか?」と疑問を呈した。 故橋本龍太郎首相の秘書官で、96年の衆院選で初当選した菅氏をサポートした立憲民主党の江田憲司衆院議員は、同氏に説得されて出馬した00年の総選挙の際、1年生議員だった菅氏が金を用意すると言い「数千万円を用意してきた」と激白。菅氏を「都会派の一方、カネ集めの上手い自民党の利権政治家の2つの顔を持つ」と分析した。 20年9月の自民党総裁選で菅氏に敗れた自民党の石破茂元幹事長は、同氏について「こびないし、人の機嫌を取ろうというかけらもない。威圧感がある」と評した。一方で、答弁で意図的な論点をすり替え「ご飯論法」ともされる菅氏の答弁をはじめとした現在の国会での論戦については「この世界に35年いて、初めての言論空間。Aと言えばBと答える。かみ合っていない」と評した。 「パンケーキを毒見する」は、19年の映画「新聞記者」でも現在の日本の政権、政治と社会に疑問を投げかけた、河村光庸エグゼクティブプロデューサーが陣頭指揮を執り、製作。公開日を東京オリンピック期間中の7月30日をあえて選んだ。同氏は、映画「宮本から君へ」(真利子哲也監督)が助成金交付内定後に下された不交付決定の行政処分の取り消しを求めて、文化庁所管の独立行政法人「日本芸術文化振興会」(芸文振)を訴えた裁判で、21日に不幸不処分の取り消しを命じる判決を勝ち取り、勝訴したばかり。 23日の特別内覧試写会では、「菅内閣が発足して、すぐに、いても立ってもいられず、この映画を作ろうと思った。タイトルは最初に決めた。監督を何人か当たりましたが、5人くらい断られた。映画の表現は自由であってしかるべき。どこかの政治勢力には一貫してくみしない。民主主義国家の中で当たり前のことをやる、こういう映画が当たり前のように作っていかれないといけない」と製作経緯を説明。その上で「9月に多分、総選挙があるであろうと思う。ジャーナリズム、メディアの方が、ぜひとも、この映画に影響されて、選挙に対して、きっちり、どの政党、政治家を選ぶということじゃなくて、間違っているじゃないかと、態度をきっちり表明していただきたい」と訴えていた。 |
『パンケーキを毒見する』60秒予告 2021年7月30日(金)公開
おそらくこの映画の予告動画見た菅義偉の支持者らがツイッタージャパンに「問題ツート」として報告したのであろう。
面白そう!https://t.co/oIwSgW6b0n#パンケーキを毒見する https://t.co/rpUu4ErILk
— こかたかこ (@k0katakak0) June 26, 2021
制作側の抗議により翌日にはアカウントは復旧した。
【ご案内】
— パンケーキを毒見する (@pancake_movie) June 25, 2021
公式アカウントが復旧致しました。
皆さまにはご心配をお掛け致しました。
今後とも頑張っていきますので、
「#パンケーキを毒見する」
応援よろしくお願いいたします。
おかげで「#パンケーキを毒見する」とか、「#菅総理をイジる映画」いうハッシュタグも現れて大いに映画の宣伝になってしまった。
たたき上げ?権力志向?勝負師?菅首相の素顔に迫る!
— パンケーキを毒見する (@pancake_movie) June 25, 2021
シニカルな鋭い視点で日本政治の現在を映しだす、
かつてない政治バラエティ映画が誕生!!
こんな日本に誰がした?政府もニッポン人もヤバいぞ!#パンケーキを毒見する
7月30日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開。 pic.twitter.com/Tx7hDDSThe
試写を見た人からはこんなメッセージが。
ノーカットで見れば愕然とする国会の実情。ああいう答弁を平然と続けてきたのは、「どうせ見ている人は少ないから大丈夫」と考えてきたのでしょう。
— 上西充子 (@mu0283) June 25, 2021
ブラックユーモアを含んだ映画によりその実情が知られることになれば突破口が開ける。
だからこそのツイッター凍結であるかも。#パンケーキを毒見する https://t.co/8JUeHuMd5w
さて、宮内庁長官の最近の発言が話題になっていたが、植草一秀は「オリパラ名誉総裁が五輪中止を示唆」と題してこんなことを書いていた。
宮内庁長官が「天皇陛下は五輪を懸念している」と発言したことが波紋を広げているが、重要なことは天皇が東京オリパラの名誉総裁の職に就いていること。天皇がオリパラについて発言するべきでないとするなら、そもそも天皇をオリパラの名誉総裁の職に就任させることがおかしい。 天皇をオリパラの職に就任させているのだから、天皇がコロナ禍の下でのオリパラ開催を懸念しているとの意向を重く受け止める必要がある。 天皇の発言をどのように取り扱うかは憲法上の判断が必要になる。 天皇は政治上の権能を有さないことを踏まえることは必要だ。 その天皇をオリパラの名誉総裁の職に就けていること自体が天皇の政治利用にあたると言える。 政治利用しておきながら、コロナ禍の下でのオリパラ開催に懸念を示すと、その発言を無視するというのは究極の二重基準=ダブルスタンダードだ。 他方、天皇がコロナ禍の下でのオリパラ開催強行に懸念を示すのは順当だ。 ・・・中略・・・ 7月から10月にかけて、再び感染爆発の状況が生じる可能性を否定できない。 このような情勢であるから、国民の命と健康を最優先に位置付けるなら、東京オリパラの開催を断念するしかない。 天皇の意向は、こうした当たり前の判断を示すものであると言える。 |
天皇の意向を忖度して「東京オリパラの開催を断念するしかない」とは、菅義偉政権は微塵にも考えていないことは確かである。
まあ、言っていることは決して間違ってはいない。
それではその天皇自身の本意はどこにあるのか。
こんな見方をしていた「改憲派ブロガー」がいた。
「『テンノーヘーカのお気持ち」と』『東京五輪』」(kojitakenの日記)
新型コロナウイルス感染症と東京五輪開催の問題に天皇が絡んできた件について、宮内庁長官のコメントが天皇徳仁の意向を反映したものであることは疑う余地がない。 昨年還暦を迎えた天皇が考えているのは、「東京五輪の開催宣言その他をやらされることによって、海外から批判されたり歴史に悪名を残したりするのは嫌だ」ということだろう。しかしそれと同時に、天皇には現在の象徴天皇制を堅持したい強い欲望がある。このことを見落としてはならない。 ・・・中略・・・ 天皇やその一族に意見を表明する自由を付与したいのであれば、天皇制を廃止すれば良いだけの話だ。ついでに書いておくと、私は天皇制の維持を望まないという理由で「護憲派」の範疇には入らない。 今後の新型コロナウイルス第5波の感染拡大によっては、東京五輪が開催直前に中止になったり、開催中に中断に追い込まれたりすることは十分考えられるが、開催を中止に追い込むために「テンノーヘーカのお気持ち」を力を借りるようなことはあってはならない。 |
本来ならば「天皇擁護」の極右や民族派は、菅義偉政権に抗議すべきかもしれない。
その天皇の「ご意向」らしきを無視した連中の真意晒しておこう。
「ピント外れな「菅・安倍コンビ」“天皇無視”で団結、希望の五輪猛アピール」
「世界が団結をして人類の努力と英知によってこの難局を乗り越える大会にしたいと思っています」――。東京都議選(7月4日投開票)の告示を迎えた25日、自民党本部で行われた出陣式で、そう力を込めた菅首相。五輪開幕まで1カ月を切ったが、都内は感染拡大に転じ、感染力最強のインド株が急速に広がっている。現実から目を背けた菅首相の五輪強行には日本国民も国際社会もドッチラケだ。 五輪開催を巡り、菅首相が決まって使う「安心・安全」。念仏のように繰り返すだけで、実際は五輪関係者の入国後の隔離措置を免除するなど不安材料は山積みだ。 空虚な言葉を並べるあたり、安倍前首相も負けていない。 安倍前首相は25日、尾久八幡神社(東京・荒川区)で開かれた自民都議候補の出陣式に登場。1964年の東京五輪に触れ、「あの時の感動、日本選手の活躍、試合を通して未来に見た夢や希望、勇気」と大仰な言葉を連発。「コロナ禍にあって(五輪を)成功させるのは大変」「挑戦して何とか成功させることが世界の希望につながっていく、勇気を与えることになると思う」と訴えた。 菅首相も安倍前首相も五輪開催の意義として、「世界が団結」「世界の希望」を全力でアピールしているが、ピント外れもいいところ。開催強行が世界にどう映っているのかといえば、「天皇を無視した」だ。 宮内庁長官の発言が波紋を広げている。天皇が名誉総裁を務める五輪の開幕が近づいてきたことを定例会見(24日)で問われ、「開催が感染拡大につながらないか、ご懸念されている、ご心配であると拝察しています」と、天皇が抱く五輪開催への不安を代弁。 ■世界から総スカン 海外メディア「天皇の懸念」に同調 異例の出来事に海外メディアは「五輪開催に重要な不信任投票」(米ワシントン・ポスト)、「日本の天皇が五輪に“強い懸念”」(英フィナンシャル・タイムズ)などと報じた。 菅首相は「長官本人の見解を述べたと理解している」と火消しに走ったが、「天皇の懸念」を全否定した発言に海外メディアは即座に反応。「日本の首相、天皇は五輪を“心配”していないと主張」(仏AFP通信)、「コロナや五輪に対する天皇の懸念を日本は無視」(米UPI通信)と、センセーショナルな見出しを並べたのだ。 鎮火どころか延焼するのは当然で、そもそも海外メディアはコロナ禍の五輪開催に懐疑的である。「東京五輪はコロナ禍でも開催されるのか」(英BBC)、「なぜ東京五輪は中止されないのか」(米ニューヨーク・タイムズ)と疑問を突き付けている。「天皇の懸念」と一致した立場なのだろう。 ところが、菅首相や安倍前首相の“答え”は「団結」や「希望」といった非科学的なものばかり。しょせん、現在の感染状況に目を背けた奇麗事だ。 25日の都内の感染者は562人。直近1週間平均は455.1人に上り、前週比17%増。都内のインド株は5月末(24~30日)に3件だったが、現在は45件に(6月14~20日)膨れ上がった。西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)がこう言う。 「都内は完全にリバウンドし、五輪関係者の入国はずさんです。ウガンダ人選手の感染は五輪関係者のプレーブックが、いかに穴だらけかを証明しました。専門家から『甘い』と指摘された後、改訂したのに、このありさまですから、今後数万人の関係者が入国したら感染拡大は必至。頼みのワクチン接種で後れを取る日本に、感染爆発は防げません。既に“敗戦”しているのです」 |
欧州各国は「極東」の日本で開催される五輪なんかには興味がないと報道されていた。
それならば、世界に「団結」や「希望」を訴えても響かないわけである、とオジサンは思う。