新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

そして誰もいなくなる「岸田小劇場」の面々

2024年01月29日 11時32分49秒 | 自民党裏金事件

朝一番に見たこのニュースで思わず反応してしまった。
 
麻生太郎氏、上川陽子外相の容姿言及「美しい方とは言わない」名前も『カミムラ』読み間違い 


当然ながら、ネットでは厳しい批判と非難の声が上がっていた。
 


 
ところで、YAHOOニュースのコメント常連の政治学者・白鳥浩が日刊ゲンダイのインタビューにこう答えていた。
 
政治学者・白鳥浩氏が金権腐敗の自民党を一刀両断『岸田首相は“小泉劇場”の再来、再浮上を狙っている』
 

2024年の干支は辰、「政変の年」と言われる。ロッキード事件は1976年、リクルート事件は88年に起きた。足元では自民党の裏金事件がくすぶり、世論の怒りは沸騰している。26日からの通常国会を野党は「政治改革国会だ」と腕まくりするが、「政治とカネ」をめぐる問題はなぜ繰り返されるのか。どんな手を打つべきなのか。そして、金権腐敗がはびこる自民党を追い込むことができるのか。裏金疑獄を「令和のリクルート事件」と名付けた政治学者に聞いた。
■本家リクルート事件より悪質
──東京地検特捜部による裏金事件の捜査が一区切りしたタイミングで、岸田首相は先月まで会長に居座っていた第4派閥の岸田派(宏池会)を解散すると宣言。政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で岸田派とともに関係者が立件された最大派閥の安倍派(清和会)、第5派閥の二階派(志帥会)も解散を決めました。
 掛け声は勇ましいですが、政治資金の受け皿である政治団体を解散し、事務所を閉鎖するだけで、派閥の実質的な機能は温存される可能性がある。人的ネットワークを根絶するのは不可能です。党総裁選、閣僚ポストなどの配分、選挙の公認などをめぐって今後も集団で動くことは十分に考えられる。「政治とカネ」の問題を特定派閥によるものだとすり替え、論点をずらそうとする動きを見過ごしてはいけません。裏金事件は、本家のリクルート事件よりもはるかに悪質です。現職の閣僚や党幹部が事実上、更迭される事態に発展したのですから。中枢の議員が立件を免れたからオシマイでは済まされません。
 ──岸田首相は政治刷新本部を設置し、「政治への信頼回復に努める」と言っています。
 メンバーの4分の1超を安倍派が占める人選もさることながら、通常国会召集までに中間報告を取りまとめる拙速な運び。「やってる感」を演出するアリバイづくりの組織にしか見えません。「改革」ではなく、「刷新」を謳うのも欺瞞です。国民人気の高い「政治改革男」の石破元幹事長をメンバー入りさせたくなかったからなのか。目下、検証と徹底が求められている自民党の「政治改革大綱」は、石破氏ら当時の若手議員による自発的な働きかけを受けて取りまとめられた。そうした経緯を鑑みても、岸田首相の本気度は怪しい。その一方で、「小泉劇場」の再来を狙っているようにも見えます。
 ──どういうことですか。
 自民党の一組織に過ぎない刷新本部に耳目を集め、派閥の対応によって「悪い自民党」「良い自民党」に色分け。これからは「悪さをしない自民党」を中心にやっていくとアピールする。郵政民営化をめぐり、小泉元首相が「改革派」と「守旧派」という劇場型の対立構図をつくり、それにのみ込まれた世論も大いに盛り上がりましたよね。
 ──つまり、カネに汚い議員や集団は一部に過ぎず、大半はクリーンだと? 金権腐敗は自民党の体質ではないと?
 そうです。党内組織でガヤガヤやっていれば、「小泉劇場」ならぬ「岸田小劇場」の見せ物で自民党はメディアジャックできる。野党の動きはてんで報じられない。そうして「政治とカネ」の問題は矮小化され、コップの中の嵐で終わることを期待しているのではないか。内閣支持率が2割を切り、このままいけば岸田政権はもたない。印象アップのためには、なりふり構っていられません。
 ──岸田政権を支える第2派閥の麻生派(志公会)会長の麻生副総裁や、第3派閥領袖の茂木幹事長は解散に否定的です。
 存続派が主張するように、確かに派閥には人材育成の役割もある。しかし、派閥の流儀が走り過ぎた結果、裏金は億単位に上り、関与した議員も多数いる。世論は派閥温存に納得しないでしょう。日本の政治にはカネがかかるといまだに言われますが、なぜ派閥と議員が結託して裏金をつくっていたのか。2つの選挙にカネを要するからです。衆参両院の国政選挙、そして党総裁選です。それぞれの選挙区の地方議員を動かすカネ、領袖を総裁に押し上げるために他派閥を取り込むカネ。「ニッカ」「サントリー」「オールドパー」といった隠語が飛び交った時代ほどではないにしろ、総裁選にはカネがかかる。党内選挙は公職選挙法が適用されないので、歯止めが利きません。
■求められる「令和の政治改革」
 ──総裁選があった21年分の政治資金収支報告書によると、岸田派は組織活動費として1億円超を支出。6派閥の22年分の総額を上回っていた。表に出ている分だけでも巨額です。
「平成の政治改革」で衆院は中選挙区制から小選挙区比例代表並立制となり、派閥単位で候補者を擁立できなくなりました。派閥政治や金権腐敗を払拭し、政党本位・政策中心の選挙への転換を目的としたものでしたが、官邸あるいは党本部に権力が集中。総裁や幹事長に誰が就くかで公認、ポスト、カネの差配は左右されることから、我先に主流派を目指し、派閥間競争が苛烈になった。この仕組みの恩恵を享受してきたのが、ほかならぬ安倍派。安倍1強を維持するため、政治資金パーティーを舞台にした錬金術で得たカネで子分を増やしてきた。強大な力を持つ最大派閥の行き過ぎた不正に疑問を差し挟めなかった成れの果てが、裏金事件なのです。小選挙区制の是非も含め、30年前の政治改革を評価し直す必要がある。大ナタをふるわないと国民の留飲は下がらないでしょう。「令和の政治改革」が求められています。
 ──ザル法と言われる政治資金規正法改正による厳罰化が俎上に載せられていますが、具体的なところでは?
 パーティー券購入者の公開基準引き下げ。まずは寄付とそろえて5万円超にした方がいい。会計責任者が有罪になった場合、議員が自動失職する連座制の導入。国会から独立した第三者機関を設け、カネの流れをチェックしなければなりません。収支報告書のデジタル化も必須です。国民には紙の健康保険証を廃止してマイナンバーカードと一本化すると迫っているのに、政治資金は手つかずなんて通りません。「平成の政治改革」で創設された政党交付金もしかり。自民党への交付は昨年が159億円超、今年は160億円超の見通しです。満額受領はどう考えてもおかしい。減額、不交付などのペナルティーを科すべきです。違法薬物事件が起きた日大への私学助成は、3年連続で全額不交付ですよ。政治資金は「入り」だけでなく「出」も見えるようにしなければ意味がない。政党が党幹部に毎年多額の支出をしている政策活動費や、国会議員の「第2の財布」とされる調査研究広報滞在費(旧文通費)の使途公開も早急に実現すべきです。
■「財布」透明化は待ったなし
 ──政治家の「財布」の透明化は待ったなしですね。政治家ではない親族による政治団体の継承についてはどうですか? 安倍元首相夫人の昭恵氏が億単位の資金を抱える亡夫の政治団体を非課税で引き継ぎ、問題視されています。
 政治資金が税制優遇されているのは、その活動に公益性が認められるためです。政治活動を行わない場合は、通常のルールにのっとって処理するのが筋でしょう。議論の余地があります。
 ──「政治とカネ」をめぐる問題はすべてテーブルにのせてほしいです。
 自民党任せでは一歩も前に進みません。衆参両院議長の名の下、国会としての協議体を立ち上げ、与野党だけでなく、専門家や有権者も加わって議論するべきです。政治不信は極大化しています。自民党への信頼が損なわれているだけでなく、日本の政治そのものに対する信頼が損なわれている。立法府の責任が問われています。
 ──国会でやれるんでしょうか。
 リクルート事件を受けた政治改革の議論は半年ほど要しました。通常国会で方向性を固め、少しずつ手直ししていくのが現実的ではないでしょうか。昭和のロッキード、平成のリクルート、令和のパー券。ホップ・ステップ・ジャンプではありませんが、「政治改革」でなすべき本当の解をいい加減に出さないと、この国の政治は立ち行きません。
(聞き手=坂本千晶/日刊ゲンダイ)

▽白鳥浩(しらとり・ひろし) 1968年生まれ。早大政治経済学部政治学科卒、早大大学院政治学研究科修了。博士(
 
どうやら白鳥浩センセイの見立てが現実的になってきているようである。
 
麻生太郎、万事休す…ブチ切れて「派閥破壊」岸田文雄がついに『無敵の総理』になってしまった
 

■まずはアンタからだ
異様な光景だった。
口をへの字にした麻生太郎と、仏頂面の茂木敏充のあいだに挟まれて、岸田文雄はこらえきれずに笑みをこぼしている。
宏池会(岸田派)に所属していた中堅代議士は、党の「政治刷新本部」で岸田が見せた表情に、なかば怯えてさえいた。
「怖い。あの人がなにを考えているのか、本気でわからない。先のことを考えているのかどうかも、わからない……」
「正気なのか」「あとは野となれ山となれ、か」
いまだ自民党内では、「派閥の破壊」を決めた岸田への怨嗟が渦まく。
――知ったことか。
岸田派解散を知った日、麻生は「聞いたぞ。なんだこれは」と、岸田に電話をかけてすごんだ。が、腹を決めた岸田の耳には、間の抜けた「遠吠え」としか響かなかった。
――どうせアンタに根回ししたところで、口をとがらせて文句を言うのがわかりきってる。言う意味がない。
そもそもこれは、麻生を潰すために岸田がしかけた、乾坤一擲の政局なのである。
■俺がやめて、なんになる?
1月21日、ホテルオークラ「山里」での会食。「急遽セッティングされた」と報じたメディアも多かったが、実際には、岸田と麻生の面会は以前から決まっていたという。いつもの個室で、言葉少なに淡々と杯を重ねた。
「うちはやめないから」
「そうですか。うちは解散してケジメをつけますから」
どうぞご自由に。
総理はブチ切れているんですよ。総理からすれば、ずっと麻生さんにマメに報告してきて『現職総理が自ら長老を立ててやっているんだ』という思いがあった。なのに麻生さんは、次の総裁選で茂木さんに交替させようとしているんだから。
去年9月の内閣改造でも、岸田総理は幹事長を茂木さんから森山(裕)さんに替えようとしたが、麻生さんが猛反対してできなかった。それ以来、麻生さんへの不信がどんどん大きくなっていった」(岸田派関係者)
支持率低下を騒ぐ周囲の政治家に対して、岸田が「衆参両院で多数を持っているのに、なんで退陣しないといけないんだ」「俺がやめて、なんになる?」と繰り返すようになったのも、麻生が自分を「見限った」と察知してのことだった。
岸田が派閥解散を口にしたあと、SNSではこんな動画が出回った。自民党本部のエレベーター前で、麻生が岸田の腹心・木原誠二を呼び止め、なにやら耳打ちをする。
〈きっと「岸田に時間作るように言っとけ」と伝えたんだ〉〈ボスの風格〉
麻生は、ネット世論がそんなふうに自分を贔屓するのを知っている。岸田をしっかりグリップしている、という印象を周囲と世間に与えられる……。そう踏んでの行動だったが、岸田のほうが一枚上手だった。前出と別の岸田派関係者が言う。
「そもそも岸田さんは、木原さんや(自民党事務総長の)元宿(仁)さんと派閥解散について相談し、タイミングをはかっていた。裏金に関して潔白な森山さんが自派の解散を決めたのも、麻生派と茂木派だけが取り残される状況を作れるからだ。菅(義偉前総理)さんや二階(俊博元幹事長)さんと近い森山さんは、麻生さんとはあまり折り合いがよくないしね」
■トロイカ体制の終焉
機先を制した岸田は、忌み言葉と化した「派閥」にこだわる守旧派というレッテルを、麻生と茂木に貼ることに成功した。
つまり、岸田が壊したのは自民党のシステムだけではなかった。自身を総理に押し上げたキングメーカー・麻生の支配と、政権を支えるトロイカ体制をも、その手で手仕舞いにしたのである。
――麻生さんも茂木さんも「うちはなにもしていない」と言うが、そういう問題じゃないんだよ。これは戦争なんだ。
岸田には「俺は生まれたときから宏池会」という口癖がある。父・文武の代から籍をおき、故・加藤紘一らに忠誠をつくした自負から出る言葉だ。総理になってからも慣例に反して会長をつづけたのは、「権力を持ちつづけたいという以上に、宏池会が好きすぎるから」(前出の岸田派関係者)ともいわれる。
いっぽうの麻生は「いずれは大宏池会」などと言うが、かつて河野洋平とともに宏池会を割って出たのは、ほかならぬ麻生自身である。岸田に言わせれば、なにをいまさらといったところだ。
「今回岸田さんは、宏池会の創始者・池田勇人の義理の孫にあたる寺田稔(元総務大臣)さんにも、前名誉会長の古賀誠さんにも伝えずに宏池会の解散を決めた。さすがに筋が通らない、という声もありますが……」(岸田の地元後援会関係者)
――知ったことか。宏池会は俺のものだ。だから、俺が決めるんだ。
失うものをなくし、孤独をつのらせて捨て鉢になった人を指して、誰が言ったか「無敵の人」と呼ぶ。いま進行しているのは、国の最高権力者が「無敵」になってしまうという異常事態だ。
しかも、ときにそんな「無敵の人」による一撃が、盤面ごとひっくり返して局面を一変させることもある。事実、岸田以外の自民党重鎮は麻生のみならず全員、目算を狂わされてしまった。
■途方に暮れる「次期総理」
もっとも動揺しているのは、麻生に次期総理へと押し上げてもらうはずだった茂木だ。国民からの人気がゼロに近く、派閥内の基盤さえ心もとない茂木は、麻生の後ろ盾だけが頼みだった。
「茂木派の議員には、解散した派閥の議員に『うちに入ってくれないか』と声をかけている人もいるが、さすがにこの状況で入れるわけがない。いま派閥拡大をはかるのは、センスがない」(岸田派中堅議員)
一連の騒動の発端となった安倍派は、放っておいても瓦解していたことは間違いないが、加えて従来の意味での派閥そのものが禁じられたことで、萩生田光一や世耕弘成、西村康稔ら幹部もしばらくのあいだ再起不能になった。安倍派にいた若手衆院議員が言う。
「安倍派の再結集はありえないと思う。『五人衆』と塩谷(立)事務総長にはメンバー皆、激怒していますから。
とくに塩谷さんと世耕さんに対しては『あれだけ下には何も言うなと箝口令を敷いておいて、自分たちだけ逃げようとしやがって』『あげく、派閥解散の決断が遅れて岸田さんにしてやられた。ふざけるな』という感じ」
悲哀さえ漂うのが、まもなく85歳になる二階である。二階派にいた衆院のベテランが語る。
「二階さん自身はそれほど落ち込んでいないようだったけど、派閥がなくなればタダの人になるわけだから、まずいよね。二階派はほかに比べてパーティー券のノルマが多くて、派閥で集めたカネが二階さんの威厳の源泉だった。それを封じられればどうしようもない。
しかも、最側近の(秘書の)梅沢修一さんも立件されてしまった。もうじき三男の伸康さんに地盤を継がせて、梅沢さんに面倒をみてもらうつもりだったのに、これじゃあ議席を守ることもおぼつかなくなってしまう」
自民党の基盤である派閥を破壊した岸田は、政界の誰もが予想しなかった「秘策」をあたためている。
*(続き)
■岸田と菅の「大同団結」
いまや自民党のおよそ3分の2が更地になり、地権を持ってショバ代をとっていた大物たちは一掃された。総仕上げとして、総理・岸田文雄が接近をはかっているのが「無派閥のドン」である前総理の菅義偉だ。
自民党政治刷新本部の最高顧問に迎えられた菅は、最初から派閥の解散を言っていた。これまでは、岸田のことをまったく評価していないと言われてきたが、ここにきて態度に変化が生じているという。菅グループのある議員が証言する。
「岸田さんが自分を遇していること、派閥の解散を本当に実行したことを、菅さんはまんざらでもなく思っている。全面的に岸田さんと組むとか、次の総裁選で推すという感じではないけれど、手を貸す可能性はかなり高いと思います。とくに今回は、大嫌いな麻生さんを非主流派に追い込む大チャンスですからね」
菅と麻生太郎が水と油であることは周知の事実。麻生は菅の総理在任時にも、菅を「おまえ」呼ばわりで叱り飛ばし、軽んじていた。
菅から見れば岸田は、そんな麻生の息がかかった総理だったわけだが、岸田が自ら麻生と袂を分かったのなら、一転、敵の敵は味方となる。
「岸田さんは、このまま麻生体制の下で雇われ総理をつづけていたら、あと半年で絶対にクビ。もちろん、菅さんと真に打ち解けるはずもないけれど、まずは大同団結して麻生・茂木を一掃する。菅さんや河野(太郎)さんとの関係は、それが片付いたあとで考えよう。岸田さんはいま、そういう腹づもりなんでしょう」(菅グループ議員)
■岸田の反転攻勢「ふたつの秘策」
泣いても笑っても、今年の9月には総裁任期が切れて、岸田は総裁選を戦わざるをえない。それまでに、解散総選挙を打つ必要も出てくる可能性が高い。
「派閥がなくなれば、個人の戦いになるから」と、岸田は周囲に「不気味なくらい自信満々」(岸田派議員)な態度を見せている。しかし、仮にこのまま自民党全体が「無派閥議員の集まり」になったとて、政権支持率が相変わらず20%台で低迷するなかでは、岸田についていく者などいないだろう。
岸田の胸中には、反転攻勢に出るためのふたつの策があるという。ひとつめが外交だ。官邸スタッフが言う。
「来月19日、東京で『ウクライナ復興会議』を開催します。そこで、ウクライナのゼレンスキー大統領に、サプライズで再訪日してもらうことを模索している。米政府の協力も得て実現せよ、という総理の強い意向です。
また、北朝鮮の金正恩総書記との日朝首脳会談に向けても動いている。総理は、金総書記から能登半島地震の見舞いの電報が届いたことに、いたく喜んでいました。4月には国賓待遇で訪米する予定がすでに入っていますから、そのあと立てつづけに日朝首脳会談を実現し、支持率回復を期しているわけです」
■そして誰もいなくなる
ふたつめが、賃上げである。ある経済官庁の幹部が明かす。
「総理は春闘に向けて、大手企業トップに対して昨年の上げ幅を上回る大幅賃上げを要請しています。それだけでなく、各自治体の任用職員のベースアップも検討させている。『時給で50〜100円、ボーナスも倍増させろ』というのですから、聞いたことがないほどの大盤振る舞いです」
ただ、これらを頼みに解散総選挙に打って出たとしても、派閥の傘を失った議員らが大混乱に陥るのは目に見えている。
刷新本部では、政治資金規正法を改正し、これまで「ひとくち20万円以下なら報告不要」だったパー券代を「5万円以上なら要報告」とする方向で話が進んでいる。単純に考えれば、議員らのパー券収入は4分の1に激減するかもしれない。
東北が地盤の、元安倍派若手議員が力なく言う。
「地方の議員なら、地元秘書の給与や事務所の家賃、光熱費、車代やガソリン代で年間に3000万円くらいは余裕でかかる。それに加えて、今後は選挙も自分でなんとかしろとなるわけで……。もう借金するか、破産するかしかない。これじゃあ、最初からカネ持ちの世襲議員しかいなくなってしまいますよ」
自民党の権力闘争の基盤となってきた、派閥そのものをぶち壊す。正気を疑われるほどの奇策で並み居る派閥領袖を黙らせ、政局の主導権を握って、いま岸田は高揚しきっている。
しかし、その先に何が待っているのかは、もはや誰にもわからない。確かなのは、最後にこの混沌のツケを支払わされるのは国民である、ということだけだ。


 
冒頭で紹介した阿保太郎の時代錯誤の暴言、妄言、侮言、放言言の数々を「麻生節」として容認してきたメディアの責任はとてつもなく大きくその姿勢がそのまま自民党の「副総裁」として長年「君臨」してきたのだが、どうやらそれも終焉を迎えそうである。
 
かつて「自民党をぶっ壊す」と称して郵政民営化に向けた解散総選挙で「守旧派」を一層した“小泉劇場”の再来を狙っているようである「岸田小劇場」らしいが、残念ながらその劇場の役者たちがすべて「大根役者」とか「三文役者」たちなので、おのずと観客は離れていくのは時間の問題ではないだろうか、とオジサンは思う。
  

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