新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

政権を庇うと天下れる悪しき前例

2019年02月09日 12時07分13秒 | 政治

昨日のつぶやきの中で、毎月勤労統計の不正を巡る問題発覚当時、厚生労働省で統計担当の責任者だった大西康之元政策統括官(現大臣官房付)が国会への参考人招致を自民党が認めたのは、口裏合わせが済んだのではと書いた。
 
確かに8日の国会での衆院予算委員会に参考人として出席した大西某は野党の質問にそれなりに答えていたが、肝心のことは曖昧な回答をしていた。  
 
統計不正「報告、5日後」 大西元統括官明かす 参考人招致
 
      
             【東京新聞より】
 
頑なに大西某の国会招致を拒んできた自民党があっさりと認めた背景には自民党らしい思惑があったようである。
 
危機感不足を露呈した厚労省 大西氏招致、残る多くの謎
 
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「波乱避けたい」一転招致、自民の思惑
 大西氏が1日付で更迭されて以降、自民党は「現職が責任を持って答弁する」として大西氏の国会招致を拒んできた。
 一転して応じたのは、今国会は安倍晋三首相の外遊などのため例年より開会が遅く、新年度予算案の年度内成立のためには審議日程が窮屈なためだ。会期中に統一地方選、会期後は参院選を控えるため、波乱はなるべく避けたいとの思惑もある。野党側が大西氏らの国会招致が新年度予算案の審議入りの条件との方針を示したため、これに応じる形で7日、大西氏の「カード」を切った
 大西氏を招致しても政権への打撃にはならない、との読みもあった。自民国対関係者は「厚労省の問題であって、政治家に関わるような話ではないから出せた」と話す。
 実際の審議では、野党側の質問は根本匠厚労相や、同省特別監察委員長を務める樋口美雄・労働政策研究・研修機構理事長に向けたものが多く、大西氏の答弁から議論が深まる場面は少なかった。
 与党側は一度も大西氏の答弁を求めなかった。国民民主党の玉木雄一郎代表は「1問も聞かないということは、このまま幕引きを図りたいということだ」と批判したが、政権幹部は余裕を見せた。「大西氏をせっかく呼んだのに野党は質問しないのかね。質問することがないんだろうな」
なぜ補正?なぜ身内聴取?残る謎
 大きな疑問はまだ残る。その一つが、「毎月勤労統計」の抽出調査のデータ補正を厚労省が始めた経緯だ。補正は18年1月、ひそかに始まり、その結果、賃金データの大きな上ぶれにつながった。
 厚労省の特別監察委員会の報告書によると、17年冬ごろ、大西氏の前任の政策統括官・酒光一章氏が「東京都の規模500人以上の事業所については全数調査を行っていない」と部下から説明され、不正の存在を認識したとされる。酒光氏は「しかるべき手続きを踏んだ修正」を部下に指示したが、その後の処置を確認しないまま放置し、18年7月に就いた後任の大西氏にも引き継がなかった。
 報告書はこのいきさつを「適切な対応を行う機会を逸した」と批判する。だが、なぜ当時、厚労相や事務次官といった首脳クラスに不正の情報が伝わらなかったのか、踏み込んで調査した形跡がない。
 特別監察委については、聞き取り調査の約7割を厚労省職員が実施していたことが国会審議で判明。調査の独立性への疑問が噴出し、同委が聞き取りをやり直す事態になっている。
 8日の質疑でも、立憲民主党会派の大串博志氏が樋口氏に「なぜ、事務方によるヒアリングを認めたのか」などと迫った。
 だが樋口氏は「(特別監察委員長ではなく)労働政策研究・研修機構の理事長として招致されている」と「ゼロ回答」を繰り返した。
 自らも聞き取りに同席した厚労省の定塚由美子官房長が「委員会の関係は私にお尋ねいただければ」と呼びかけたのに対し、大串氏が「なぜ官僚に言われないといけないのか。のりを超えている」と激高。定塚氏が謝罪する一幕もあった。
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野党側は、森友学園・加計学園疑惑では安倍晋三首相を最後まで追及しきれず逃がしてしまい、昨年の臨時国会では、「口利き疑惑の女王」とまでささやかれた片山さつき地方創生担当大臣の首さえとることができなかった。
 
野党の存在感の証は政権の不祥事を徹底的に追及し、責任者を更迭に追い込むことであった。
 
そんな存在感が野党にあれば、「内閣の2つや3つ吹き飛ぶ」はずであった昨年の公文書捏造事件なども、「大山鳴動して鼠一匹」も出ずじまいであった。
 
今回の統計不正問題では、本来は根本的な「統計ルール」のあり方と、民主党政権時代でも行われていた長年の厚労省の組織的な隠蔽体質を明らかにするべきであった。
 
それを、厚労相を更迭に追い込めば安倍政権もぐらつくとでも思ったのか、攻め所が誤っていたようである。     

テレビ中継されるとパフォーマンスに走る野党議員の気持ちもある程度は理解できるが、パフォーマンスだけでは問題は解決しない。
 
結局、統計担当の責任者だった大西康之元政策統括官は大臣官房付という人事上の処分をされたが、官房付とは「不祥事をしでかして、正式な処分が決まるまで退職を許さずに就かせる場合」もあり、長期にとどまることはない。
 
おそらく、「ホトボリが冷めるまで」その肩書きだが、国会が閉会してしまえば新たな世界に行くかもしれない。
 
こんな時期に、ほとんど国会では記憶喪失者を装った官僚が華々しい世界に出て行った。
 
先日、こんな不快なニュースが何気なく流れていた。
オジサンは別の観点からつぶやいた。

まさに子供には見せたくない悪い大人の前例ではないか?

「お母さん、ボク一所懸命勉強して東大に行き政府のためなら平気で嘘をついても、かならず立派に天下りできるから安心してね!!」
 
こんなことほざく子どもたちが蔓延ることがないことをくれぐれもオジサンは願っている。  


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