新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

安倍晋三のポエム会見に辟易した人に贈るこの調べ

2020年05月05日 12時00分28秒 | 安倍晋三

オジサンの娘は都心の某医科大学の付属病院で連日PCR検査に追われている臨床検査技師である。
 
このGW期間中もまともに休めないとかで、本人の健康が心配になる。
 
朝から母親が出かけ、家には役に立たない在宅勤務の父親の下、2人の孫たちの生活もかなりストレスがたまっているようである。
   
先日、2番目の孫である息子の写真が母親から送られてきた。
 
その背景には五月の端午の節句として7年前に買った兜が写っていた。
 
なんとなくある種の予感めいたものを感じて、昨日の買い物時にオバサンに「明日はちらし寿司を作って孫たちに食べさせよう」と依頼した。
 
さっそくオバサンは朝から準備に忙しそうに動いている。
 
学校にいけない、親たちと行楽にもいけない多くの子供たちが全国にいるということは、子供をもたない安倍晋三には理解できないことであろう。
 
そんな男が、「2週間が正念場」、「あと10日ほどが瀬戸際」、そして「緊急事態宣言を発令」と過去3回の会見に引き続き昨日も性懲りもなく中身の薄い情緒的なポエム会見を行っていた。
 
緊急事態、全国延長決定 31日まで 14日めどに評価、解除も」 
 
      
          【東京新聞より】
 
プロンプターに表示される文章は安倍晋三のスピーチライターである谷口智彦内閣官房参与の作成したものと言われているが、昨日もこのプロンプターを棒読みしたのだが、肝心な個所を信じられない誤読をしてしまった。
 
8日→8月、緊急事態条項が緊急事態宣言 安倍首相、会見で目立った『読み違え』
 
この程度のミスは本人も気づいたらしく会見後に訂正していたが、問題は会見の中身そのものであった。
 

緊急事態宣言を5月末まで延長 安倍総理が記者会見で説明 (2020/05/04)
 
時間に余裕のない人には、こんなわかりやすい口語調にした凝縮版をお届けしよう。
 

国民の皆さんの頑張りで、感染者が少し減ったけど、まだ減り方が足りないので、あと一か月頑張って。
あ、でも、14日にいい傾向が見られれば、繰り上げて宣言解除するかもしれない。
中小企業は、第一次補正予算で決まった中小企業支援(全然足りてないやつ)があるので、それで耐えて。
ワクチンができるまで完全収束は無理そうなので、宣言解除後は、ウィルスがあること前提で段階的にを再開していくよ。
その時は、生活様式を変えてくださいね。
でも、3密になりがちな業種には、引き続き自粛をお願いすることになりそう。
政府は、医療体制を整えるのに全力を尽くすよ。
アビガンも前倒しで承認するから安心して。
こんな状況下でも、人と人の絆の力でウィルスに勝つことが出来るはず。
政府の対策は、とても成果が出ている。
みんなで前を向けば、どんな困難もへっちゃらなのだ。

 
これは、緊急事態宣言を延長することを告知するための会見にもかかわらず、それに関するくだりが、全体の半分もない。
  
なぜ「延長」なのか、「みんなの頑張りで感染者数は少し減ったけど、まだまだ足りない。」という以外、具体的な説明が全くない。
 
そして演説はいつの間にか、宣言解除となった後の対策について説明しているが、どうせ解除の時にまた会見をやるのだろうから、そんなことはその時に言えばいいことであろう。
 
話は中小企業への支援になるが、そもそもこれは、補償のことも考えずに4月7日に緊急事態を宣言した与党が、ゴウゴウの非難を浴びて、遅ればせながらその後に発案した予算だ。
 
しかも、国会審議では「全く足りない」と、その中身の薄さを指摘されており、この全然足りない支援パッケージは、本来4月分であるはずであった。
 
それを、5月の延長期間分かのように、緊急事態宣言延長と並列して説明するのは、またもや「要請するが補償はしない」というセコイやり方である。
 
これを今さら「スピード感を持って」などと言うのだから(読んでいるのだから)、悪い冗談にしか聞こえない。
 
到底足りないこの支援で、あと1か月も自粛状態が続けば、廃業、倒産が続出するだろうことは、目に見えている。
 
本気でこんな薄っぺらな政策で突き進むつもりなのだとそたら正気とは思えない。
 
  
ところで、延長宣言の前に行われた、衆議院議院運営委員会・緊急事態宣言延長事前報告では、自民党議員から想像以上に厳しい質問が出たという。
 
2005年9月のいわゆる「郵政選挙」で当時はやった「刺客」として初当選し、当選後は小泉チルドレンとなった、石破派の赤沢亮正という自民党国会対策副委員長がこんな質問をした。
 
自民党・赤沢亮正議員
「進まないPCR検査に国民の不安が拡大した。政府は一日2万件の能力確保と言いながら、実際には6~8千件程度、医療崩壊を防ぐためと抑制してきた結果が、家庭感染や院内感染を招いた。今後のPCR検査の拡充計画を明確にお答えください。続いて、今、この国のすべての人は解除の出口も見えず我慢している。専門家会議は、新たな感染者数は減少していると言っているのに、なぜ延長なのか。延長の明確な科学的根拠をお答えいただきたい。さらに、宣言の解除をする基準はなんなのか、その時期、出口戦略を示していただきたい。さらに気になることは、安倍総理は一昨日、コロナ感染問題を引き合いに、自民党改憲案の緊急事態対応を憲法に位置付けるかを発言いたしました。コロナ禍を憲法改正に利用しようという総理の思惑が透けて見えます。火事場泥棒のようなことはやめていただきたい。」

 
この石破派の議員の出自からみても、学歴から見ても決してヤラセ質問ではなかったことがわかる。
 
残念ながらこの質問に対しては経産省出身の経西村康稔済再生担当はまともには答えなかったことは想像に難くない。  
 
安倍晋三のポエム会見に対する詳細な批判は、「安倍首相の緊急事態宣言延長会見に愕然! 持続化給付金を『早くて8月』と間違え、追加補償も提示せず『絆があれば』のポエム」という記事に委ねることにする。
 
最近はネット上では「#俺たち自粛お前は辞職」というハッシュタグがトレンド入りしているらしいが、これは単なるツート数によって順位が毎日のように変わってしまうのだが、ネットユーザーの不平不満のはけ口になっているようである。
 
まあ、とがった内容ばかりではなにも解決しないが、時には笑い飛ばすようなユトリも必要である。
 
本来ならば「お笑い芸人」とか「落語家」たちが風刺のきいた発言で笑い飛ばすことを期待したいが、残念ながら「疑似戦時下」の今の日本では高望みなのかもしれない。
 
お笑いがダメならばと、「月刊音楽祭」というサイトでこんな記事をみつけた。
 
クレモナ発 〓 ヴァイオリニストの横山令奈が地元の病院の屋上で世界に癒やしの調べ
    
大阪府箕面市生まれの33歳で高校卒業後の2006年からクレモナのスタウファー音楽院に留学、同時にシエナにあるキジアーナ音楽院でサルヴァトーレ・アッカルドに師事したイタリア・クレモナ在住の日本人ヴァイオリニストの横山令奈。
 
現在はクレモナの「ヴァイオリン博物館」で所蔵楽器を演奏する仕事を手掛けている。
 
ストラディバリが17~18世紀に活動した街として知られるクレモナは、感染が急拡大したイタリアの中でも、最前線とされてきた都市で人口約36万人で感染者は5千人を数え、900人近い死者を出している。
 
その横山令奈が、新型コロナウイルス患者への治療の最前線となっている地元の病院の依頼で病院の屋上で演奏演しスピーカーを通して病院の周辺地区に届けられたが、病院では防護服姿の医師や看護師が窓を開けたりベランダに出たりして、美しいヴァイオリンの調べに聴き入ったという。    
 

Audizione a Cremona - Ave Maria di Charles Gounod | Lena Yokoyama | PRO CREMONA


"Audizione a Cremona" | Gabriel's Oboe - Ennio Morricone | by Lena Yokoyama | PRO CREMONA 
 

udizione a Cremona Ave Maria di Charles Gounod Lena Yokoyama PRO CREMONA

安倍晋三の「ポエム会見」でガッカリしたり怒ったりした心を鎮める音楽の力を示した海外在住の日本人がいたことに、久々に救われる思いがしたが、くれぐれも安倍晋三に「政治利用」されないこと祈る、とオジサンは思う。 

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