ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国の生徒たち、「パル、チュ、ノ、チョ、パ、ナム、ボ」と丸暗記学習

2010-06-13 19:30:54 | 韓国の文化・芸能・スポーツ関係の情報
 6月11日の記事李御寧「ジャンケン文明論」(新潮新書)についてふれました。
 李御寧先生、ホントに幅広い知識をお持ちで、とてもおもしろく読めるのですが、ふと「これがなんでジャンケンと関係あるの?」という疑問も何度か起こらないでもなかったです。

 今回のネタもそのひとつ。

 本書中、「虹の色は何色か」という小題で6ページばかり書かれています。
 その述べるところは、「虹の色は、時代と国によって異なっている」ということ。
 アリストテレスは4色といい、セネカは5色だといった。赤→紫のグラデュエーションになっている虹のスペクトルを、聖書でも特別な数になっている7にこだわって7色に分けたのがニュートンで、これを標準に今日世界の学校で虹を7色と教えている、ということです。

 そして「気の毒にも、韓国の子どもたちは、虹色の数と順序を覚えるために、その頭音を集め、パル、チュ、ノ、チョ、パ、ナム、ボと暗唱している」とあります。

 たしかに、빨.주.노.초.파.남.보を韓国のサイトで検索してみると多数ヒットしました。
 つまり、빨강색, 주황색, 노란색, 초록색, 파란색, 남색, 보라색 の頭文字です。

 日本語では赤・橙・黄・緑・青・藍・紫。ということは、橙(だいだい)色=주황색(朱黄色)、緑色=초록색(草緑色)なんですね。

 下の図で見ると、초록색は녹색(緑色)の、少し青みがかっている色です。
※2003年に녹색→초록、 흰색→하양のように教育用の色名が改編されたそうです。

   
   【文教部制定 教育用20色相関と色名。右下のGが緑色で、その左下が草緑。

 丸暗記、とくに語呂合わせ学習で思いだされるのは、池田弥三郎先生の名著「日本故事物語」
※この本については2月5日の回文の記事で少しふれました。

 「日本故事物語」中、たしか「富士山麓おうむ鳴く」という一節にいろんな例がありました。「富士山麓~」はもちろん3の平方根ですね。その他、「水兵リーベ僕の船」(H、He、.Li、e、B、C、N、O、F、Ne)=元素記号の周期表や、「ちょんまげ隠すっぺ」(C、H、O、N、Mg、Ca、 、S、P、Fe)=細胞の原形質を構成する元素 等々があって、その中にこの虹の7色「赤橙黄緑青藍紫」を、「石塔溢力性乱死」という奇怪な同音異字に置き換えて覚えるというのもありました。
※「ジャンケン文化論」によると、英語では虹の七色を「Richard Of York Gained Battles In Vain」という言葉で覚えるのだそうです。

 語呂合わせ学習の定番は、「鳴くよ(794)うぐいす平安京」のような年号の覚え方。
 韓国でも歴史学習にこのような暗記法があるようですが、これについては諸情報を集めた上でいずれ記事にします。
コメント
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