ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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[韓国語]いつも「社会の窓=南大門」と言うとはかぎらない

2011-06-04 16:19:50 | 韓国語あれこれ
 1週間で6本韓国映画を観ました。あ、今日シネマ・ジャックで観た「安重根 伊藤博文を撃つ」は北朝鮮だったです。
 こんなに集中的に観たのは、1994年今は懐かし千石の三百人劇場で<韓国映画の全貌>を集中的に観た時以来かも・・・。いや、1996年の韓国映画祭の方だったか? もう15年たったか・・・(とシミジミ感に浸る私ヌルボ・・・。)
 さて、その6本中4本は、新宿のK'cinemaで上映中の<真!韓国映画祭2011>中の4作品。
 これだけ観ると、同じ予告編も4回観ることになります。
 中でもヌルボの注目は、日本初公開のエチオピア映画という「テザ 慟哭の大地」。内容と予告編は→コチラ。6月18日~渋谷シアター・イメージフォーラムで上映されます。
 そして1980年代前半の韓国映画の佳作「風吹く良き日」「鯨とり ナドヤカンダ」。それぞれK'cinemaで6月18日(土)~、7月9日(土)~と上映されます。私ヌルボは、上記の三百人劇場で観ましたが、また観に行くつもりです。

 この2作の予告編がYouTubeにもありました。皆さん、まあご覧ください。



 さて今回のテーマは、映画の内容についてではなくて、この「風吹く良き日」の予告編の冒頭のシーン。路上で青年トクペ(アン・ソンギ)はすれ違った女性から「社会の窓開いているわよ!」と声をかけられます。これは字幕にでかく出てますね。

 この予告編を2回目に観た後、「社会の窓って、韓国語で何と言ってただろう?」ということが気になって、3回目はちょっと注意して聞いていました。
 すると「アンムン(ammun)」と言っていることがわかりました。「앞 문、つまり「앞(アプ.前)」の「문(ムン.門)」ですね。文全体では「앞 문이 열려 있어,얘(前の門が開いてるよ、あんた)」ってとこでしょうか。

 日本人ならたいていの人はズボンの前のファスナーを「社会の窓」というのは知ってますよね。語源は(今まで知らなかったのですが)1948~60年にNHKラジオで放送されていた「社会の窓」からきているそうです。その番組が「社会の内情を暴きだす」というピッタリの内容(??)だったこともあって・・・。

 韓国語を勉強している人なら、その「社会の窓」のことを韓国では南大門(남대문.ナムデムン)というんだ、という話を聞いたことがあるかもしれません。「南」と「男」はどちらも同じ「남.ナム)」という発音になるところからきた一種の言葉遊びですね。「남대문 열려 있어(南大門が開いてるよ)」というように用います。ヌルボも韓国人の先生(女性)からそう教わったことがあります。(別に実際そうした注意を受けたわけではないです!) 
 また「韓国語 社会の窓」でネット検索すると、多くの韓国語関係ブログでこの「南大門」を紹介しています。

 しかし、ちょっと笑いを含んだような表現はTPOによってはまずいですよね。・・・と思いつつ、この「앞 문」を手掛かりに探すと、<Wow!Korea>のサイト中の<今週の一言 「社会への扉」>という記事が見つかりました。韓国語の先生に尋ねたら「앞 문이 열려 있어요」、サッと耳打ちをする場合は「앞 문, 앞 문!(アンムン、アンムン)」と耳元でささやくだけでOKとのこと。たしかに「日本でも「前開いてますよ」でわかりますね。
 ※実際に恥ずかしい思いをした韓国男性の用例を見つけました。→コチラ

 韓国語学習者にとって、「南大門が開いてますよ」の方が話としてはおもしろいから比較的広く知られているのかもしれません。

 今回の記事はカクチョー高かったなー・・・。


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