獲得された絶望感(盲人ウエカジ @ウエカジハローセンター 公式ブログ)

~網膜色素変性症と司法試験とモー娘。と全盲ヘルパー事業所と・・・~

視覚障害者であること、女性であること、怒ること、ネバーネバーサレンダーでいること。

2021-03-05 00:03:57 | 網膜色素変性症と私
絶望と恐怖

私は目が見えない。だけど、点字ブロックと白杖があれば、日本全国どこへだっていける。ハロプロのコンサート、Juice=Juiceのコンサート、宮本佳林のコンサートがあれば日本のどこへだって行ける。事前に、「ことばの道案内」のウォーキングナビか、点ブロナビの点字ブロックルート案内をネットで検索して、行きたい会場までの最寄駅からの点字ブロックルートを予習。それと、ボランティアさんにグーグルマップをみてもらってルート確認。これをすればどこへだっていける。

なのに、ほかの視覚障害者はあまりひとりで外出しない、だって危ないじゃない、それに怖い、

いやいや一度自分でひとり外出して、自由に買い物ができたり、映画館にいけたり、コンサートにいけたりするのってすばらしいのに、ぜひ一度ひとりでチャレンジしてみてよ。私はいつもそうおもっていた。

ただ、視覚障碍者、特に若い女性の視覚障碍者は、ひとりで外出することを嫌う人がいる。よくよく聞いてみたら、チカンにあったり、だれかにあとをつけられたりした経験があるからのよう。

そうか、視覚に障害があって、それと女性であることでいろいろな差別や危険な目に合う、二十の障害があることをその時知った。

1年前にも、ひとり暮らしの全盲女性が、見知らぬ男性に勝手に家にはいられて、たくさんの盗撮カメラをとりつけられていたというニュースがあった。

そして昨日の、TBSラジオオギウエチキをきいていたら、さらにひどい事件

見ず知らずの男性が、全盲女性の部屋にあがりこみ、乱暴そして強盗。おそろしいのが、今度また夜中にドアヲノックする音が聞こえたら、それはオレだから、と犯人は立ち去るときに念をおしたとのこと。

これらはあきらかに、視覚障碍者をねらった犯罪。女性が犯罪にまきこまれるのももちろんショックだけども、こうやって視覚しょぐ愛のために犯罪にまきこまれる、視覚障害が犯罪者をまねきいれている、おそろしい。

視覚障害に乗じておこなわれた犯罪は、一般の犯罪よりも厳罰化すべきだね。

あと、ニュース報道にも、ひとこと言いたい。

どちらの事件とも、ドアの施錠についてニュース報道があった。

盗撮のほうは、被害女性がが、ドアからカギをぬきわすれていて、それを利用して合いかぎをつくって侵入

今回の事件は、カギのかかっていなかったドアから侵入とのこと。

真偽不明な報道、犯罪者の証言のみをうのみにしての報道、まるで、視覚障碍者が不注意であるかのような報道。これは必要のない報道。断固抗議する。

そして、いままでこういう事件が報道されてこなかったのは、数多くの視覚障害者女性が泣き寝入りをしていたためだと思う。今回の被害を受けた女性は、実に勇気のいったことだとおもう。道をあるいていても常に恐怖と絶望。だけど立ち上がった女性。ジャンヌダルク。

やっぱりだれかが声をあげなきゃはじまらない、だれも知らないこと、だれも関心をもたないことに対して、こんな不公平、不平等があります!!ってだれかが言わないといけない。私が同行援護裁判をするのも、自分のため半分あとは、不公平不平等へのいかり、この怒りが私を突き動かす。

そして、この怒りをアクションに起こすためには、怒りを継続させるためには、理解者、援護者が必要。このジャンヌダルクたちにも、きっとたのもしい仲間がいるはず、いてほしい。

そう思った。

今日はなぜかハローの歌は聞けない。ハロプロはみんな女性だからだろうか?こんなときは、ブルーハーツのリンダリンダが私にはちょうどいい。

THE BLUE HEARTS - リンダリンダ


ps
でも、こんなときだからハロプロを聞いて、、音楽で小休止をとって、また怒ってほしい、ジャンヌダルクには。ネバーネバーサレンダー。

Juice=Juice - Never Never Surrender

コメント
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