お疲れ様です。2回城戸です。
大分県は竹田市久住町の久住滑空場で行われました、「第29回久住山岳滑翔大会」に参加してきましたので報告します。
今回の大会の大きな特徴は朝日新聞社ではなく、西部支部の学生が中心になって開催したことでしょう。日程などの設定、それに合わせた使用機体(ASK21)の定点など大会の準備のほとんどを学生が行ったと開会式で聞き、西部支部の方には本当に感謝しています。
同志社からはここ数年間、出場選手がいなかった様子なので競技について説明すると、標高800~850mの久住滑空場で斜面上昇風や付近の建物などで発生するサーマルを掴んでどれだけの高度を獲得し、その滞空時間を競います。ただし30分を超えるとペナルティはないが、強制的に着陸となります。つまり、30分の間にいかに高く飛び続けられるかを競うのです。
5月1日から4日朝まで慣熟フライト。4日朝から7日午前中まで大会フライトが続きました。「慣熟の期間が長くないか??」と思われるかもしれませんが、標高が最高850m(南向き発航時のピスト位置)もあるため、久住の独特な気象条件に悩まされました。5月1日の曇りや強風によるノーフライト撤収、5月3日の雨天によるノーフライト、5月6日の雲底が低すぎたためのノーフライト撤収・・・と競技期間中に全く飛べない日が3日ありました。競技がある日も横風、背風、強風、雲の低さといったことにより断続的に長い時間待機がかかりました。
これにより成績として考慮される競技フライトは2ラウンド(昨年は4ラウンド)しかできず、山の厳しさのほんの一部を味わうことになりました。
今回の私のフライトについてです。
慣熟フライト:5月2日ASK13搭乗。南向きに離陸。山の中で仮想の地平線を引いても全く当てにならず、計器の細めなクロスチェックをしなければならないことを思い知らされる。南向き発航のため、山の下り斜面の中を着陸。よって実際のパス角よりも低く見えてしまう錯覚に注意しながら接地。
1ラウンド目:5月4日ASK13搭乗。5月2日に飛べなかった慣熟フライトのメンバーを先に飛ばした後、1ラウンド3番手で0904に南向き発航で離陸。曇り空で条件はウインチからハーフの西側にわずかに0があり、粘るも場周に必要な1020mに近付き0911に着陸
2ラウンド目:5月5日の夕方ASK13搭乗。日が近くの2000m級の山に隠れ始める。上空は強い西風で流されている機体が多数あり。そんななか、南向き発航で1547に離陸。離脱は1170m。東側の国民宿舎にて+2に乗って1500mまで上昇。ただ、すごく流されるので国民宿舎よりランウェイから離れないよう意識し、ウインチ上空に戻り+を探すもほとんど見つからなかったので熱源と思われるランウェイ北側のロッジ付近に移動。+1に入るも小さくてそのまま場周。1607に着陸。
*大会成績*
第1位 九州大学 二岡さん 1790点
第2位 九州大学 桂 さん 1358点
第3位 龍谷大学 織田さん 0970点
第4位 龍谷大学 田中さん 0947点
第5位 九州工業大学 松村さん 0945点
第6位 九州大学 高橋さん 0932点
第7位 名古屋工業大学 柳田さん 0908点
第8位 関西大学 高島さん 0889点
第9位 九州大学 清水さん 0885点
第10位 名古屋大学 延山さん 0796点
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第15位 同志社大学 城戸 0623点
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36位中15位の結果でした。
大会ではみんな滞空しようという雰囲気が強く、大学や先輩後輩の枠を超えて真剣に上がれる場所などの情報交換をしている姿が印象的でした。宿舎にいても、お互いに冗談を飛ばしあって爆笑していたり、その日に撮影した画像を見せあったりしていました。おかげで九州の人とも、また東海関西で初対面の人ともすぐに仲良くなれ、普段の自大学または外人合宿では考えられない速さでとても深い信頼関係を結べました。これは今まで感じたことのない最高のうれしさがありました。
来年も後輩にはこの大会に参加してもらい違う環境で飛ぶ楽しさといろんな人と確かな信頼関係を持つ喜びを味わってほしいです。
一方の私は滞空や操縦技術で指摘された箇所を次のフライト・大会に生かしていきたいです。
長文、そして報告が遅くなり失礼いたしました