同志社大学体育会航空部 活動日誌

同志社航空部の活動報告を公開中!

ナロマインレポート final

2007年12月29日 | Weblog
3回の岩井です。
我々は今朝ナロマインを出て、現在シドニーの某ホテルの一室でブログを書いています。

昨日は前日に降った雨の影響で午前中からコンディションはいまいちでしたが、午後1時過ぎ頃から気温も上がりだし、対流が期待できる天候となったため、2時過ぎから順に皆飛び立ちました。

当日私は一番最後の14時45分にテイクオフ。やっと慣れてきたAstir CSの感触を確かめながら順調に上昇後2800ftで離脱。一面ブルーの中必死に弱いサーマルにしがみつきながら空港周辺をうろちょろするのが精一杯で、ひたすら路面温度が上昇するのを待ちました。
当日はナロマイン最終日ということもあり私も重田も50㌔を達成しようともくろんでいましたが、当時の私の脳裏にはそんな考えは微塵もありませんでした。
粘り続けること約30分、やっとコアのはっきりしたサーマルにヒットし、空港南西約5㌔地点で5000ftまで上昇。タスクのひとつであるナロマイン北西30㌔のTrangieを目指しました。マグレディーリングが装備されておらず、フライトコンピューターなどもないため勘で速度を調節し、ドルフィンで飛行し続けましたが、Trangieに到達したころには高度が3200ft、一瞬冷汗が出ましたがTrangieの空港とランウェイをインサイトした瞬間気持ちが吹っ切れ、アウトランディングに向けてのセルフブリーフィングを冷静に行いました。とは言っても怖かったのでTrangieからナロマインより約7㌔ほどのMichel Highway上のできかけの雲をめがけ、高度計をちら見しながらバリオメーターを注視していました。やがてバリオが上向き始め全周+1ほどになり、必死のセンタリングの結果全周+4~5に。九死に一生を得るとはこのことだと実感させられました。高度7200ft。戻るには十分過ぎました。
しかしすっかり安心しきってしまったおかげで南のTomingleyへのチャレンジは断念しました。その後は空港周辺でセンタリング練習や普段できない課目の練習を行い、18時41分にRW04グラスレフトに着陸。夕暮れが終焉を告げるべく、5日間のナロマインでのフライトは終了しました。ちなみに重田はタスクコンプリートしたみたいですが、セクターが微妙で判定待ちとのことです。皆さんのご期待に応えてくれて私も一安心です。

結果として私は50㌔達成はなりませんでしたが初のクロスカントリー、アウトランディング時の対処法。グライダーの奥深さを思い知らされ、僕らはまだほんの入り口に立っているだけなのだ、と認識させられる結果ともなりました。



また再びナロマインの地に足を踏み入れる日は来るだろうか。ダボー空港を飛び立つDash-8/100から地上の景色を眺めながらそんなことを考えました。

そして今日も我々を乗せてダボーを飛び立った機体は、案の定タービュランスかと見まがうようなサーマルの影響をもろに受け、ふらふらと上昇していました。
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ナロマインレポート vol.4

2007年12月27日 | Weblog

3回重田です。

4日目の今日は午前中から上空に積雲が広がり好条件が期待されました。しかしウェザーチェックではサンダーストームの確率40%との予報が出ており、ベテランの方々にTS時の注意点を聞きながら朝の準備をしていたのですが、その間にも積雲はみるみる発達して行き、とうとう飛行場の南で積乱雲が雨を降らせはじめてしまいました。
そのまま飛行場の横をかすめて通り過ぎてくれるかと思ったのですが、運の悪いことにナロマイン上空でも雨が降り始め「今日はダメか…」とベテランの人達も今日のフライトを諦めてしまいました。雨が上がってフライト出来る状態にはなりましたが、一度気温が下がってしまったため中々ソアリングが出来る条件にはなりません。その日来たヨーロッパのグループがチェックフライトをしている間クラブハウスで待機していたのですが、チェックで飛んでいたドイツ人のThomasから「サーマルが出てきたよ」と言われ急いで準備し3時半に離陸しました。

TSが通り過ぎた後の南の空にはまた積雲が広がり始めており、サーマルトップも昨日より高い5000ft。昨日のリベンジを狙い、もう一度ナロマインから39km南のTomingleyを目指しました。途中いくつかの積雲をつたって昨日よりずっと早く南20km地点に到達。ここから南には積雲が見当たらず、一度南東の山の方へと進路を変えました。上空に積雲の多い山脈に沿って再び南下し「ここで低くなったらアウトランディング出来る場所無いな…」などと考えつつ4000ft~5000ftをキープして、再びすり鉢の外縁(この日は5000ft,30kmを考えていました)へとやってきました。Tomingleyの交差点は南西へあと10kmほど。旋回点の上空には小さいながらもしっかり積雲がある。それでも昨日のトラウマが脳裏をよぎりかなり躊躇しました。意を決して今いるサーマルを飛び出したもののTomingleyに向かって飛ぶ間、心臓はバクバク鳴りっぱなし。何度も引き返そうかと考えました。Tomingley上空には4500ftほどで到達しそのまま小さい積雲の下に入りました。上がりはあまり良くありませんでしたが、このまま引き返す勇気も無かったのでそのサーマルでコツコツ高度を稼ぎ5400ftまで上昇。その後は北方向にあまり雲が無いことを不安に思いつつも真っ直ぐナロマインに向かって突っ切りました。途中何度か小さい積雲でサーマリングしましたが、直線でもしっかりドルフィンで飛べば意外と高度を落とさずに戻ってこれることがわかり、さっきまでの緊張は何だったのだろう?と拍子抜けしてしまいました。結局3500ftほどで飛行場へと辿り着いたのですが、ナロマイン周辺は一切積雲が無くなっており完全なブルーコンディション。今日は南へ行って正解だったなと思いつつ、残った高度を弱いサーマルで粘る練習をしながら処理して6時ごろに着陸しました。(渋いサーマルではやっぱりASK23の方がいいなと感じました)

距離50kmのタスクは直線でなければいけないのでTomingleyの後にナロマインの北東31kmにあるTrangieをクリアしなければなりません。今日はタスクコンプリートできませんでしたが、それでも往復78kmの初クロスカントリーとなり、かつてない達成感が得られました。機体の撤収作業を済ませた後、先に降りていた岩井と合流して町のChineseRestaurantで夕食をとりました。

明日はいよいよ最終日。予報によるとあまり条件は良くなさそうですが、何とか最後に距離50kmを獲得できるように頑張りたいと思います。
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ナロマインレポート vol.3

2007年12月26日 | Weblog

ホームページの更新が遅れていてすいません。3回重田です。

ここナロマインには見知った立命の選手達もトレーニングに来ているのですが、彼らはここ3日ほど天候が悪くあまり飛べずにいたそうです。その点僕達は中村教官もコメントに書いて下さったように、本当に条件のいい時に来たようで幸運でした。

ナロマイン到着翌日、早速チェックフライトを受け、その後期間中使用することになる単座機での完熟飛行を行いました。僕はStandardAstirⅢ(VH-FQJ)を岩井はAstirCS(VH-GDF)を使用することになったのですが、このAstirがなかなか曲者でASK23とは操縦性がかなり異なり戸惑いました。ロールは遅い、ラダーとエルロンのバランスが違う、シートポジションも違う、備え付けの電気バリオは日本で使うものと全然反応が違う。全国大会の為の練習を考えていた僕としてはかなり不安になりました。立命の先輩達が彼らの全国出場機であるDiscusで練習してるの羨ましく思いながらAstirの完熟を行いました。

前日は発航時間が遅くあまり長くは飛べませんでしたが、2日目はこれぞナロマインといった好条件!サーマルトップは8000ft、見渡す限りの空に積雲が浮び本当にどこまでも飛んで行けそうな天気でした。ナロマインに来ての初ソアリングなので無理をせずにローカルフライトで地形完熟に徹していましたが、飛行場のすり鉢(安全帰到高度)のなかでも25km以上進出できる状態で、日本の空とのスケールの違いに驚かされました。

1時ごろに離陸して降りたのは7時(7時といってもまだ日は高いのですが)、6時間以上のフライトで降りる頃には、前日散々文句を言っていたAstirにもすっかり慣れてしまいました。上空では高度を獲得しにくい日本ではなかなか練習できなかった写真撮影の練習も嫌というほど行えましたし、反応速度の違うバリオに頼らずとも耳と体でサーマルを感じられるようになりました。

3日目の今日は空を巻雲が多い日射が弱かったのですが、それでも下層にはしっかりと積雲が出来ていて、渋いながらも十分にソアリングが出来ました。2時ごろに各機離陸していきましたがやはり条件は芳しくなく皆諦めて降りてしまいました。僕としては丁度このくらい渋いほうが日本の条件に近くて好きだったので、途中立命の先輩が乗るDiscusとガグルを組んだりしつつ弱いサーマルで必死に粘っていました。離陸から2時間ほどして上層の巻雲が晴れて条件が良くなり出したので、少し遠出をしようとベース4000ftの積雲をつたって20kmほど南下して行ったのですが、これが僕のグライダー人生最大の失敗となりました。調子に乗って飛行場のすり鉢を離れ、次の積雲へと移ったのですがどうも上がりが良くない、これはマズイ!と思い前いた積雲に戻ろうとしたのですが向かい風でなかなか進まない。戻ったころにはその積雲もみるみる小さくなっていき、上がらない。北へ戻りながらサーマルを探すも中々見つからず一度は2000ft(地表は1000ft)まで下がってしまい「May Outlanding」の無線を入れました。ナロマインまではあと25km。血の気が引きました。それから何とか弱いサーマルを見つけ必死の思いでセンタリング、2500ftほどから上がりが良くなり4000ftまで回復して無事飛行場に戻って来られました。合計4時間ほどのフライトでしたが、多分この一発は一生忘れません。クラブオーナーの山田さんには「ひとつ修羅場をくぐったな!」と笑われましたが、嬉しいような恥ずかしいような何ともいえない気持ちでした。

明日もちょっと条件は渋そうですが、今日の失敗を活かし冷静に慎重に余裕を持って50kmのタスクに挑戦したいと思います。ほんと死ぬかと思った・・・
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ナロマインレポート vol.2

2007年12月26日 | Weblog
クリスマスみなさんどのようにお過ごしでしたか?
3回の岩井です。

我々はナロマイングライダークラブ主催のクリスマスパーティーに参加させていただき、久しぶりにまともな食事にありつけました。

昨日は非常に条件がよく見渡す限りのcuで嫌でも上がれるといった、これぞナロマインという気象でした。そんな中私と重田の二人とも5時間フライトと獲得高度1000mを達成できました。あと50kmのタスクをコンプリートすると銀賞獲得となるだけに今日は朝から気合十分で望んだのですが、雲もはっきりしない、層雲に覆われた中に積雲がポツリポツリとある気象条件でした。

本日私は1時間30分ほどでしたが重田はまだ飛んでます。今から奴の分までしっかり寝ようと思います。ちなみに今日はクリスマス休みとかでナロマイン中の店がお休みです。お菓子みたいな夕食しかないので、今夜は空腹を忘れるためゆっくり休みます。
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ナロマインレポート vol.1

2007年12月24日 | Weblog
ご無沙汰しております。3回の岩井です。

私岩井と重田の2名は、オーストラリアはニューサウスウェールズ州のナロマインに来ています。昨日23日から29日まで滞在し、31日に帰国する予定です。
これから最終日まで、ネットワーク環境が許す範囲でレポートを更新していきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

さて、まずナロマインまでの経路を簡単に書きますと、22日の夜21:25にJL771便BOEING747-400にて成田空港第2ターミナルをブロックアウトし、RW34Lよりテイクオフ。約9時間のフライトの後、定刻より10分ほど早い8:35にシドニー・キングスフォードスミス国際空港RW16Rへタッチダウン。8:45に第3ターミナル60番ゲートにブロックインしました。その後入国審査、国内線乗り継ぎ手続きを済ませ、ターミナル間移動バスに乗り第2ターミナルへ。11:10に57番ゲートよりQF2042便Dash-8/100にてダボー空港へ向かい、1:20分後にRW05にタッチダウン。12:40にスポットインしました。

そして長旅から解放され、手荷物受け取りを待ちながらタクシーの手配をしようかというまさにその時に一人の日本人と出会いました。聞くとその方はかなりのベテラン。ナロマインやワイケリーで長年飛んでおられるそうで、ナロマインまでのタクシーに便乗させていただきました。また偶然にも滞在先もクラブも同じということで、座学やレクチャーもしていただき、生活の知恵も伝授していただきました。

本当ならば昨日チェックフライトで今日から二人ともアステア!といきたいところでしたが、タグパイロットや機体の関係で今日の午前中に持ち越しとなりました。

昨日は夕方から夕食の買出しのためにスーパーへ行ったのですが、ナロマインの町はほんとに小さく、映画でよく目にする片田舎のカントリーウエスタンのような雰囲気を醸し出しています。
今日も時間があれば自転車で散策してみたいと思います。

最後に、このような貴重な機会を与えてくださった翔友会の皆様に心から感謝いたします。われわれもそうですが、このオーストラリア派遣ということを一つの励みとしてライセンス取得を目指している部員もいますし、全国大会上位入賞に向けた布石となっているのは間違いありません。今回いただいた絶好の機会をこれからの部員に大して還元するべく、しっかりと学んでいきたいと思います。
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活動報告。

2007年12月15日 | Weblog
こんばんは。1回生の竹山翔太です。

今日は、様々な風の時の上昇からエアワークについての学科をしました。
強風時、横風時、背風時について学びました。
これからの冬の木曽川合宿では風が強くなる傾向があります。
そのためか、冬の合宿ではなかなかソロにださせてもらえないらしいですが、
そのような時でもうまく対応できるパイロットになりたいです。

あとは、来年度の合宿枠について話し合いをしました。
来年度からは新たに大野合宿が増え、単独での合宿が多くなります。
ウインチ認定者がいない現在の状況だと完全な単独合宿が
できないのですが、将来は完全な単独合宿にできるようにしたいです。

ここで少し、小耳に挟んだ事ですが。
それは、慶応航空部についてで・・・。
彼らは1回生のこの時期にASK23ソロに出ていることを知り衝撃を受けました。
関東は条件、合宿数といろんな面で恵まれている事は知っていますが、
近い将来に戦う相手がすでにASK23に乗っているのは本当に衝撃でした。
初対決は来年の新人戦です。
自分も負けないように、目指すは2月にASK23。

すこし、長くなりましたがこれにて。
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トレセン報告②

2007年12月09日 | Weblog
3回重田です。

来年の全国大会の会場となる埼玉県妻沼滑空場で関西・東海・西部支部の選手が集まる強化合宿に参加してきました。後半、同志社からの参加者はほとんど僕ひとりとなってしまいましたが1週間の合宿で23発・合計6時間のフライトが出来、非常にいい練習になりました。

23、阪大アステア、京大ディスカス…
全国で戦うことになる各大学の機体・選手と一緒に飛んでいると自然と気持ちも引き締まってきます。木曽川ではなかなか出来ないサーマリング、ガグリングといったソアリング練習も頻繁に行えて改めて妻沼滑空場のポテンシャルの高さに驚かされました。

また、木曽川とは違う妻沼独自の地形、場周パターン、サーマルのポイント、旋回点、沈下の少ないコースなど、全国を戦うのに必要な情報も多く得られました。知識的にも経験的にもまだまだ足りない部分が多いですが、本番までに研究を重ねて関東の強豪校にも対抗できるように競争力を高めて行きたいと思います。

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トレセン報告。その①。

2007年12月02日 | Weblog
こんばんは。1回生の竹山です。

現在、東海関西の大学が集まって妻沼滑空場で合宿を行っています。
いつもの木曽川滑空場を離れての訓練ですので慣れないことでいっぱいです。
フライトのほうは重田さんが1時間半の滞空をするなど、全国大会に向けて
気合いが入ってます!!

自分はクルー参加なので発数は回りませんが飛んでいる人たちは全員ライセンサーです。
離陸・上昇・センタリング・場周・進入・着陸などどの場面においてもお手本になります。
先輩方のフライトを見て、盗みそれを自分のフライトに生かしたいです。

明日の予報は曇り。。自分は明日まで参加です。
明日も1日安全第一で頑張りたいと思います。
それでは、おやすみなさい。。。


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初ソロ報告

2007年12月01日 | Weblog
2回の茶田です
報告が遅れまして大変申し訳ございません。
一昨日、無事に同志社EVE合宿から帰ってきました。
今回の合宿は、天候にも恵まれ、初日は滞空した人が続出しました。
2日目からは条件はそれほど良くなっかたのですが、そのかわりに
静穏な天気が続き、ソロ前後の人にとっては、これ以上ない天候でありました。
そのせいもあってか、僕自身、念願の初ソロに出ることができ、そして続いて
2nd,3ndソロにも出ることができました。
 今まで発数ばかり伸びてなかなかソロに出られず、少々落ち込んでいた僕にとって、この成果は、グライダーの新たな楽しみを実感できる、良い機会を与えてくれました。
 これからは、次の目標(ライセンス取得)に向けて、精一杯頑張っていきたいと思いますので、ご指導とご鞭撻の程よろしくお願いいたします。


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